ブリッジ人材
ブリッジ人材とは?
「ブリッジ人材」とは、言語や文化の異なる海外法人・外国人との間で商取引や交流をする際に、コミュニケーションを円滑にする役割を担う人材のことをいいます。ブリッジ人材は通訳だけでなく、まったく違ったビジネス慣習がある国や地域同士が円滑に取引を進められるよう、双方の認識を擦り合わせることが仕事です。
言語だけではない「違い」を補填する
本当のグローバル人材
翻訳技術やテクノロジーの発展により、将来的には言語の壁がなくなっていくと予想されます。今後は海外から日本へ、あるいは日本から海外へ、ビジネスを展開する企業も増えるでしょう。当然、日本で働く外国人労働者も増加することが予想されますが、日本人と外国人の間には、言葉がわかるだけでは越えられないハードルがあります。それは「常識の違い」です。このような「言葉だけではない」要素を補っていく存在として、ブリッジ人材が重宝されています。
例えば、国境を越えた「越境EC」のケースを考えてみましょう。日本国内への配送であれば、物流会社の信頼度も高く、ほぼ100%相手に品物が届きますが、送り先がフィリピンならどうでしょう。7,000以上の島からなるフィリピンには住所のない地域もあり、「送ったら届く」という日本国内の常識は当てはまりません。
そんなとき、フィリピンで使われるタガログ語や英語を話せても、それだけで問題が解決するわけではありません。フィリピンのインフラ事情やビジネス慣習、社会の動き方を知っている必要があるのです。通常のECの業務に加えて、どのような策をとる必要があるのかというコンサルティング要素を持ち合わせていることがブリッジ人材の条件です。
最近は、ブリッジ人材を育成するために研修を行っている企業もあります。また、AIエンジニアやデータアナリストといったテクノロジー人材を若年層のうちに海外に派遣することで、企業はブリッジ人材の潜在層を見極めることができます。派遣された従業員は国外への視野を広げ、異文化への免疫を持つようになるでしょう。グローバリゼーションに備えて語学教育を強化することも大切ですが、現地の文化や社会構造を学ばせることは、企業の将来を担う人材を育成していく上で大変重要です。
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