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【ヨミ】ロウドウリョクジンコウ 労働力人口

労働力人口とは、労働に適する15歳以上の人口のうち、労働力調査期間である毎月末の一週間に、収入を伴う仕事に多少でも従事した「就業者」(休業者を含む)と、求職中であった「完全失業者」の合計を指します。一国における働く意思と能力を持つ人の総数であり、国の経済力を示す指標の一つとされます。
(2010/4/5掲載)

労働力人口のケーススタディ

主要国中、日本だけが減少傾向
高齢化・雇用悪化で6割を切る

日本の労働力人口が2009年に戦後初めて15歳以上人口の6割を下回ったことが、総務省の調査で明らかになりました。09年の労働力人口は平均で6,617万人と前年に比べて0.5%の減少。15歳以上の人口に占める労働力人口比率も59.9%と、ともに2年連続で減少しました。比較可能な統計がある1953年以降で、この比率が6割を切るのは初めてのことです。

国際労働機関(ILO)によると、09年の主要国の労働力人口比率は、フランスやドイツなど西欧諸国で59.1%。若年層の比率が高いアメリカで65.0%、中国では73.7%でした。目を引くのは、日本だけが労働力人口を減らし続けているという現実です。西欧諸国は0.1%、アメリカは0.4%、中国は1.0%と、それぞれ増加しています。

働く人、働こうとする人の数が少なくなると、国内で生産・供給されるモノやサービスが減少し、企業の業績や家計の収入にも影響します。すると、投資や消費は落ち込み、景気の後退に歯止めがかからなくなります。労働力人口の減少は、日本経済の潜在成長力の低下に直結する恐れがあるのです。

労働力人口の対義語は「非労働力人口」です。非労働力人口とは何か――実はこの言葉の定義を見つめ直すことで、日本が現在直面している課題の本質が浮かび上がります。職場からリタイアした高齢者、職探しをあきらめた人、働きに出ない、あるいは出られない専業主婦や学生などが非労働力人口に区分されます。学生の中には、氷河期の再来ともいわれる厳しい雇用情勢を前にやむなく就職を見送り、進学を選択したという人も少なくないでしょう。

女性、高齢者、そして若者――非労働力人口に含まれるこうした幅広い人材を活用するために、いかにして就業機会を創出し、労働市場への参加あるいは復帰を促していくか。多様で柔軟な雇用ルールやワークスタイルへの転換なしに、労働力人口の反転増加は望めません。現状のままでは、2020年に日本の労働力人口比率は56.3%まで低下する――ILOはそう予測しています。

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