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【ヨミ】シンソツギリ 新卒切り

深刻な就職難をくぐりぬけて入社したばかりの新入社員が、上司からの理不尽な要求や、パワーハラスメントなどを受けた上で自主退職を迫られるケースが増加。「新卒切り」と呼ばれ、「派遣切り」「内定取り消し」に続く社会問題として注目されています。
(2011/2/14掲載)

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新卒切りのケーススタディ

氷河期“勝ち組”の半数以上が退職を検討
新入社員を「切る」のは会社か、本人か

人材育成コンサルタント会社のシェイク(東京・目黒)がまとめた「2010年度入社社会人の意識調査」によると、同年度の新入社員の多くは、入社半年の間に仕事に対するモチベーションが落ち、半数以上が辞職を考えながら働いているという驚くべき実態が明らかになりました。調査は、従業員規模200人以上の企業で働く入社1年目の正社員155人を対象に実施。仕事に対するモチベーションについて「高い」と「やや高い」をあわせた回答は47.8%で昨年比7.1ポイント減だったのに対し、「退職が頭をチラつく」との回答は51.7%と半数を超えました。

未曽有の就職難を突破しながら、入社早々に退職を意識しはじめる氷河期の“勝ち組”たち。この理解しがたい現象の背景に、じつは「新卒切り」の横行があるとも指摘されているのです。実際、NPO(非営利組織)法人の労働相談センターには10年4月以降、「この業界に向いていない」「協調性がない」などの理由で解雇通知や退職勧奨を受けたという新入社員からの相談が過去最高のペースで寄せられました。同センターの相談員は次のように分析しています。<買い手市場をいいことに大量採用したものの、業績悪化で一部の企業は新卒切りに走っています。従順で実績が出ていない新入社員をターゲットに、過度な業務の押しつけや嫌がらせで退職に追い込むのです。それが新入社員の異常な退職志向につながっている可能性もあります>(MSN産経ニュース11年1月10日配信)。さらに09年に「内定取り消し」が社会問題となり、厚生労働省が悪質な企業名の公表に踏み切ったことが影響しているとの指摘も。内定切りはもうできないので、いったん入社させてから早い段階で自主的に辞めてもらおう、というわけです。

もちろん新入社員の早すぎる退職やモチベーションの低下のすべてを、こうした「新卒切り」に象徴される企業側のずさんな採用姿勢に帰することはできません。というのも、厳しい就職戦線を勝ち抜いて第一志望に入社できる学生はごく少数。それ以外の大部分の新入社員は「自分が本来いるべき場所はここではない、もっとふさわしい職場があるのでは」という不満を抱え、一種の“青い鳥症候群”に苛まれているといわれます。そうなると、職場でのちょっとしたストレスにも踏ん張りがきかなくなり、仕事の負担や責任、競争のプレッシャーにも耐えられなくなってくる。自ら“切られやすい社員”になってしまうのです。企業側から見れば、万全を期して採用したにもかかわらず、“切りたくなる社員”が増えているという側面は否定できないでしょう。

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