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【ヨミ】ピアコウカ ピア効果

「ピア効果」とは、仲間や同僚などがお互いの行動、生産性に影響を与え合うことをいいます。ピア(peer)は、年齢・地位・能力などが同等の者、同僚、同輩、仲間を意味する英語で、教育分野などでよく用いられる用語です。一般的には、能力や意識の高い仲間が同じ環境に集まり、お互いに切磋琢磨し合うことで、集団のレベルアップとともに個々の成長に相乗作用をもたらす効果のことを言い、これを“正のピア効果”と呼んでいます。一方、集団の構成などによっては、お互いに悪い影響を及ぼしあい、集団としても、個人としても行動や生産性が低下してしまう“負のピア効果”が働くケースもあります。
(2016/11/17掲載)

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ピア効果のケーススタディ

切磋琢磨は“誰とするか”が大きなポイント
たとえ負けても、競い合うメリットは大きい

「ピア効果」の最も典型的な例は、仲間との競争や切磋琢磨による成長です。アメリカの研究では、自転車で走行したときのタイムを、単独で走行した場合と数人で競争して走行した場合で比較すると、競争した場合のほうが速かったといいます。相手に負けたくないという気持ちがモチベーションとなって、独りでは出せない力を引き出したのでしょう。競争が成長や成果をもたらすことは、学校や職場などにおけるさまざまな競争を通じて、多くの人が経験的に理解しています。

もっとも、ただやみくもに競い合えばいいというわけではなく、より高い「ピア効果」を得るためには、誰と、どう競い合うかがポイントになります。競争する相手とレベルの格差があまりにも大きいと、競争のいい影響が出にくいと言われています。レベルのより低いほうは「どうがんばっても勝てない」とあきらめて努力を放棄してしまい、レベルの高いほうは「本気でやらなくても勝てる」と慢心して向上意欲を失ってしまうからです。アメリカの空軍養成学校で、生徒全体の成績を底上げするために、成績の悪い生徒を成績優秀な生徒のクラスに混ぜる実験を行ったところ、成績が悪い生徒は成績がより悪化してしまいました。競争相手は、近いレベルの者同士であることが望ましいのです。お互いに「油断したら負ける」というぐらいの力関係で切磋琢磨するのが、ピア効果を引き出すカギだといえるでしょう。

もっとも、競争には勝ち負けがつきものです。勝てばいいものの、負けると失うものが大きいから、競いあうのは好きではないと考える人も少なくありません。しかし、負けて得るものもあります。ノーベル賞を受けた20世紀を代表する経済学者で思想家のフリードリッヒ・ハイエクは、「競争は人の持つ特性を見つけ出す最高の装置である」と述べています。競争に勝てば「これが自分の得意なものだ」と自信を得て磨きをかければいいし、たとえ敗れても、「これは自分の苦手な分野だ」と考えて別の分野への挑戦を繰り返せばいい。本当に得意なものや自分の特性を見つけ出すチャンスだというのです。

企業が組織内やチーム内で競争を促す場合も、促す側がこうした視点をもって建設的な競争をリードすれば、職場を無駄に疲弊させることなく、高い「ピア効果」を得られるのではないでしょうか。

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