無料会員登録

日本の人事部への登録は45秒で完了!
※登録内容はマイページで確認・変更できます。

※「@jinjibu.jp」からのメールが受信できるようにしてください。

既に会員の方はこちら

または各SNSで登録

日本の人事部があなたの許可無く投稿することはありません

既に会員の方は
こちらからログイン

ログイン

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・ログイン

ありがとうございます。会員登録が完了しました。
メールにてお送りしたパスワードでログインし、
引続きコンテンツをお楽しみください。

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・自動ログイン

会員登録とログインが完了しました。
引続きコンテンツをご利用ください。

マイページ

会員登録済み


選択したSNSアカウントは既に会員登録済みです。

自殺未遂歴のある従業員の復職について

【ヒューマン・タッチ レター vol.55】

みなさん、こんにちは。ヒューマン・タッチ森川です。

 

■自殺未遂について

自殺未遂者の実に9割は、何かしらの精神科的な診断がつくと言われています。

内訳としては、約3割がうつ病などの気分障害、約2割が不安症などの神経症性障害、

約2割が統合失調症、残りの2割が人格的な問題や、

薬物などの依存などの結果と言われています。

自殺時にはほとんどの人が「病気」の状態であるということです。

 

また、自殺を図った人たちには、共通する3つの状態があるといわれています。

 

【心理的視野狭窄】

強いストレス状況下で、実際に物の見方が狭まったり、思考や認知の幅が

狭まってしまう状況です。様々な解決方法を試すことなく、また検討することも出来ず、

「死ぬしか解決方法がない」と思い込んでしまうような状況です。

 

【強くて揺れ動く自殺への思い】

自殺に及ぶ際、実際にはほとんどの人が「死にたい」気持ちと同様に、

「死にたくない」気持ちももっています。

その間を揺れ動いているわけですが、揺れが小さい間は自殺を頭の中でとどめておけます。

しかし、その揺れが大きくなると、行動に移してしまうことがあるのです。

 

【焦燥感】

落着かない様子で動き回る、そわそわした様子が強い、怒りっぽくなるなどの焦燥感は、

自殺に至る兆候としても捉えられます。このような場合は要注意です。

 

■2度の自殺未遂

本ケースでは、自殺未遂を2度繰り返しています。

上述したように、当該従業員は「病気」の状態であると思われます。

まずは、しっかりと病気の回復状況を確認したいところです。

当然主治医は自殺未遂のことは知っていると思いますが、

今までの経緯がしっかりと伝わっていないようなケースであれば、

会社もしくは産業医から、改めて整理した経緯をお伝えした上で、

復帰が可能かどうか改めて判断を求めましょう。

 

■家族との面談

2度の自殺未遂がある本件では、ストレス状態に陥った際に、

再度自殺を試みるのではないかという予見可能性が高いとも考えられます。

症状が寛解した、本人に復職の意志はある、そうだとしても、

再度の復職を家族として望むのか、ここは家族との話し合いも必要ではないでしょうか。

 

ご家族との話し合いの際には、会社側からは複数名で参加し、

今までの会社での勤怠や人事部や上司の今までの本人への対応など、

開示できる情報を持参し説明することも1つではないでしょうか。

本人からの同意が得られればなお良いと考えます。

会社に対して複雑な感情を持つご家族もありますが、ご家族が知らない、

会社の今までの真摯な対応を知り、一緒に今後のことを考えて下さるケースもあります。

ご家族からの説得で新たな道を進む方もいらっしゃいます。

ご家族と本人の関係が複雑な場合は、会社側もカウンセラーなど専門職を対応に加わえれば

力になるでしょう。

また、本ケースでは2度とも過量服薬です。薬の管理は、家族に必須でお願いしましょう。

毎日必要量しか服薬できない環境整備は大切です。

 

■リワークとセカンドオピニオン

復職に移行するのであれば、リワークなどが必要かどうかも確認したいところです。

「病気」とは言いましたが、お薬だけで良くなる症状もあれば、

認知や思考の癖が強い場合などは、リワークなどでの訓練が効果を発揮する場合もあります。同じような境遇の人と支え合い、自分を振り返り、新しい行動を身に着ける実験をする場に

なると思います。

さらに、本ケースではセカンドオピニオンを求めることも選択肢になると考えます。

主治医とは異なる精神科の専門医に、本人の状況を確認してもらい、

復帰時の注意事項も含めて意見をもらうことです。

なかなか、このような医師を見つけることが難しい場合もあります。

そのような時には、EAPなどが提供するセカンドオピニオンサービスを活用するのも

1つではないでしょうか。

 

■復帰時の注意事項

ご家族、主治医、カウンセラー、セカンドオピニオン、産業医、といった

専門家などからの情報で「復職可能」と出ているとしても、

会社としては「2度あることは…」と心配になるのが通常です。

念には念を入れて対応したいところです。

 

◎主治医からの診断書に復帰の際の注意事項(配置転換の必要性、勤務時間の制限など)

を記載してもらう

◎家族と情報共有(同居も含めて)する

◎薬の管理について確認する

◎自殺の意志について直接確認する

◎自殺しないと約束させる

◎フォロー体制を強化する

◎不調のサインを認識させ、いち早く専門家につながる、つなげる

 

「自殺しません」と言ったとしても結果が保証されるわけではありません。

しかし、家族は、会社は、2度とこのような出来事を繰り返したくない、

あなたのことを大切に思っている、あなたを失いたくない、とのメッセージとしても

「約束」してもらうのは大切な儀式と考えます。

復帰後の面談も、通常よりも頻度を増やすことも必要ではないでしょうか。

主治医、産業医、カウンセラー、上司、人事労務担当者、

と多くの目で見守りたいところです。

 

 

  • モチベーション・組織活性化
  • 安全衛生・メンタルヘルス
  • コーチング・ファシリテーション
  • チームビルディング
  • コミュニケーション

通算500社以上のコンサルティング、900件以上の復職面談、年間100件以上のセミナーをこなすメンタルヘルス対策専門コンサルタントです。

メンタルヘルス対策の仕組みづくり、個別休職復職支援、ラインケアセミナー、セルフケアセミナー、全員面談、ストレスチェック、職場環境改善、災害・自死等の危機対応など、「こころ」の視点から、「いきいき職場づくり」をトータルに支援いたします

森川 隆司(モリカワ タカシ) 株式会社ヒューマン・タッチ 代表取締役 臨床心理士 公認心理師

森川 隆司
対応エリア 全国
所在地 船橋市

このプロフェッショナルのコラム(テーマ)

このプロフェッショナルの関連情報

この記事をオススメ

あなたのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。
※コメント入力は任意です。

オススメ
コメント
(任意)
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

コメントを書く

あなたのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。

コメント
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

問題を報告

ご報告ありがとうございます。
『日本の人事部』事務局にて内容を確認させていただきます。

報告内容
問題点

【ご注意】
・このご報告に、事務局から個別にご返信することはありません。
・ご報告いただいた内容が、弊社以外の第三者に伝わることはありません。
・ご報告をいただいても、対応を行わない場合もございます。

プロフェッショナルコラム

新人・若手のメンタルダウン予防に必要な関わり

原田 由美子(Six Stars Consulting株式会社 代表取締役(人材育成コンサルタント、キャリアコンサルタント/国家資格))

2024年度入社 新入社員が入社して約1か月。新入社員の皆様のご様子はいかがでしょうか。 既に配属されたところ、配属はも...

2024/04/30 ID:CA-0005322 新人・若手のメンタルダウン予防策