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【ヨミ】マッチングギフト マッチングギフト

「マッチングギフト」とは、企業や団体などが社会貢献を目的として寄附や義援金を募る際、寄せられた金額に対して企業側が一定比率の額を上乗せし、寄附金額を増やした上で寄附する上乗せ贈与制度のことです。近年、企業が従業員の募金活動を金銭的にサポートするしくみとして導入するケースが増えており、会社が従業員からの寄附金と同額(上乗せ率100%)を拠出して、支援に厚みを持たせる形が多くとられています。
(2011/7/11掲載)

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マッチングギフトのケーススタディ

社員の善意を倍にする社会貢献の形
震災支援で導入する企業が急増

東日本大震災の被災者を支援する企業の取り組みとして、マッチングギフト制度による義援金の寄付を行う動きが広がっています。ソニーグループは震災発生からわずか2日後の3月13日に、国内外のグループ従業員から義援金を募り、その同額を会社からも拠出するマッチングギフトの実施を発表しました。被災地の東北地方は、古くからソニー関連の製造事業所が集まっている、グループにとって最も重要な生産拠点のひとつ。多くの従業員やその家族も被災していることから、同社ではいち早く支援に動き、義援金の寄附を決めました。

通信建設大手の日本コムシスでも、震災発生直後から従業員による自主的な募金活動がスタート。これを受けて会社も、従業員から集まった募金と同額をマッチングギフトとして拠出し、日本赤十字社を通じて被災地の復旧・復興に役立てていくことを決定しました。ほかにも積水化学グループや参天製薬、スイスに本拠を置くヘルスケア大手のノバルティスなど、多くの企業が同制度を活用した支援活動を展開しています。

企業におけるマッチングギフト制度の導入事例は、今回の大震災以前からありました。特に景気が上昇局面に入り、企業の社会貢献活動も活発化した2003年以降、従業員のボランティア活動への参加を促進・支援する施策として、ボランティア休暇の導入などとともに急速に普及しました。日本経団連が、会員企業など1,306社を対象に企業の社会貢献活動の実態を調査した「2009年度社会貢献活動実績調査結果」によると、マッチングギフトをすでに導入している企業は81社で、回答した354社の2割以上にのぼっています。たとえばキユーピーには、従業員による社会・環境団体への寄附活動を支援するマッチングギフト、「QPeace」(キユーピース)があります。参加を希望する従業員から、毎月100円をひと口として寄附金を給与天引きし、これに会社も同額を上乗せして寄附を行う制度。寄附対象の団体も、従業員による選出・投票で決定されます。

日本ではこのように従業員が寄せた寄附金に対して、企業も寄附金を上乗せするという手法が一般的ですが、海外ではお金に限らず、従業員が地域のNPOなどでボランティア活動に参加すると、活動した時間や内容に応じて企業がその団体に寄付を行うという形のマッチングギフトもあります。従業員は自らボランティアを行い、会社がそれに寄附金をマッチングすることによって、企業は人とお金の両面で社会貢献を進めることができるのです。

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