企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

【ヨミ】サンゼンサンゴキュウギョウホケンリョウメンジョセイド 産前産後休業保険料免除制度

「産前産後休業保険料免除制度」とは、産前産後休業(産休)期間中の健康保険料、厚生年金など社会保険料について、次世代育成支援の観点から、その支払いを免除する制度のことです。保険料の免除は事業主からの申出により、折半している被保険者本人負担分と事業主負担分の双方が対象になります。免除された保険料は支払ったものとして扱われるので、被保険者は健康保険証を使用して医療を受けることができ、将来の年金給付も減額されることはありません。制度の運用は2014年4月からスタートしています。
(2014/4/25掲載)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

産前産後休業保険料免除制度のケーススタディ

以前は産休中の保険料にも支払い義務
法改正で免除、払ったのと同じ扱いに

2012年夏に成立した「社会保障・税一体改革関連法」では、働く女性がキャリアと出産・育児を両立しやすいよう、年金や医療保険制度の中にも子育て支援強化のしくみが盛り込まれました。その一つが「産前産後休業保険料免除制度」です。

以前から、育児休業中の社会保険料については支払いを免除する制度がありましたが、産休期間(原則として産前6週間、産後8週間のうち、被保険者が業務に従事しなかった期間)中の保険料は支払わなければなりませんでした。産休中は無給扱いとはいえ、健康保険から原則として日給の3分の2程度の出産手当金が支給されるので、被保険者がまったくの無収入になってしまうわけではありません。それでも、ほとんどの人が産休前より収入が減り、経済的に苦しくなる中で、従来は休業前の給与額に基づいて算定された保険料を支払い続けなければならなかったのですから、経済的負担は決して小さくなかったでしょう。

また、健康保険や厚生年金の保険料負担は、会社が被保険者の給料から天引きするのが一般的ですが、産休中は給料が発生しないので天引きすることができず、これまでは社員から会社へ別途、振込や現金などで納めてもらう必要がありました。

こうした働く女性にとっての不利や負担が、2014年4月から大きく軽減されることになりました。健康保険料や厚生年金の保険料は労使が折半して負担していますが、産前産後休業保険料免除制度により、産休中の社会保険料の支払いは本人負担分だけでなく、会社負担分も免除されることに。実際の負担がなくなるだけでなく、この期間は休業前の保険料を納め続けたのと同様に扱われるので、免除を受けたからといって、将来の年金額計算において不利になることはありません。産前産後休業保険料免除制度は、働く女性が“妊娠退社”よりも働き続けながらの出産・育児を選択する、インセンティブとして期待されているのです。

具体的な手続きとしては、被保険者から産前産後休業取得の申し出を受けた事業主が、本人の産休期間中に「産前産後休業取得者申出書」を日本年金機構へ提出する必要があります。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

あわせて読みたい

国民年金
「国民年金」とは、日本にある二つの公的年金のうちの一つです。「日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の方」は、全員が国民年金に加入する義務があります。俗にいう「第1号被保険者」の場合は保険料を自分で全額を直接収める必要がありますが、厚生年金に加入している場合は、保険料の一部が国民年金にまわされるた...
エクスパッツ
エクスパッツ(Expats)とは、Expatriate(国外居住者)の略称。海外の本社や親会社、関係会社などに所属し、転勤などの理由で日本に派遣されている駐在員のことです。日本で就労する外国人のうち、国内で現地採用された従業員(一般にローカルと呼ばれる)については、労務関係の各種法令が日本人従業員と...
年金改革
現在の年金制度の問題点を改革し、国民が安心できる制度にすること。2004年の年金改革では将来の給付水準の引き下げや保険料率の引き上げ、国庫負担の拡大などが盛り込まれました。

関連する記事

人事制度構築フロー
人事制度構築はどのような手順で行うのだろうか。ここでは、既存の企業が人事制度を新たに構築する際の一般的なフローを見ていく。
2013/04/26掲載よくわかる講座
組織活性化制度の実際
人事制度策定の大きな目的の一つである「組織活性化」。その種類や特徴について具体例とともに解説する。
2017/06/30掲載よくわかる講座
人事制度とは
人事制度とは、広義には労務管理を含めた従業員の「処遇」に関するしくみ全般を指す。ここではその意義と運用のポイントについてまとめた。
2017/06/30掲載よくわかる講座

関連するQ&A

保険料について
弊社では社員の保険料(健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・介護保険料)について、通常折半であるところを会社側負担を大きくしています。 例えば 健康保険 会社負担7  社員負担3 介護保険 会社負担7  社員負担3 厚生年金 会社負担6  社員負担4 雇用保険 会社負担6  社員負担4 となってお...
育児休業を分割してとった場合の社会保険料免除について
育児休業の期間を3年にすることを検討しているのですが、 ①分割して休業した場合、社会保険料の免除はどうなるので  しょうか? ②3年を1年更新にした場合の社会保険料の免除はどうなるので  しょうか?
派遣社員の資格取得のための費用負担
派遣社員に業務遂行上必要な資格の取得を求めており、その費用負担についてはどのように考えたらよろしいでしょうか? 会社(派遣先)で負担すべきではないかと考えますが、一部を本人負担や派遣会社負担させることは可能でしょうか?
新たに相談する
相談する(無料)

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、
お気軽にご相談ください。
各分野のプロフェッショナルが親切・丁寧にお答えします。
テレワーク特集

会員として登録すると、多くの便利なサービスを利用することができます。

3,650社が活用!業界唯一の統合型eラーニング タレントパレット

50音・英数字で用語を探す

新着用語 一覧

注目コンテンツ


テレワーク特集

「テレワーク」のメリット・デメリットを整理するとともに、導入プロセスや環境整備に必要となるシステム・ツール、ソリューションをご紹介します。


【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


「グロービス学び放題」導入で公募研修の受講者が増加<br />
“自発的に学ぶ”企業文化を醸成

「グロービス学び放題」導入で公募研修の受講者が増加
“自発的に学ぶ”企業文化を醸成

急速に変化する市場環境の中で競争力を維持・向上させていくためには、人材...


「見える化」による効果検証で テレワーク導入をスムーズに実現<br />
西部ガスが取り組む“業務・ワークスタイル改革”とは

「見える化」による効果検証で テレワーク導入をスムーズに実現
西部ガスが取り組む“業務・ワークスタイル改革”とは

福岡市に本社を構える西部ガス株式会社は、「働き方改革」の一環としてテレ...