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【ヨミ】ネンマツチョウセイ 年末調整

「年末調整」とは、1年間に納めるべき税金の過不足を計算し、適切な金額に調整することをいいます。源泉徴収の金額は、給与や扶養者数が変動しないものとして作成されています。また、年末には保険料などがまとめて控除されます。源泉徴収の金額が正確にわかる年末に実際に支払うべき税額を算出するため、年末調整と呼ばれます。多く支払っていれば還付を受け、少なく支払っていれば不足分を追加で支払います。
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1. 年末調整の基礎知識

年末調整を行うと、ほとんどの人は確定申告を行わなくてもよくなります。そのため、年末調整は多くの給与所得者にとってメリットがあり、知っておかなければならない知識の一つです。年末調整において重要なキーワードは、「確定申告」「源泉徴収」「控除」の三つです。

「源泉徴収」

「源泉徴収」とは、毎月の給与から所得税などがあらかじめ引かれることをいいます。給与という源泉から税金を徴収するため、源泉徴収といいます。

「確定申告」

「確定申告」とは、1年間の所得を申告して、税務署に所得税を納める手続きのことをいいます。源泉徴収をされている場合は、臨時収入などがない限り、月々納めていた税金を適切な金額に調整する「年末調整」だけを行えばよく、確定申告は必要ありません。しかし、会社に属せず報酬を得ている人は、ほとんどが確定申告を行い、納税額を確定させ、税務署に報告することになります。

「控除」

税金を納める際の「控除」とは、税金を計算する「元」の所得が低く見積もられることを意味しています。一般に所得が多いほど高い税金を支払わなければなりませんが、扶養家族がいる場合や、医療費が多くかかっている場合は控除を受けられます(扶養控除、医療費控除)。

なぜ年末調整が必要?~本来納める税額と、源泉徴収された税額との間に差ができてしまう理由~

年末調整が必要となる理由は、本来支払うべき税額と、源泉徴収された税額との間に差が出てしまうからです。差が出る理由は、次の三つが挙げられます。

(1)そもそも源泉徴収は、給与が年間を通して変化しないものとして計算された額が引かれている

実際には、昇進や業績の向上などによって給与が変動することもあります。残業代にも注意が必要です。

(2)そもそも源泉徴収は、扶養家族など控除額が変化しないものとして計算された額が引かれている

結婚や出産などによって扶養する家族が増えた場合や、介護費用や医療費がかかっている場合、控除額が変動することもあります。そのため、例えば新しく家族が増えた場合、扶養家族がいないものとして計算されている源泉徴収額に、扶養家族が増えた分の差額を反映する必要があります。

(3)控除されるものの中には、生命保険料や地震保険料の控除など、年末調整の際に初めて金額が決定するものがある

生命保険料や地震保険料などは、年末調整をしないと控除されません。

年末調整と各種控除~保険料控除、配偶者控除、扶養控除と年末調整の関係について~

年末調整にかかわってくる控除には、給与を受けている人であれば誰でも最低 65万円の控除を受けることが可能な「給与所得控除」、住宅用ローンを支払っている人が受けられる「住宅借入金等特別控除」など、多数の控除があります。

ここでは代表例として、年末調整で控除額が決定される「保険料控除」「配偶者控除」「扶養控除」について解説します。

「保険料控除」

「生命保険料控除」「地震保険料控除」「社会保険料控除」などがあります。「生命保険料控除」には、生命保険料、介護医療保険、個人年金保険が含まれます。「地震保険料控除」はその名の通り、地震保険に加入している方が対象の控除です。「社会保険料控除」は、自分や配偶者の社会保険料を支払っている方が対象となる控除のことです。

「配偶者控除」

配偶者控除とは、配偶者の収入が150万円以下であれば、主要な生活費を稼いでいる方の税金が控除される制度です。以前は、配偶者の年収が103万円以上の場合に控除額が減ったため「103万円の壁」などといわれてきましたが、時代に即して法律が変わり、2018年以降は「150万円の壁」と呼ばれるようになりました。これは150万円以下なら、主要な生活費を稼いでいる人が満額38万円の控除を受けられることを意味しています。

