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上場企業の中期経営計画 わかりやすい事例を紹介

上場企業の中期経営計画 わかりやすい事例を紹介


上場企業の中期経営計画を作成・開示する意味は何でしょうか。
また、どのような計画がなされているのでしょうか。
この記事では中期経営計画を作成するポイントについて解説するとともに、上場企業が開示している中期経営計画の分かりやすい事例について、計画の内容に沿ってご紹介します。


―上場企業の中期経営計画の分かりやすい事例一覧

上場企業が開示している中期経営計画について、計画内容が比較的分かりやすい事例や、プレゼン資料が読みやすく伝わりやすい事例を一覧でご紹介します。
多くの人に分かりやすい計画は、従業員や株主からの印象を高め、支持・共感を得やすいでしょう。

事例(1) 荏原実業株式会社
荏原実業の中期経営計画「EJ2023」では、経営理念を踏まえて営業利益を1.5倍にする成長戦略を打ち出し、環境関連(メーカー事業)の拡大による飛躍的な成長を目指すための、3つの経営方針を策定しました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
経理理念:豊かな人間環境の創造を目指して社会に貢献する
経営戦略:環境関連(メーカー事業)を核とした成長基盤の構築
経営方針:
1.新事業・新製品の開発
2.事業領域拡大
3.収益基盤の確立
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
売上高と営業利益が拡大する分かりやすい成長イメージを示しています。


事例(2) UTグループ株式会社
UTグループの第4次中期経営計画(2025)では、最初に前期の振り返りを行い実績を強調しています。
そのうえで長期ビジョン「これからのはたらき方のプラットフォームになる」に至るステップを次のように示しました。

1.中期(2025年):製造業派遣を隣接領域へ展開させ、売上高を2倍に
2.長期(2030年):プラットフォーム企業となって売上高を6倍に

また、中期事業戦略は長期を見据えた6つの施策のうち、次の3つを実施するという方針です。

1.モノづくり人材の育成と供給
2.人材流動化支援の推進
3.地域プラットフォームの拡充


事例(3) 株式会社インテリックス
インテリックスの中期経営計画(2025)では、コーポレートロゴに隠された数学記号(演算子)の意味を説明しミッションを明らかにしています。

コーポレートロゴ「In+elleX」の意味するもの
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
-(取り除く):リノベーションでCO2削減
+ (加える):リノベーションによる付加価値でQOL向上
= (イコール):透明性を確保したリノベーションプラットフォームの実現
× (倍の価値):パートナーとの共創で価値を創造
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
これを「循環型リノベーションモデル」と称して、サステナビリティ経営の実践を約束しています。


事例(4) 地主株式会社
地主の中期経営計画(2026)では「JINUSHIビジネスを通じて安全な不動産金融商品を創り出し、世界の人々の資産を守る一翼を担う。」という経営理念を踏まえて「社業、地主。」というスローガンを掲げました。
建物を建てず所有せず、土地に専念して不動産を提供するという企業姿勢を明確にしています。

これにより純利益2倍以上、地主リート資産規模2倍を目標に定めることで、これまでの成長を裏付けとして底地マーケットを拡大する目標を提示しています。


事例(5) 株式会社ツムラ
ツムラの中期経営計画(2024)では、サステナビリティビジョンを新規に定めています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
サステナビリティビジョン:自然と生きる力を、未来へ。
長期経営ビジョン:TSUMURA VISION "Cho-WA" 2031/"Cho-WA"(調和)のとれた未来を実現する企業へ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
これらのビジョンを踏まえて、

1.事業規模拡大
→ 国内:5%UP/中国生薬PF:30%UP/中国製剤PF:参入
2.連結営業利益率:15% → 18%
3.DX投資による生産性向上
4.5つの戦略課題の推進

などの成長戦略、戦略課題について説明しています。


―中期経営計画を作成する5つのポイント

中期経営計画を作成するために、必要なことは何でしょうか。 ここでは計画策定のステップを明らかにして、必要なポイントを解説します。

(1)経営理念を明確にする
経営理念においては、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を明確にすることで、経営理念の具体的なイメージが認識できます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
M:ミッション 使命。社会に貢献するもの
V:ビジョン 目指す姿。数値目標または定性的な目標
V:バリュー 提供する価値。企業の価値
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

長期経営計画の目標が経営理念に沿ったものであることを確認し、さらに長期経営計画への足がかりとなる中間目標を、中期経営計画で策定します。

(2)経営の現状を把握する
経営を取り巻く内外の状況をさまざまな角度から分析します。

●内部環境・外部環境
●強み・弱み・市場での位置付け(SWOT, 3C分析)
●経営資源の配分
●市場や法制面での変化

これらを客観的に把握することが重要です。
経営の現状から浮かび上がる自社の課題を明らかにし、中期経営計画で解決を図るようにします。

(3)具体的な目標(数値目標)を設定する
中期経営計画の具体的な目標を設定します。
数値目標として、分かりやすく計測可能な指標を定めることが重要です。
新分野への参入などで数値的な目標が設定しにくい場合には、定性的な目標を分かりやすい言葉で表明しましょう。

さらに各部門が取るべき行動計画を示します。短期・中期・長期という時間軸に沿った設定がされていると、計画の位置付けがより分かりやすくなります。

(4)ステークホルダーと共有する
中期経営計画は、直接的には従業員や株主、取引先などのステークホルダーに向けてのメッセージのため、それらと共有してお互いに確認することが重要です。

