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【ヨミ】キュウヨコウカイセイ 給与公開制

従業員に支払われる給与は、一般的に各社の給与テーブルによって決められます。しかし、どの程度評価をされればどれだけ給与がもらえるのか、従業員に給与テーブルをはっきりと示していない企業は多いでしょう。一方で近年は、給与テーブルの完全オープン化を試みる企業が現れ始めています。給与額を公開する狙いは、不公平さの解消と透明性の確保により、納得感のある評価制度を作っていくこと。米国でも社長や役員を含め、全従業員の給与額を公開するという潮流がありますが、それによって従業員のパフォーマンスが上がったという成功事例も出ています。
(2019/2/28掲載)

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給与公開制のケーススタディ

全従業員の給与額の見える化は
本当にパフォーマンスを上げるのか?

引き抜きなどによる転職が一般的な米国では、1年ごとに自ら年収を交渉するなど、日本より給与への考え方がドライな傾向があります。一方、「お金の話をすることは美徳ではない」という考え方のある日本では、入社後の給与額を明示していない企業も少なくありません。しかし近年、日本でも給与額を公開し、給与の不公平感をなくしていこうという取り組みが進みつつあります。

2014年、ユニクロを運営するファーストリテイリングが「年収テーブル」の一般公開に踏み切りました。新卒採用向けのコンテンツで、等級ごとにどれくらいの給与を得ているかを示したのです。上位に行けば行くほど、会長や役員の年収が分かるため、実質的に経営層が自らの年収額を提示したかたちになりました。広告を見た人たちからは「給与が安い会社だと思っていたが、アパレル業界の中ではずば抜けている」などといった声が寄せられ、大きな話題に。採用広報の意味でも成功した事例といえるでしょう。

また、GMOインターネットでは、給与テーブルと等級を従業員に公開し、誰でも同僚や上司の給与額を確認できるようにしています。同社では給与の公開とともに、360度評価も実施。周囲からの評価が給与に見合っているのかを測ることで、給与の妥当性を高めています。公開された給与が従業員の不満につながらないよう、納得感のある評価制度を整えているのです。

給与額を公開するメリットは、透明化によって適切な評価を行えるようになること。さらに、将来的な給与やキャリアをイメージしやすくなることが挙げられます。また、評価の妥当性が高まることで、従業員はオーナーシップや責任感を持って仕事に臨むようになるでしょう。

一方で、納得感のない給与設定はかえって従業員からの不満につながるため、人事担当者は評価をきちんと設計しなおす必要があります。また、給与額はプライベートなもののため公開してほしくないといった意見もあります。年功序列型の賃金体系がまだまだ根強い日本で、給与公開の取り組みは浸透していくのでしょうか。今後の動向が注目されます。

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