企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

【ヨミ】アニバーサリーキュウカ アニバーサリー休暇

アニバーサリー(anniversary)とは、英語で「記念日」の意味。企業が社員の休暇取得を促すために、本人や家族の誕生日、結婚記念日などの記念日およびその前後の日を休暇とする制度を「アニバーサリー休暇」と呼びます。(2011/6/27掲載)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

アニバーサリー休暇のケーススタディ

ねらいは年次有給休暇の取得促進
休むと10万円の手当が出る企業も!?

単身赴任者が自宅へ戻るための特別休暇「おかえりなさい休暇」(高島屋)、プロジェクトの節目ごとに一日以上の有給休暇を取って英気を養う「プロジェクト休暇」(NECソフト)、有給休暇を取ると手当が支給される「KY(必ず休む)休暇」(オプト)etc……。企業にとって生産性向上とワーク・ライフ・バランスへの取り組みが大きな課題となる中、ユニークな休暇制度を設ける企業が増えてきました。

背景にあるのは年次有給休暇取得率の低迷です。2007年に政府が打ち出したワーク・ライフ・バランスに関する行動指針は、取得率を12年までに60%、17年には100%に引き上げる目標を掲げました。しかし実際の取得率は過去10年、40%台で推移しており、年休があっても「取らない、取れない」状態は解消されていません。そうした社員の意識や職場のムードを変えていくための施策として注目されているのがアニバーサリー休暇。取得目的を問わない有給休暇に「記念日」という冠をあえてつけることで、周囲の理解を得やすく、本人も気兼ねなく休めるというメリットがあるのです。

転職支援事業のリクルートエージェントは05年から、勤続1年以上の全社員を対象に同制度を導入しています。利用する社員はアニバーサリーを決めて、取得1ヵ月以上前に申請するのがルール。最大の特徴は、連続して4日以上の有給休暇を取ると10万円の手当が支給されることです。このインセンティブは効果絶大で、同制度の利用率は95%超に、20%にも満たなかった年次有給休暇の取得率も50%近くに跳ね上がったといいます。

相応のコストはかかるものの、同様の制度を採用する動きは大手だけでなく、中堅企業にも広がっています。企業のサイト構築を支援するエイジェックスコミュニケーションズが設けるアニバーサリー休暇制度は、家族の誕生日や記念日などの前後1ヵ月以内に2日以上の有給休暇を取得すると、10万円の特別手当が支給されるしくみです。また北海道の六花亭製菓は20年連続で全従業員が有給休暇を完全消化していることで知られる企業ですが、同社でも「メモリアルデー休暇」と呼ばれるアニバーサリー休暇を実施、取得率100%の有給休暇とは別に、年1日の特別休暇として付与しています。

こうした制度が導入されれば、休みが増え、労働時間も短縮されることになりますが、当然のことながら、仕事の量は減りません。しかし、休む時間を創出するために、連携する社員同士が効率的な仕事の進め方を考えたり、組織内のコミュニケーションを密にして業務を一人で抱え込まないようにしたりするなど、生産性向上の面で波及効果が生まれているようです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

あわせて読みたい

サバティカル休暇
長期間勤務者に与えられる長期休暇のこと。通常の有給休暇や年次休暇とは異なり、使途に制限がなく、期間は少なくとも1ヵ月以上、長い場合は1年間の休暇となる場合もあります。
時季指定権
「時季指定権」とは、労働者が年次有給休暇をいつ取得するか、その時季を指定できる権利のことです。日本では労働基準法に基づき、従業員に時季指定権が付与されています。したがって従業員が本権利を行使して年次有給休暇を請求する場合、使用者は原則として従業員の指定する時季に有給休暇を与えなければなりません。ただ...
特別な休暇制度
「特別な休暇制度」とは、特に配慮を必要とする労働者に対する休暇制度のことです。厚生労働省が策定した「労働時間等見直しガイドライン」における「特に配慮を必要とする労働者について事業主が講ずべき措置」の事例を踏まえ、病気休暇、ボランティア休暇、リフレッシュ休暇、裁判員休暇、犯罪被害者の被害回復のための休...

関連する記事

「従業員の多能工化」との合わせ技で生産性もアップ! 多様な従業員の事情に配慮した「特別な休暇制度」の導入&活用方法
昨今、「特別な休暇制度」が注目されています。厚生労働省は、全国各地で特別な休暇制度に関するセミナーを行い、さまざまなパンフレットやリーフレットを作り配布しています。また、行政の取組みだけでなく、多くの企業で実際に「特別な休暇制度」が導入されています。厚生労働省...
2015/01/16掲載人事・労務関連コラム
会社は社員の「資格取得」をどこまでサポートしてくれる?
働く社員の側にとっても、自己のキャリアアップにつながる資格取得に会社が何らか援助してくれることは大歓迎だと思いますが、では実際にその援助は今、どこまで進んでいるのでしょうか。企業の資格取得援助をめぐる事情について、労務行政研究所の調査をもとに探ってみます。
2005/08/22掲載人事・労務実態調査
「休み方」をどう考える?――年次有給休暇を中心に
働き方改革関連法によって年5日の有給休暇取得が義務付けられたことで、「休むこと」に大きな注目が集まっています。 休み方に関しては、「企業が用意する制度」と「従業員の生活」という二つの視点から考えなければなりません。本記事は「法定休暇」「法定外休暇」に関する制...
2019/11/06掲載編集部注目レポート

関連するQ&A

休日と休暇
休日と休暇の定義(違い)を詳しく教えていただきたいです。
特別休暇の申請について 追記
特別休暇についてですが、 就業規則には、「休暇を与える」ではなく、「休暇を与えることができる」でした。 失礼しました。
裁判員制度と休暇
休暇中の賃金は、無給でよいか
新たに相談する
相談する(無料)

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、
お気軽にご相談ください。
各分野のプロフェッショナルが親切・丁寧にお答えします。

関連するキーワード

分類:[ 就業管理 ]
次世代リーダー育成特集

会員として登録すると、多くの便利なサービスを利用することができます。

3,650社が活用!業界唯一の統合型eラーニング POSITIVE最新版にAI搭載

50音・英数字で用語を探す

新着用語 一覧

注目コンテンツ


次世代リーダー育成特集

さまざまな取り組み方がある「リーダーシップ育成」について手法や外部ソリューションをご紹介します。
コンテンツトップバナー


【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


もう時間と場所に囚われない!<br />
 日本マイクロソフトと先進企業に学ぶ ワークスタイル変革推進のためのポイントとは

もう時間と場所に囚われない!
日本マイクロソフトと先進企業に学ぶ ワークスタイル変革推進のためのポイントとは

仕事と介護の両立支援が喫緊の社会的課題といわれるなか、時間と場所の制約...