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【ヨミ】サトリセダイ さとり世代

「さとり世代」とは、バブル後の1990年代に生まれ、いわゆる「失われた10年」の間に幼少期を過ごした、現在の10代から20代前半までの若年層の世代的な特徴を表す言葉です。もともとインターネットから自然発生的に広がった表現で、明確な定義はありませんが、物心ついたときから不景気だったせいか、浪費や高望みをしない、過程よりも結果を重視して合理的に動く、すべてにおいてほどほどの穏やかな暮らしを志向するなど、さとりきったような価値観をもつ若者が多いことから、この世代を「さとり世代」と呼ぶようになりました。
(2013/6/24掲載)

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さとり世代のケーススタディ

バブル後の閉塞感が生んだ若者気質
情報過多で物事の先が見えてしまう

さとり世代」と呼ばれる1990年代生まれの若者たちの、独特の思考や行動パターンに注目が集まっています。発端は、日本経済新聞の記者だった故・山岡拓氏の著書『欲しがらない若者たち』を紹介する記事について語る、ネット掲示板「2ちゃんねる」のスレッド(特定のテーマに関する投稿の集まり)でした。

イマドキの若者たちの消費動向を「車に乗らない。ブランド服も欲しくない。スポーツをしない。酒は飲まない。旅行をしない。恋愛に淡泊」と紹介する同書の記述に対して、投稿者の一人が「さとり世代」と書き込んだところ、「名言」「面白いフレーズ」などの感想が殺到し、反響を呼んだのです。その後、掲示板の創設者で元管理人の西村博之氏もツイッターで「さとり世代」に言及。「ゆとり世代の次。結果のわかっていることに手を出さない。草食系。過程より結果を重視。浪費をしない」とつぶやき、これがネット上で拡散したことから一躍、新語として認知されるようになりました。

さとり世代」の年齢層は、2002~10年度の学習指導要領による学校教育を受けた、いわゆる「ゆとり世代」と一部重なるとされています。ただ、「ゆとり世代」という言葉に“ゆとり教育の弊害を受けたダメな若者”というニュアンスが含まれていたのに対し、後続の「さとり世代」はゆとり教育を受けつつ、自分を一歩引いて見る慎重さや現実的な将来を見通す賢明さを備えているとの意見もあります。彼らが物心ついたときにはすでにバブルが崩壊、景気は低迷し、社会には閉塞感が漂っていました。一方で子どもの頃からネットの恩恵に浴し、居ながらにして欲しい情報は何でも手に入る環境を享受しています。皮肉にも情報が豊かであるがゆえに、物事の先や結果が見えてしまう。夢を抱く前から現実の厳しさを知り、世の中についてさとってしまったというわけです。

2013年春卒業の新入社員は「さとり世代」の1期生にあたります。リクルートが、彼らが高校を卒業する時点で行った「高校生のいま~価値意識調査2009」によると、「成功したと言われる生活を送りたい」「夢を叶える仕事に就きたい」という調査項目に対し、「あてはまる」と答えた高校生はそれぞれ全体の58.1%、75.7%でしたが、一方で「将来はなるべく大企業や有名企業に入りたい」「会社の中でえらくなりたい」は39.3%、29.6%に留まりました。就職情報サイト「リクナビ」編集長の岡崎仁美さんは、この結果の“ギャップ”について「彼らは、大人の作ったモノサシに疑いの目を持ち、客観的に見ている」と分析。いい会社に入って出世することが、イコールいい人生だと信じられるような単純な世の中ではないことを、彼らは年長世代よりも早くからさとっている世代だと述べています。(ダイヤモンド・オンライン 2013年4月1日付)

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