【ヨミ】リンゲルマンコウカ リンゲルマン効果

「リンゲルマン効果」とは「社会的手抜き」とも言われ、集団になると怠け、一人で作業するよりも、一人当たりの効率がかえって低下してしまう現象のことを指します。提唱したのはフランスの農学者リンゲルマン。綱引きの実験において、一人で引く力を100%としたとき、二人で引っ張ると一人の力は93%、五人では70%、八人になると半分になることが分かりました。自分一人だけが評価されることのない環境下においては、人は努力する必要性を感じなくなることを示しています。

リンゲルマン効果のケーススタディ

チームプレイによる手抜きの防止には
「見てくれている誰か」の存在が有効

学校の合唱コンクールや運動会を思い出すと、そこにはいつも「サボる人」の存在がありました。意識的にサボっているわけではなくても、全力を出していると思えない人が一定数はいたものです。

そこには共同作業ならではの落とし穴があります。「自分がやらなくても誰かがやるだろう」という考え方です。一人ひとりの責任感が分散してしまうことで、おのおのの労力が低下してしまうのです。無意識の場合と、意識的な場合がありますが、自分より秀でている人が複数いるときに「努力しても報われない」と諦めてしまうケースは多いようです。
 
ここで、一つの疑問が生じます。その道のプロであっても、リンゲルマン効果からは抗えないのか、ということです。それを検証するため、2015年にNHK Eテレの番組で実験が行われました。綱引き協会に所属するプロを集めて、リンゲルマンが行ったものと同様に綱引きをするという実験です。結果、一人当たりのパフォーマンスは低下しませんでした。要因はいくつか推察できますが、集団の中で誰もが手を抜くわけではない、ということが分かりました。

では、プロではない人たちはどうでしょうか。番組では、同様の実験を一般人で行ったところ、チアリーダーからの応援があった場合にはリンゲルマン効果は認められませんでした。
 
実生活や仕事にも、この考え方を生かすことができます。日々の業務のなかにも、リンゲルマン効果はじわじわと現れています。チームプレイになると、「私がやらなくても誰かがやってくれる」というマインドに陥りやすいからです。

そのような状況を防ぐには、チアリーダーのように「見てくれている誰か」が必要です。上司や同僚、家族や友人などがその役割を担うことができれば、チームプレイになっても手抜きを回避できるかもしれません。

陰で活躍する人に感謝の印を送るピアボーナスや、自分の努力が適切に評価される人事評価制度といったシステムがリンゲルマン効果の防止のために一役買ってくれそうです。

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