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【ヨミ】ミナシダイキギョウ みなし大企業

「みなし大企業」とは、資本金や常時使用している従業員数など規模の面では、中小企業基本法第2条に定められた中小企業の定義に該当していながら、大企業である親会社から出資を受けているなど、実質的に大企業の支配下にある会社のことをいいます。「みなし大企業」と認定されると、国や自治体などが中小企業を支援する目的で整備した各種公的助成金制度の対象から除外される場合があります。
(2016/3/10掲載)

みなし大企業のケーススタディ

規模は“中小”でも大企業が経営に参画
助成金の対象からは除外されるケースも

昨年5月、経営再建中のシャープが、資本金を1億円に減らして“中小企業”になると発表し、物議を醸したのは記憶に新しいところでしょう。中小企業に分類されたほうが、法人税の軽減税率が適用され、外形標準課税の対象外となるなど、税制上の優遇が受けられるためです。しかし、企業再生にそうした優遇措置を活用するという“奇策”に批判が集まり、同社は後日、計画撤回を余儀なくされました。

日本企業の99%以上は中小企業ですが、大企業と比べると、ヒト・モノ・カネ・情報などの経営リソースの不足は否めません。制度上、中小企業に有利な面が多いのはそのためです。意欲と活力のある中小企業を支援し、経営革新の推進を促すために、国や自治体が整備している各種の公的助成金や補助金もその一つでしょう。公的助成金は、主に人材育成や労働環境整備などに活用できる雇用系の助成金と、試作開発、販路開拓などで活用できる事業系の助成金に分けられますが、雇用系の助成金については基本的に審査などがなく、“倍率はなし”。中小企業にとっては、それぞれの助成制度で定められている申請要件さえ満たせば受給できるのが魅力です。

しかしここで注意したいのが、「みなし大企業」と呼ばれる考え方。多くの助成金は、中小企業基本法第2条によって定義される中小企業が対象となりますが、資本金もしくは常時雇用している従業員数のどちらかがこの定義を満たし、中小企業に該当したとしても、大企業が親会社として実質的に経営に参画している場合は「みなし大企業」と認定され、助成金の対象から外される場合があるのです。「大企業が実質的に経営に参画している」状態とは、具体的に次の条件に該当するケースを指します。

 ・大企業が単独で発行済株式総数または出資総額の2分の1以上を所有または出資していること。
 ・大企業が複数で発行済株式総数または出資総額の3分の2以上を所有または出資していること。
 ・役員総数の2分の1以上を大企業の役員または職員が兼務していること。

特に、各自治体が独自に支給する助成制度では、「みなし大企業」を除外することが少なくありません。申請にあたっては、募集要項などをよく確認する必要があります。

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