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【ヨミ】ローカルベンチマーク ローカルベンチマーク

「ローカルベンチマーク(ロカベン)」とは、経済産業省が推進する経営診断ツールのこと。企業の経営状態を六つの指標(財務情報)と四つの視点(非財務情報)から把握します。企業や支援者などの異なる立場同士であっても、同じ枠組みを用いることで対話を円滑にする「共通言語」としての役割を持ち、結果はAからDで示されます。
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ローカルベンチマークのケーススタディ

企業からの認知度はまだ低いが
経営の未病をいち早く察知するツールとして期待

ローカルベンチマークは、経営状態の「健康診断」。以下のような指標と視点を入力することで、経営状態の変化をいち早く察知し、早期の課題解決につなげていきます。

「六つの指標(財務情報)」は、(1)売上高増加率(売上持続性)、(2)営業利益率(収益性)、(3)労働生産性(生産性)、(4)EBITDA有利子負債倍率(健全性)、(5)営業運転資本回転期間(効率性)、(6)自己資本比率(安全性)。

「四つの視点(非財務情報)」は、(1)経営者への着目、(2)関係者への着目、(3)事業への着目、(4)内部管理体制への着目。六つの指標から企業の過去の姿を知ることができ、四つの視点からは企業の現在の姿と未来の可能性を評価することができます。

しかし、ロカベンを知っている業界は偏りがあります。経済産業省の調査によると、金融機関のロカベンの認知率は2018年度で94.4%。このうち、活用していると回答したのは39.8%でした。また、企業にとっての効果は「顧客企業の事業計画の作成につながった(27.0%)」と「顧客企業の資金調達が円滑になった(24.5%)」が、主な回答でした。

金融庁や地域の金融機関の協力を得て開発されたツールということもあり、金融機関の認知度はかなり高めですが、企業側の認知度は13.5%。そのうち活用している企業は30.7%でした。しかし、アンケートでロカベンを初めて聞いたという企業のうち、過半数が「自社の経営分析に使うことを検討してみたい」と回答しており、潜在的な利用ニーズがあることもわかっています。

ロカベンはさまざまなシーンで活用することができます。特に、企業がいつも相談している金融機関との対話。診断結果が共通の「たたき台」となり、企業にとっての最善を金融機関とともに議論します。今後、活用が広がれば事業継承のために後継者を探したり、生産性の向上のためにITツールを導入したりするなど、潜在的な課題を顕在化し、課題解決につなげる動きがさらに増えていくでしょう。

 

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