企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

【ヨミ】シェアドリーダーシップ シェアド・リーダーシップ

「シェアド・リーダーシップ(shared leadership)」とは、職場やチームのメンバー全員がリーダーシップを発揮することを指します。リーダーシップとは、組織やチームの目標を達成するために必要な、他のメンバーに与える影響力のこと。一般的に「経営層やマネジャーといった権限保持者に必要な素養」と考えられがちですが、そうではありません。ビジネス環境の変化が激しくなる今、組織の力を高めるために、一人ひとりがリーダーシップを持って活躍できる環境づくりが求められています。(2019/6/28掲載)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

シェアド・リーダーシップのケーススタディ

マネジメント経験のない社員が
リーダーシップを発揮するには

「リーダーシップ」という言葉から、何を連想しますか。周囲を巻き込んだり、指示したりする人を思い浮かべる人が多いかもしれません。あるいは、管理職などの「役職」をイメージする人もいるでしょう。

しかし近年、こうした権力集中型のリーダーシップのあり方が見直されています。「他のメンバーに与える影響力」は、一部の人や役割に限られたものではありません。例えば、声の小さい人に声をかけて、プラスの気持ちになれるように働きかける。困っている人がいれば、サポートしてあげる。これらも影響力の一つであり、リーダーシップと呼ぶことができます。つまり、誰もがメンバーに影響を与え、リーダーシップを発揮することができるのです。シェアド・リーダーシップに関する研究によると、こうしたさまざまなメンバーを巻き込んだリーダーシップを実現することで、従来型のリーダーシップよりも職場の成果が高くなることが分かっています。

それでは、職場でシェアド・リーダーシップを発揮するにはどうすればいいのでしょうか。書籍『シェアド・リーダーシップ チーム全員の影響力が職場を強くする』の著者である立教大学経営学部教授の石川淳氏によると、ポジションに関わらないリーダーシップに必要なのは、「全体を見渡す力」。「マネジャーにならないとリーダーシップが身に付かない」といわれることもありますが、これは全体感を把握できているか、部分的な自分の仕事しか見えていないかという点に違いがあります。つまり管理職でないメンバーでも、全体的な視点を意識することで、管理職になる前にリーダーシップを育むことができるのです。

また、シェアド・リーダーシップを発揮するために、もう一つ大切なことがあります。それは、リーダーシップに対する自分なりの持論・信念を持っていること。それにもとづいてリーダーシップを発揮しながら、「こうしたらいいのでは」と仮説と検証を繰り返していくことによって、持論がアップデートされます。その結果、リーダーシップは鍛えられていくのです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

あわせて読みたい

リーダーシップ
企業の成長においてリーダーシップが重要な意味を持つことは、多くの人が認識しているでしょう。しかし、「リーダーシップとは何か」を問われても、明確に答えるのは難しいのではないでしょうか。ここでは、リーダーシップ論の変遷を紹介しながら、現在の日本の企業に必要とされるリーダーシップの要素および身につける方法...
ホリゾンタル・リーダーシップ
「ホリゾンタル・リーダーシップ」とは、タテの上下関係や指揮命令系統よりも、ヨコの連携や協力関係を重視するリーダーシップのあり方をいいます。組織・部署の壁を越えて多様な人材を連結し、ホリゾンタル(水平方向)なネットワークを機能させることで目標達成に取り組むのが特徴です。ホリゾンタル・リーダーシップにお...
オーセンティック・リーダーシップ
「オーセンティック・リーダーシップ」とは、自分はどういう人間であるか、自身が大事にしている価値観は何かなど、自分自身の考えに根差したリーダーシップのあり方をいいます。オーセンティック(authentic)は英語で「本物の、確実な、真正な」という意味であり、指導者として人のまねではなく、自分自身の価値...

関連する記事

日向野幹也さん: 権限、役職、カリスマ性がなくても発揮できる 職場と学校をつなぐ「リーダーシップ教育」の新しい潮流(後編)
金融論の研究者から、リーダーシップ教育の第一人者へ――日向野幹也・早稲田大学教授の思いがけないキャリアチェンジの物語は、そのまま日本の大学におけるリーダーシップ教育の歩みと重なります。インタビュー後編では、過去11年間にわたる大学でのリーダーシップ教育の成果を...
2016/07/28掲載キーパーソンが語る“人と組織”
日向野幹也さん: 権限、役職、カリスマ性がなくても発揮できる 職場と学校をつなぐ「リーダーシップ教育」の新しい潮流(前編)
「リーダーと聞いてどんな人を思い浮かべますか?」リーダーシップという言葉の意味するところが、いま、大きく変わりつつあります。リーダーシップの新しい世界標準とは何か。それは身につけることができるのか。できるとすればどうすればいいのか――。前職の立教大学経営学部で...
2016/07/21掲載キーパーソンが語る“人と組織”
「自社の人材育成施策で従業員を育成できていない」と感じている企業は5割超 業績の悪い企業では8割弱に及ぶ
研修を実施している企業の育成担当者に「自社の育成施策によって従業員を育成できているか」を聞いたところ、最も多いのは「あまり感じない」(51.6%)で、過半数を占めた。また、「全く感じない」は14.3%で、二つを合わせると「感じない」割合は65.9%に及ぶ。
2019/07/08掲載人事白書 調査レポート

関連するQ&A

管理職教育の体系作りについて
卸売り会社の総務部の者です。 管理職教育の体系作りを考えてます。 組織運営の基礎、課題展開、リーダーシップ、ビジョン作りなどにつき留意点、好適なセミナーのご紹介について教えていただければと存じます。 他社の事例などもありましたら、ご教示願いたく、よろしくお願いします。
衛生委員会のメンバーについてです
職場は150人程度いるクリニックやグループホームを持つ医療法人で働いています。 衛生委員会を立ち上げておらず今回立ち上げようとしておりますが、メンバーはどういう人を入れていいか分かりません。事業主である理事長(医師)を入れてもいいのでしょうか?
24時間交代制の職場の設備
いつも参考にさせていただいております。 弊社では24時間交代制で勤務している職場があります。休養室以外で、必要な設備やその他安全衛生上必要な規定等はありますでしょうか?
新たに相談する
相談する(無料)

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、
お気軽にご相談ください。
人事・労務の専門家が親切・丁寧にお答えします。
健康経営を戦略的に推進するステップとは?取り組み事例と外部サービスの選び方

会員として登録すると、多くの便利なサービスを利用することができます。

50音・英数字で用語を探す

注目コンテンツ


健康経営の実践に必要なステップ、外部サービスを選ぶ際のポイント

健康経営を戦略的に推進するための必要なステップや取り組み事例、外部サービスを選ぶ際のポイントをご紹介します。


【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


「改正労働者派遣法」施行に伴う派遣社員のキャリアアップ教育にどう対応するのか

「改正労働者派遣法」施行に伴う派遣社員のキャリアアップ教育にどう対応するのか

2015年9月に施行された「改正労働者派遣法」により、派遣社員活用のあ...


ミスなく!手間なく!リスクなく!<br />
「奉行シリーズ」で中堅・中小企業を熟知するOBCのマイナンバー対応サービスとは

ミスなく!手間なく!リスクなく!
「奉行シリーズ」で中堅・中小企業を熟知するOBCのマイナンバー対応サービスとは

マイナンバーの個人への通知開始まで、半年を切った。企業のマイナンバー対...