タウンホールミーティング(対話集会)
タウンホールミーティング(対話集会)とは?
「タウンホールミーティング(対話集会)」とは、経営陣が従業員と直接対話できる形で進められるミーティングのこと。社長や取締役などの役員が現場の声をダイレクトに聴き、素早く経営に反映させることを目的としています。現場の意見を聞くことに加え、企業としての重要なメッセージを従業員に浸透させる際にもタウンホールミーティングが行われることがあり、トップと現場の円滑なコミュニケーションの場として活用されています。
経営陣と従業員の対話の場
タウンホールミーティングの運営方法は企業によりさまざま
現在住んでいる自治体や生まれ育った地域で、定期的に開催される地域の集会はなかったでしょうか。自治体の首長や町内会の会長が公民館などに住民を集め、公共施設の使用方法からゴミ出しの方法まで、あらゆる議題を話し合う。このような集会をタウンミーティングといいます。
これと同じ構図で、ビジネスシーンで行われるのがタウンホールミーティングです。特に大企業において、タウンホールミーティングの名の下、経営陣と従業員との対話の場が設けられています。
会社の規模が大きくなればなるほど、経営と現場の間に距離ができます。すると、現場の声は経営に届きにくくなり、経営のメッセージも現場には伝わりにくくなります。社内コミュニケーションには、社内チャットやイントラネットなどさまざまなものがありますが、タウンホールミーティングは直接対話することにより、互いの温度感が感じられて心的距離が近づく、というメリットがあります。
日本企業においても、三井物産やNEC、日立製作所、三菱UFJ銀行などがタウンホールミーティングを実施しています。その方法は企業によってさまざま。たとえば三井物産では、30分のセッションを毎月1回という高頻度で実施しており、コロナ禍となった現在はオンラインと対面とのハイブリッド型で開催しています。三菱UFJ銀行では、国内従業員約3万人を対象に、Web会議システムを活用してリアルタイム・アンケート機能を使うことで、双方向のコミュニケーションを取っているといいます。
経営陣と従業員の相互理解を深められる場としてタウンホールミーティングは有効ですが、一方で、開催日時や開催場所が決まっているので参加できる人が限られる、時間内にすべての従業員の発言に耳を傾けることは難しい、といった課題もあります。経営層への発言を躊躇してしまう雰囲気が問題となることもあるかもしれません。
自社でタウンホールミーティングを開催する際には、オンラインツールを活用して場所の制限を解消したり、経営層と従業員がコミュニケーションを取りやすくなるような進行にしたりするなど、効果を高めるための工夫が必要です。
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