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『日本の人事部』HRクラブ 開催レポート

【第1回テーマ】

2012年度の新卒採用計画の立案
~ぐるなびの採用戦略を事例に~

『日本の人事部』HRクラブ第1回が、2010年7月9日に開催されました。

『日本の人事部』HRクラブとは、人事担当者同士が企業という垣根を越えて一緒に学び、情報を共有し、交流するための「場」。ここをきっかけにした、新たな人事のネットワークの創出が期待されています。

今回は、20名を超える採用担当者が参加。新卒採用の現状について、また、採用担当者としての姿勢や考え方について、熱い意見交換が行われました。

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【第1回 開催概要】

■テーマ
2012年度の新卒採用計画の立案 ~ぐるなびの採用戦略を事例に~

■開催日時
2010年7月9日(金)18:30~20:40

■ゲストスピーカー
株式会社ぐるなび 人事部門 部門長 田中 潤氏

プロフィール:1985年に新卒で入社した日清製粉株式会社で営業・人事の業務を経験した後、46歳にして初転職。現在は株式会社ぐるなびにて人事の責任者を務める。創業1900年の企業から設立2000年の企業に移りながらも、仕事の本質は変わらないことを改めて実感しつつ、急拡大した新興企業において日々業務にまい進する。慶応義塾大学キャリアラボ登録キャリアアドバイザー。GCDFキャリアカウンセラー。業務の傍ら、学生のキャリア支援にも継続的に取り組んでいる。真のナポリピッツァ協会日本支部事務局長。にっぽんお好み焼き協会理事。
ブログ:http://jqut.blog98.fc2.com/

採用担当者に求められるものとは?

まずは、株式会社ぐるなびの人事部門長である田中氏による、講演を実施。2011年度新卒採用について、振り返ることからスタートしました。

2011年度は買い手市場といわれますが、それでは企業が優秀な学生を採用できたかというと、決してそうではありません。学生のエントリーは、「集まり過ぎ」といえるほど多くても、学生の「質」は期待通りではない。また、厳選採用を行ったものの、その後内定辞退が続出し、結果的に採用人数は予定数を下回った…などというケースもあり、苦戦を強いられた企業は多かったようです。

2011年度の傾向を振り返った上で、次は、参加者それぞれが、自社の採用方針とはどんなものかを、検証していきました。また、「採用業務」そのものについて考える時間も設けられ、参加者は改めて、自分の仕事の価値やその意味を考えることができたようです。田中氏の「採用とは、もっとも外に開いた業務であり、極めて経営に近い業務。採用ほど素敵な仕事はない」という言葉に対して、多くの参加者がうなずく場面も見られました。

その後は、ぐるなびの採用業務を紹介したほか、「採用業務におけるNG」「今、採用担当者に求められていること」など、人事担当者としての「基本的姿勢」についても、多くの考え方が提示されました。

講演の最後には、田中氏自身の採用に対する持論を披露。特に、「採用は、企業にとっても、学生にとっても、『決断』の場」という言葉が印象的でした。多くの参加者が、今後の採用において、「真剣な『決断』をしていかなければならない」と認識したことでしょう。

企業の壁を越えて、熱い議論を展開

photo続く第2部では、5~6人ごと、4つのグループに別れ、グループディスカッションを行いました。「採用」という、共通の業務を担当する人同士が、業界や立場を超えて、熱い議論を展開。自社が抱えている課題や、実際の取り組みについて、積極的な情報交換が行われました。終了後には、各グループの代表者から、ディスカッションの内容について報告があり、「採用に関する悩みはどの企業も共通している」「他社の取り組みの事例を聞けて、大変参考になった」などの声が聞かれました。

参加者の声

参加者アンケートから抜粋

≪田中氏の講演の感想≫

  • 課題ばかりが意識されがちな中で、基本に立ち返り、想いを持つことの大切さを改めてお話しいただき、一番大切なことを意識できるようになった。
  • 採用について熱い思いを持って取り組まれていると感じ、非常に共感できました。
  • 考えさせられる時間、投げかけを多く取っていただきありがとうございました。まだまだ自分の考えが浅いなど気付けました。
  • 田中さんからの投げかけから、採用業務そのものに対して振り返る機会になりました。

≪ディスカッションの感想≫

  • 業界が異なっていても、悩みは共通していることを認識しました。良い事例もあり、参考にしたいと考えています。
  • 同じグループの方々の意見を聞け、参考になりました。事例が聞けたのも良かったですが、各担当者の採用への想いを聞け、刺激になりました。
  • 内容の濃い話で、時間があっという間でした。もっと時間が欲しかったです。
  • 各社が抱えている悩みは、他の企業がいいアイディアを持っていたりするので、非常に有益な話ができました。人事は内向きになりがちなので、良い機会でした。