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次世代リーダー育成の盲点~机上の理論と路上の実践~

「海外旅行にいきたくない」若者が6割

 

2020年にはじまったコロナ禍以降、数年にわたる渡航制限とその後の地政学リスク、円安は特に若者から海外体験を奪い、世代間の断絶をも生んでしまいました。国が若者向けで行った調査で、1回でも海外旅行をしたことがある海外旅行経験者は9割以上が海外旅行に行きたいという意向に対し、未経験者含む全体ではポジティブ回答は4割にとどまり、実に調査対象の若者(19~25歳)の6割が海外旅行に行きたくないと回答しています(令和5年2月15日観光庁「ツアーセーフティーネット」 )。

 

職場においてもコロナ禍前であれば、そこまでの必要性のない、ちょっとした海外出張であっても育成の一環として若手を送り出した企業は多かったと思いますが現在はいかがでしょうか。「リモートで十分」とし、気がついたらパスポートすら持っていない、持っていると思ったら有効期限が切れていた、などということはないでしょうか。

 

円安や第二次トランプ政権発足にともなう各国の内向き志向の懸念などを踏まえると、この若者の海外体験の減少傾向は今後ますます顕在化しないか懸念されます。経済という観点から見ると、既に我が国の経常収支黒字は貿易収支よりも所得収支(国境を越えて得た投資収益など)がメインとなっており、今後「海外志向」人材を増やし、その中から「海外現地法人の経営志向」の人材を見いだし、育成していく必要があります。

 

 

次世代リーダー育成においては「机上の理論」と「路上の実践」のバランスを

 

「理論なき実践は盲目であり、実践なき理論は空虚である」という言葉がありますが、筆者は「机上の理論(Book smart)」と「路上の実践(Street smart)」と表現しています。もちろん両方大事なのですが、そもそもリーダーシップやマネジメントは相手がいて、そこで実践して初めて成立するものであり、自分ひとりで専門性を深められるものではありません。概要は以下図を参照いただければと思いますが、人材育成において「机上の理論」に偏りすぎていないか、研修などで単に知識を得ることが目的化してしまっていないか、グローバルという視野で見ると特にコロナ禍以降は地政学リスクや円安、そしてリモートコミュニケーションの普及・一般化により実際に現地に足を運ばずにスクリーン越しで十分だと満足していないか、行動してみるという実体験が圧倒的に足りていないのではないかという懸念があります。

 

 

スクリーンを突き破れ!~バックパッカーに学べること~

 

その意味では、最近ではあまり聞かなくなったバックパッカー(ツアー旅行と比べると、低予算で長期志向の個人旅行者)は以下の点で参考に出来る点がありそうです。

 

・まず一歩踏み出してみる行動力。

・異国の地で何かを感じとる独特の嗅覚、リスク対応力。

・初対面の相手に自分の考えをなんとかして伝え、旅を前に進めるコミュニケーション力。

 

筆者自身もこれまで世界の55都市以上訪問していますが、言語化できない独特の嗅覚、リスク対応力などはそれなりに鍛えられた気がします。この点などは、感覚として分かる方には言わずもがなですし、感覚の無い方にはどうしても伝わらない部分だと思いますがある意味、総合格闘技であり、AIには模倣されない、人間ならではの能力であると思います。

 

 

筆者の専門でもある組織論とはその前提として「机上の理論」であり、人材育成における「路上の実践」は文字通り盲点となり「教室の中では存在しないこと」として扱われているようです。しかしながら、特にグローバルビジネスを担うのはひとり一人の人間であり、専門性、異文化理解、コミュニケーション、マネジメント、リーダーシップ、リベラルアーツ、そして人柄や体力など、全人格を出し切っての勝負です。この観点でみると実践・経験値のある母集団の減少が今後じわじわと経営体力を蝕んでこないか懸念されますが、最近では海外駐在員のみならず、新入社員向けのグローバルマインド研修や若手向けのグローバルコミュニケーション研修(単に英語の研修ではない)など、階層別のグローバル研修では研修後の実践につながる内容になっています。大切なのは文献と体験の間を、すなわち「机上の理論」と「路上の実践」をバランス良く行き来することです。

 

とはいえ、先ずは出来るところから。ちょっとした海外出張や連休中の海外旅行の奨励(快く送り出す)、はたまた国内でもエスニック料理を食べにいくなど、出来るところからスクリーンを突き破ってはいかがでしょうか。

  • 経営戦略・経営管理
  • モチベーション・組織活性化
  • グローバル
  • リーダーシップ
  • マネジメント

次世代リーダー育成をはじめ世界で通用する人づくり、組織づくりをテーマに活動。グローバル経営、外国籍社員の活用/ダイバーシティマネジメント等。

「企業と人材」「賃金事情」「人事実務」「労政時報」「人事マネジメント」「グローバル経営」寄稿、「外国人社員の証言 日本の会社40の弱点」(文藝春秋)。政府会議有識者、大学講師、防災士、富士スピードウェイ走行ライセンス所持、グリーフケア勉強中

小平達也(コダイラタツヤ) 株式会社グローバル人材戦略研究所

小平達也
対応エリア 全国
所在地 港区

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