誤解されがちですが、配偶者の収入が150万円を超えてしまった場合に控除額が0円になるというわけではありません。段階的に控除額は減っていきますが、配偶者の収入201万5,999円まで配偶者控除を受けることができます。

ただし、2018年の改正で片方の給与所得者が1,000万円を超える合計所得金額がある場合には適応されなくなったため、注意が必要です。配偶者の1年間の年収は、年末になってようやくわかることなので、年末調整で控除額が決定します。また、「給与所得者の配偶者控除等申告書」をあらかじめ提出する必要があります。

「扶養控除」

扶養親族とは、子どもや養子など、生活の面倒を見ている配偶者以外の親族のことをいいます。2019年までは被扶養者の所得が38万円以下であることが条件になっていますが、2020年からは48万円以下に変更されます。扶養控除も年末調整の際に控除額が決定しますが、年末調整後に扶養親族が増えた場合は、再度年末調整をする必要があります。

年末調整がやり直しになる場合~年末調整後の変更~

年末調整がやり直しになるケースもあります。代表的なケースとしては、上記の扶養親族が増えた場合や、資料に間違いがあったケース、控除対象の保険料を追加で支払ったケースなどです。

2. 年末調整の方法と電子化について~年末調整の書き方~

ここからは年末調整の行い方について解説します。流れとしては、従業員に「保険料控除」「配偶者控除」「扶養控除」の申請書を受理してもらい、給与と源泉徴収税を計算し、「支払うべき税額」を決定。そこから過不足金額の清算をする、というのが一般的です。

年末調整の行い方と注意点

年末調整ではまず、「保険料控除」「配偶者控除」「扶養控除」などの控除を申請する様式を入手して必要な情報を記入しますが、この際、金額を正確に記入する必要があります。場合によっては1円未満の端数、100円未満の端数、1,000円未満の端数を切り捨てるなど、金額の記入方法に違いがあるため、注意が必要です。

また近年、控除額はほぼ毎年変更されているので、改正の動向をチェックしておきましょう。

従業員から紙で扶養控除等申告書などの資料を提出してもらった場合は、年明けの1月11日から、7年間保存する必要があります。早めに電子化することで、資料を保管するスペースの節約や個人情報の流出のリスクの低減などが期待されています。

主な様式の記入例は以下をご覧ください。

<国税庁ホームページより>
扶養控除等申告書

配偶者控除等申告書①(所得者の合計所得金額の見積額が900万円以下、配偶者の合計所得金額が38万円以下の場合)

配偶者控除等申告書②(所得者の合計所得金額の見積額が900万円以下、配偶者の合計所得金額が85万円超123万円以下の場合)

保険料控除申告書

2020年から年末調整が電子化される予定

2020年10月から、年末調整が電子化されることが決まっています。各種書面を保管しておく必要がなくなり、従業員はソフトウェアの入力支援にしたがって作成できるので、手間も軽減されることになります。また、保険料などが自動で記入されるので、計算の負担がなくなることが期待されています。

これまで企業側には、膨大な資料を保管するスペースの確保や、申請書の内容のチェックなどが求められてきましたが、電子化されることで、作業のほとんどがなくなることになります。さらに、確認や訂正依頼の方法も簡易になるため、負担はかなり軽減されるでしょう。ただし、ソフトウェアの導入や使用方法の説明といった手間は新たに増えることになりそうです。

3. 今後人事が知っておくべき年末調整の知識

これからは計算や記入漏れなどのチェックが電子化されるため、年末調整に関する負担は減っていくことになるでしょう。そのため、電子化以前と電子化以降では、人事担当者が知っておくべき知識の種類が変わってくるかもしれません。ソフトウェアの使い方などの知識も、これからは必須とされるでしょう。

一方、従業員側にとって年末調整で最も関心が高いのは、いくら控除されるのか、ということ。特に扶養の範囲内で働くことを希望しているパートやアルバイトを雇っている場合、配偶者控除の上限や扶養控除などの知識について、しっかりと理解しておく必要がありそうです。

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