インナーコミュニケーション
「インナーコミュニケーション」とは、社内における情報伝達のことをいいます。会議や打ち合わせ、通達、社内報、社内イベント、会話など、社内で繰り広げられるコミュニケーションを総称したもので、社内広報と呼ばれることもあります。近年、インナーコミュニケーションは従業員間で自然に起こるものではなく、組織が設計するべきものという考え方が浸透してきました。理念浸透、業績拡大、労働環境改善といったあらゆる観点において、インナーコミュニケーションは重要なファクターであると考えられています。
インナーコミュニケーション不足の原因はどこにあるのかを見極める
従業員から愛社精神が感じられず、離職率が下がらない。リファラル採用を呼びかけようにも、従業員自身が企業のビジョンを語れない……。インナーコミュニケーション不足は、さまざまな場面に悪影響を及ぼします。
インナーコミュニケーション不足の原因とは何なのでしょうか。また、解決するためにはどのように対応すればいいのでしょうか。組織によってその要因はさまざまですが、例えば事業部ごとに空間が分断されている場合は、誰でも使えるオープンスペースを用意するといいでしょう。開かれた空間を作ることで、上司と部下の打ち合わせだけでなく、他部署との交流やレクリエーションなども行われるようになり、新たなコミュニケーションが生まれるかもしれません。
全国に拠点がある企業やサテライトオフィスを持つ企業の場合、物理的要因からコミュニケーションがとりにくくなっている可能性があります。そのような場合、社内SNSやチャットツールを導入すれば、場所にとらわれないコミュニケーションが可能になるでしょう。
同じオフィスで働いているのに、人間関係による心理的ハードルが邪魔をして、コミュニケーションを阻害しているケースもあります。このような場合は、1on1ミーティングや部署外メンター制度などを導入することで、年齢や役職にかかわらず従業員の声を聞く姿勢を示します。従業員が意見を言えなくなっている原因がどこにあるのかを探り、場合によってはハラスメント対策を行う必要もあるでしょう。
社内のコミュニケーションを活性化することは、単に情報が流通するだけでなく、組織としての一体感を高め、エンゲージメントを向上させます。どのような状態を目指して、インナーコミュニケーションを活性化させるのか。それによって取るべき手段は変わってきます。一朝一夕では変わらないからこそ、本質的な課題に向き合い、地道に取り組む姿勢が大切です。
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