●従業員への浸透 → 社内のモチベーション向上
●株主からのコンセンサスを得る → 信頼
●社会にアピール → 信頼獲得・人材採用への効果

ステークホルダーとの共有には、上記の内容が期待できるでしょう。
上手くいかなかった場合は、どの点がよくなかったかを考え、現場の意見を取り入れつつ練り直すことが重要です。

(5)振り返りと修正でPDCAをまわす
前期計画の振り返りは、結果を今期計画へ反映することで計画の継続性を維持できます。

中期経営計画は、

●月次等での進捗確認(モニタリング)
●部門ごとの確認

のように途中段階において実効性を把握することが、スピード感のある経営につながります。

状況に応じて計画を修正したり、予定よりうまくいっている場合は発展的な目標を再設定したりするなど、計画の管理と改善によって意義のあるものにしましょう。


―中期経営計画は成長戦略を具体的にするもの

中期経営計画は、ビジョンや長期経営計画の目標を達成するための具体的な方向性を示すものとして位置付けられます。
比較的短期間であれば、計画は見通しやすく具体的なイメージを持てるでしょう。

ビジョンに向けての成長戦略は「理念」のようなもので、経営計画はその「ロードマップ」です。
いつまでに、どのような施策を行えば成長につながるのかを、数値やビジュアルを用いて示すことが重要です。もちろん計画自体は実効性のあるものでなければなりません。


―上場企業で中期経営計画の作成・開示は義務?

上場企業において中期経営計画の作成や開示は意義のあることです。
しかし、これらは義務ではありません。法律で規定されていることもないため、不要だと考えるなら作らなくてもかまいません。

海外の企業でこのような計画は稀で、中期経営計画は日本独特のものであると考えられます。
また、中期経営計画には次のようなデメリットもあります。

●計画を作成・開示することが目的になり実効性を失う
●コストや時間を要する
●目標を上回る成果を得にくい

これらのいわゆる「中計病」に陥らないために、あえて中期経営計画を作成しない企業もあります。

上場企業が中期経営計画を作成・開示する理由
上場企業が中期経営計画を作成・開示する理由としては、次のようなことが挙げられます。

●経営(経営資源分配)の意思決定を的確に行うため
●投資家へ安心材料と期待される将来的な方向性を提供するため
●従業員と現状・課題・意識・目標を共有するため
●社会にアピールするため

気をつけるべき点としては、対外的な体裁に偏った目標を優先して、リソースの分析が疎かになることです。
経営層の考えだけで計画を決めてしまわず、現場の声や実情を考慮した実効性のある計画を策定しましょう。


―まとめ

上場企業各社の中期経営計画の概要をご紹介しました。

計画の作成・開示は義務ではありません。しかし株主や社会に企業の存在意義をアピールして支持や期待を得るとともに、従業員と共有して個人の目標に落とし込んでモチベーションアップを促すことは、持続的な成長に寄与します。

計画のプレゼンテーションは、さまざまな立場のステークホルダーに伝わりやすいまとめ方と、納得できる内容な必要があります。


※本コラムは村上が、タナベコンサルティングの長期ビジョン・中期経営計画策定の情報サイトにて連載している記事を転載したものです。

【コンサルタント紹介】
株式会社タナベコンサルティング
取締役 ストラテジー&ドメインコンサルティング事業部
ストラテジー&ドメイン(東京)担当
村上 幸一

ベンチャーキャピタルにおいて投資先企業の戦略立案、マーケティング、フィージビリティ・スタディなど多角的な業務を経験後、当社に入社。豊富な経験をもとに、マーケティングを軸とした経営戦略の立案、ビジネスモデルの再設計、組織風土改革など、攻守のバランスを重視したコンサルティングを数多く手掛けている。高収益を誇る優秀企業の事例をもとにクライアントを指導し、絶大な信頼を得ている。中小企業診断士。

主な実績
・ライフスタイルメーカーの経営戦略構築支援(経常8%超の高収益体質へ変革、純資産比率は一桁から40%台へ向上)
・専門商社の成長戦略構築(増収増益基調の成長を実現し、同分野No.1ポジションを確立)
・教育系中小企業の経営基盤強化支援(売上7億から100億へと成長させ、東証一部上場へ)
・東証一部上場の業界最大手エンターテイメント流通企業の中期経営計画策定
・東証一部上場の業界最大手戸建分譲住宅企業の中期経営計画策定
・創業160年超の老舗中堅食品卸売業の中期経営計画策定・実行支援
・創業150年の老舗中堅酒類卸売中心のコングロマリット企業の中期経営計画策定・経営改革支援
・創業140年の老舗建設会社の経営改革支援

  • 経営戦略・経営管理
  • モチベーション・組織活性化
  • キャリア開発
  • ロジカルシンキング・課題解決
  • リスクマネジメント・情報管理

VUCAの時代に挑む成長戦略の立案。
長期ビジョン構築~中期経営計画策定まで企業の実情に即したコンサルティングで成長と変革をサポートします。

理念を実装させるパーパス経営の確立から、成長戦略をベースとした長期ビジョン、中期経営計画の策定、実行具体策の実装、グローバル戦略や新規事業開発などのサステナブル経営に必要不可欠なコンサルティングを提供。

タナベコンサルティング ストラテジー&ドメインコンサルティング事業部 コンサルタント(タナベコンサルティング ストラテジードメインコンサルティングジギョウブ コンサルタント) コンサルタント

タナベコンサルティング ストラテジー&ドメインコンサルティング事業部 コンサルタント
対応エリア 全国
所在地 千代田区

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