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【ヨミ】エレベータートーク エレベータートーク

「エレベータートーク」とは、同じエレベーターに乗り合わせた際に話せる程度の、ごく短い時間の中で、自分の言いたいことを相手にわかりやすく簡潔に伝える会話術のことをいいます。もともとは、起業家が集まるアメリカ・シリコンバレー発祥のビジネス文化。限られた時間内で自分の提案やアイデアを印象付け、相手を説得するショートプレゼンテーションのためのコミュニケーションスキルです。「エレベーターピッチ」(ピッチ=pitchは“売り込む”の意味)「エレベーターブリーフィング」とも呼ばれ、社員研修に取り入れている企業もあります。
(2014/9/8掲載)

エレベータートークのケーススタディ

もっと聞きたいと思わせる短時間プレゼン
「結論から先に」「メリット強調」がカギ

取引先で担当者の上司に直接アプローチして商談を一気に進めたい、自社のトップやマネジャーに自分の意見をアピールしたい。そう思っても、多忙なキーパーソンからその機会や時間を引き出すのは容易ではないでしょう。しかしその相手と偶然、同じエレベーターに乗り合わせたとしたら――。目的の階まではわずか数十秒の短い時間ですが、降ってわいたようなプレゼンのチャンスを活かさない手はありません。この究極のシチュエーションを想定し、限られた時間内でいかに自分自身や自分のアイデアを効果的に売り込むかを追求したショートプレゼンテーションの技法が「エレベータートーク」です。

起業家が、投資家やベンチャーキャピタルの勤務するオフィスのエレベーターの前で“待ち伏せ”し、偶然を装って彼らと同じエレベーターに乗り合わせ、目的階につくまでの短時間にプレゼンテーションを敢行。自らの事業内容の魅力を説得することに成功し、資金調達にこぎつけたというサクセスストーリーに由来しています。起業家がひしめくシリコンバレーでは、何千ものビジネスプランが生まれていますが、その中で投資家が実際に投資を行うのはひとつかふたつ。わずかなやりとりで相手の関心をひきつけられなければ、せっかくいいプランでも検討さえしてもらえません。そこで、短時間で分かりやすくアイデアを伝えられるように要旨を絞り、簡潔かつ印象的に説明・説得する工夫が重ねられてきました。競争の激しい米国のビジネス社会で成功するために必須のスキルといわれるゆえんです。

エレベータートークとして想定される時間は数十秒から長くても1分。伝えたいことをすべて伝え、相手に話の枝葉末節まで十分に理解してもらうことは到底期待できないでしょう。大切なのは、その短い会話だけで全部を語り尽くそうとせず、相手へのインパクトや興味を喚起することに集中すること。別に機会を設けてでも、もっと詳しく話を聞きたいと相手に思わせ、“次”のチャンスにつなぐことがエレベータートークの要諦といえるでしょう。

代表的な話し方の一例は「結論から先に述べる」こと。分かりやすい説明とは、最初から順を追って丁寧に説いていくことではありません。背景や理由を述べた上で結論を切り出すのではなく、まず結論を述べてから、そこに至った理由を語るべきです。なぜなら、聞き手にとって重要なのは話の結論であり、背景や理由ではないからです。

「相手のメリットを明確にする」こともエレベータートークには欠かせません。プレゼンテーションの内容が実現されるとどういう結果や成果が得られるのか、メリットを端的に説明し、強調することで聴き手の興味を惹きつけ、次につなげることができます。

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