企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

人事キーワード 掲載日:2020/06/11

【ヨミ】ピアラーニング ピア・ラーニング

「ピア・ラーニング」とは、学習者同士が互いに協力しながら学び合う学習手法のことをいいます。「ピア(peer)」とは仲間のこと。教師が講義をして、学習者が聞くという旧来型の一方向的なコミュニケーションではなく、学習者同士が協働して同じプロジェクトを遂行することで、学習者が主体的に学ぶ「アクティブ・ラーニング」につながると考えられています。小中学校などの教育機関だけでなく、社会人教育や社内での研修などにも取り入れられており、学びのあり方の一つとして今後も増えていくことが予想されます。

ピア・ラーニングのケーススタディ

先生が答えを教える「学び」から
学習者同士がプロセスを共有する「学び」へ

例えば生徒が作文を書くと、教師が読んで評価し、赤ペンでコメントを書くのが一般的です。しかし、ピア・ラーニングでは、教師が一方的に評価をすることはありません。生徒同士でお互いの作文を読み、興味深かった点やわかりづらかった点などをコメントし合います。従来は教師による一つの「正解」を提示するだけでしたが、ピア・ラーニングでは、個々人のフィードバックを通して多面的な視点を醸成することができます。

最近では、SNSやビデオ会議システムを学びのツールとして活用する動きもあります。特定の資料を見ながら、学習者同士がインターネットを介して対話をしながら学び合う場です。こうした学習は「ソーシャル・ラーニング」と呼ばれ、ピア・ラーニングの一種です。

企業の人材育成におけるピア・ラーニングは、「フォーマル・ラーニング」と「インフォーマル・ラーニング」に分かれます。前者は新入社員研修や管理職研修など、企業が従業員に期待するスキルを身に付けるためのもの。後者は従業員が主体となって学ぶ、企業主導ではない学習形態です。例えば、エンジニアが自分の書いたソースコードを開示し、バグの指摘や修正を他の人物と行い、開発物の品質と自身のスキルを高めていくという行為もピア・ラーニングと呼ぶことができるでしょう。

ピア・ラーニングが注目される背景には、アクティブ・ラーニングの重要性が高まってきたことがあります。教師主導の教育ではなく、学習の過程を共有することは、主体的な学びの実現にもつながります。学びには「7・2・1の法則」があり、70%は経験から、20%は助言やフィードバックなどの相互作用から、10%は講座や研修などのトレーニングから、人は学ぶと言われています。プロセスを共有し、考えを言語化して、対話をすることで、学びを加速させることができるのです。

記事のオススメ、コメント投稿は会員登録が必要です

あわせて読みたい

研修内製化
研修内製化とは、社外の人間を講師にして外注していた研修を、社内で完結されるかたちに変えることをいいます。研修内製化には、研修コストを削減できること以外にも、企業独自の研修を実現できることや、ノウハウを蓄積して社内で引き継いでいけることなど、複数のメリットがあります。近年では研修を外部に委託せず、自社...
インフォーマル・ラーニング
直訳すると「非公式な学習」。会社であらかじめ設定され、計画的に提供される社内研修や講習会、ワークショップなどの「フォーマル・ラーニング」(公式な学習)に対して、「インフォーマル・ラーニング」とは個人で学ぶ学習のことです。当面の課題に必要な知識や情報を自主的に調べたり、日常業務の中で社員同士が教え合...
アンラーニング
「アンラーニング」(unlearning)とは、いったん学んだ知識や既存の価値観を批判的思考によって意識的に棄て去り、新たに学び直すこと。日本語では「学習棄却」「学びほぐし」などと訳されます。個人や組織が激しい環境変化に適応して、継続的な成長を遂げるためには、いわゆる学習(ラーニング)と学習棄却(ア...

関連する記事

5. マネジメント研修・管理職研修の形式
管理職研修を行う場合、社内・社外、階層別、テーマ・目的別、eラーニング、通信教育といった、研修の形式を整理し、それぞれの特徴について触れる。
2012/10/24掲載よくわかる講座
マネジメント・管理職研修をどう企画・実施するか
現在、変革期を迎えているマネジメント・管理職研修だが、研修を企画・実施する場合、どのような点を重視し、自社に合った内容を作成していけばいいのか。以下では、そのステップと留意点を整理していく。
2016/06/10掲載よくわかる講座
6. マネジメント研修・管理職研修企画・導入のポイント
管理職研修企画・導入のポイント「課題の把握」、「実践できるスキルを習得」、「効果を高める」、「対話・グループワークを多くする」について、まとめる。
2012/10/24掲載よくわかる講座

関連するQ&A

研修について
階層別研修等、ビデオ研修を用いたいのですが経費的に貸しビデオを利用したいと思います。質量とも揃っている施設をお教えください
研修について
当社では、様々な研修を行う機会を設けています。そして、かなり口うるさい従業員がいる為、就業時間内に研修を行うようにしています。しかしながら、従業員を就業時間内に研修させるとエステサービス業の為、直接「売上減」に繋がってしまいます。そもそも、「タイムカードを切ってから研修しろ」なんてものは、昔ながらの...
研修中の労災について
研修予定者から質問を受けました。 弊社では研修期間中は社員としてはみなしておらず、正式に配属された日を入社日としています。 そのため、研修中はアルバイト的に給与を支払っています。 質問は研修期間中に事故にあった場合に労災がおりるのか、という質問です。 弊社は販売職で、研修は実際に販売を行うプログラム...
新たに相談する
相談する(無料)

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、
お気軽にご相談ください。
各分野のプロフェッショナルが親切・丁寧にお答えします。

関連するキーワード

分類:[ 人材開発 ]

注目のキーワード解説をメールマガジンでお届け。

メンタル対応可能な産業医を紹介します Withコロナ時代は社内研修をオンライン化! 「よくわかる人事労務の法改正」ガイドブック無料ダウンロード

50音・英数字で用語を探す

注目コンテンツ

【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


管理職1年生日記 (第4回)

管理職1年生日記 (第4回)

早いもので、営業の管理職となって1年が過ぎたA氏。Episode1や2...