企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

【ヨミ】サーバントリーダー サーバントリーダー

大きなビジョンや目標の実現にまい進している仲間を支援(=奉仕)するリーダーのこと。近年、この概念を組織マネジメントに活用する企業が増えています。
(2008/5/19掲載)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

サーバントリーダーのケーススタディ

リーダーが自ら支えることで、信頼関係を強固に
組織力の向上や活性化、目標達成を実現

理想的なリーダーのあるべき姿は、「管理・命令型」といった上からのベクトルでリーダーシップを発揮するタイプから、リーダーシップを執りつつも仲間として協働するタイプへと変化を遂げてきました。こうした流れの中、近年では日本でも、米国のロバート・グリーンリーフ博士が提唱した「サーバントリーダーシップ」の概念が浸透してきました。従来のリーダーシップの考え方とは異なり、他者に対する思いやりの気持ちや奉仕の行動を常に念頭におくことが特徴です。他者に奉仕することで信頼を得て、目指す方向へ導きやすくするのです。

では、企業がサーバントリーダーシップの概念を組織マネジメントに取り入れることで、どういった効果が期待できるのでしょうか。従来、組織を目標達成に導くのは管理職の役割とされていました。しかしそのような組織体系では、上司は部下に対して“説明”や“命令”が中心のコミュニケーションスタイルをとることになり、結果として組織の主体性が薄れ、目標達成が実現しにくくなります。

サーバントリーダーシップは、「リーダーのために部下がいる」という発想を逆転させ、「部下を支えるためにリーダーは存在する」としています。上司は部下の自主性を尊重し、部下の成功や成長に奉仕する行動を実践します。結果として信頼関係が育まれ、コミュニケーションが円滑になります。組織全体が同じビジョンや目標を共有化できていれば、上司が組織を導くのではなく、一人ひとりが能動的に組織を導いていく構図になり、目標達成が実現できると考えられています。

資生堂の池田守男相談役は、社長在任中に「サーバントリーダーシップ」を経営の中心概念においていました。店頭で働くスタッフの意見を吸い上げて施策に活用したり、社員が活動しやすいような環境の整備などに尽力し、経営改革を遂行したと言われています。

サーバントリーダーには、他者を理解し、その可能性を引き出す能力が求められます。正しいことを「見抜く力」や「実行に移す力」があり、さらに、自分が持つすべての資源を他者に与えることができて、部下からは「この人にならついていきたい!」と思われるような人こそ、サーバントリーダーに適任でしょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

あわせて読みたい

フォロワーシップ
上司のリーダーシップを補完する概念として、部下(フォロワー)が自主的な判断や行動で上司を支え、組織における成果の最大化をはかることを「フォロワーシップ」といいます。
組織社会化
組織研究において、新しく組織に加わったメンバーが、組織の目標を達成するために求められる役割や知識、規範、価値観などを獲得して、組織に適応していくプロセスのことを「組織社会化」といいます。個人が組織に参入するときは、必ずこの組織社会化の過程を通過しなければならないと考えられています。 (2012/5...
組織市民行動
「組織市民行動」とは、企業や団体の従業員が自分の職務の範囲外の仕事をする「役割外行動」の一種で、英語ではOCB(Organizational Citizenship Behavior)と呼ばれます。 この概念を提唱した米・インディアナ大学のデニス・オーガン教授らによると、組織市民行動は「従業員の行動...

関連する記事

中村和彦さん: 組織に関する問題を「人」「関係性」に働きかけることで解決 いま日本企業に必要な“組織開発”の理論と手法とは(後編)
組織開発をどのように進めていけばいいのか、また、その際に人事部はどう関わっていけばいいのかなどについて、組織開発の実践に取り組んでいる研究者の南山大学教授の中村和彦さんに具体的な話をうかがっていきます。
2015/09/11掲載キーパーソンが語る“人と組織”
~管理職・マネージャーに必要なコミュニケーション~
近年、企業を取り巻くさまざまな環境変化により、組織内における上司と部下の関係性、何よりもコミュニケーションのあり方が大きく変わってきた。問題は、そのことに対して上司があまり“自覚的”でない点である。その結果、“想定外”のコミュニケーションギャップが発生し、マネ...
2007/08/29掲載注目の記事
人事マネジメント「解体新書」第38回 学習する組織“ラーニング・オーガニゼーション”を実現する方法(前編) ~自ら学ぶ風土を作り、持続的成長を実現していくために
企業を取り巻く経営環境の急激な変化は、ビジネスサイクルを短縮化し、知識・技術の更新スピードを速めるなど、組織に対して絶え間ない「変革」を求めている。この変革を実現するには、組織として継続的に学習を続け、改善を繰り返していくことが必要だ。これが近年、「学習する組...
2010/06/28掲載人事マネジメント解体新書

関連するQ&A

これからの組織のあり方
マネジメント 組織論の質問です。 自律型組織、ティール型組織などへの志向が一つのメインストリームとしてあると思いますが、一方で従来型の軍隊式組織、官僚型組織もその有効性は完全には否定出来ないと思います。 自律型、軍隊型それぞれの組織が有効に機能するのは、それぞれ一定の条件下によると思いますが、この点...
組織マネジメントの評価項目
お世話になっております。 人事考課の評価項目の一つに、管理職者に対して、組織マネジメントの評価を考えております。 一般的な組織マネジメント能力に関する評価項目をご教授いただけますでしょうか。 宜しくお願い致します。
今どきの人事部の組織図とは
最近、旧来の人事部で使われていた組織名称が少なくなり、カタカナ、英語表示のものが多くなってきているように思います。 日本の社員数1000名以上の会社で、イケてる人事部の組織図、組織名称のトレンドをできれば旧来の名称と比較する感じで教えて頂ければ幸いです。
新たに相談する
相談する(無料)

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、
お気軽にご相談ください。
人事・労務のプロフェッショナルが親切・丁寧にお答えします。

関連するキーワード

分類:[ 人材開発 ]
「エンゲージメント」を高めるためのポイントやソリューション

会員として登録すると、多くの便利なサービスを利用することができます。

シェアNo.1採用管理システムi-web 期間限定キャンペーン

50音・英数字で用語を探す

注目コンテンツ


「エンゲージメント 」を高めるソリューション特集

「従業員エンゲージメント」を高めるために押さえておきたいポイントや具体的な施策、ソリューションをご紹介します。


【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


従業員フォローと組織改善の<br />
両方に“活用できる”<br />
ストレスチェックの条件

従業員フォローと組織改善の
両方に“活用できる”
ストレスチェックの条件

従業員50人以上の事業所で、年に一度の実施が義務化されたストレスチェッ...