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人事辞典 掲載日:2020/10/29

【ヨミ】セッキョクテキフカクジツセイ 積極的不確実性

「積極的不確実性」とは、将来の不確実性をありのままに受け入れて前向きに捉えることで、新たな意思決定を行っていく考え方のこと。アメリカの心理学者ハリィ・ジェラットが提唱した理論です。変化が激しい社会においてキャリアに関する意思決定をする際、情報分析や合理的選択といったいわゆる左脳型アプローチだけでなく、直感や夢、感性に基づく選択といったいわゆる右脳型アプローチも同様に重視すべきであることを提唱しています。原語の「Positive Uncertainty」は、「肯定的不確実性」とも訳されます。

積極的不確実性のケーススタディ

どこまで損失を許容できるか?
積極的不確実性の考え方とは

未来は誰にも予測できません。東京一極集中がしばらく続くことを予測して都心にマンションを購入した人は、新型コロナウイルス感染症によって、その考えが揺らぐとは予想もしていなかったのではないでしょうか。家族から離れて単身赴任をしていた人や、命じていた企業も、在宅勤務で円滑に仕事を進めることができるとは想像していなかったかもしれません。どれだけ未来を予測しようとも、こういった不確実性からは逃れることはできないのです。

それはキャリア構築においても同様です。情報を分析し、最も合理的と思われる判断を下したとしても、その前提を覆す出来事が起これば、分析の手間も水の泡となってしまいます。そこで合理的に思考しつつも、直感や感性といった感覚的な視点を取り入れ、柔軟に対応できるだけの余白を備えておくことが大切なのではないかとジェラットは唱えました。それまでの学習をアンラーニングし、新たな領域に自ら学びにいくこと、「知っている」状態に警戒すること、現実的に思考しつつも願望を込めること、将来に向け準備しつつも創造し続けることを推進しています。

不確実性というと、ネガティブなイメージが強いかもしれません。しかし、悪い偶然があれば、良い偶然もあります。新型コロナウイルス感染症の流行は誰にも予想できなかったことですが、現在をパラダイムシフトだと前向きに受け止めれば、これからはより自由なキャリア選択ができるようになるかもしれません。

とはいえ、不確実性には不安も付きまといます。そんなときは、自分にとって許容可能な損失がどれくらいなのかを事前に考えておけば、不確実性を過度に恐れる必要はなくなるはずです。

・参考
Positive Uncertainty

 

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