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【ヨミ】ポライトネスリロン ポライトネス理論

「ポライトネス理論」とは、英単語の「ポライトネス(Politeness)」が意味する一般的な「丁寧さ」のことではなく、人間関係の距離を調整するための言語的な配慮のことをいいます。アメリカの言語学者であるペネロペ・ブラウンと、イギリスの社会科学者スティーヴン・レビンソンによって提唱されました。日本では相手に応じて、敬語や友達言葉などを使いわけますが、単に目上の人や初対面の人に失礼がないように敬語を使うのではなく、相手に対して友好的かそうでないかを暗に示すために使うこともあります。

ポライトネス理論のケーススタディ

敬語を使われると、ちょっと寂しい?
心の距離を言葉の使い分け表すポライトネス理論

敬語とは一般的に、相手を敬う気持ちから使うもの。しかし、ポライトネス理論では敬語にまつわる「あるある」が凝縮されています。例えばデート中に、それまで敬語を使っていた相手がくだけた口調に変えて距離を縮めてきたとき、自分はそれほど乗り気でなければ、かたくなに敬語を使い続けることで、相手との心理的距離が離れていることを暗に示すことができます。

ビジネスシーンでも同様です。いつも気さくに接してくれていた先輩が急に自分に対して敬語を使うようになったら、不安な気持ちになるでしょう。相手から距離を取られたように感じるかもしれません。

私たちは誰かとコミュニケーションをとるとき、「年上には敬語」「年下にはくだけた口調」といった単純な図式に当てはまらない複雑な親密性を言語に反映します。会話の場面や状況、関係性などを考慮しながら、言葉を微妙に使い分けているのです。敬語をあえて外したほうが友好さを表現でき、より親しくなれることもあります。

基本的欲求の一つに、人と人との関わりに関する「フェイス」という概念があります。これには二種類あり、他者に理解されたい、褒められたいというプラス方向の欲求は「ポジティブ・フェイス」。他者に立ち入られたくない、距離をとりたいといったマイナス方向の欲求は「ネガティブ・フェイス」と呼ばれています。これら二つのフェイスを脅かさないよう配慮するのがポライトネスです。

仲間内でしか使わないような内輪ネタやジョークは、「ポジティブ・フェイス」に基づいたコミュニケーション。一方、ビジネスや初対面のシーンで敬語が常識となっているのは、互いの立場や距離を侵害しないようにする「ネガティブ・フェイス」への配慮なのです。言葉の使い分けは、人との親密性に影響します。日常生活はもちろん、ビジネスシーンにおいても言葉が持つ効果について考え、意識的に使い分けてみるといいかもしれません。

・参考
ポライトネス理論と対人コミュニケーション研究(国際交流基金)

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