ストレス社会で良いことに気づく力│見えなかった優しさに気づく

「視野が狭くなっているかも?」
そんなふうに感じたことはありませんか?
朝からバタバタと仕事に追われ、気づけば一日が終わっている。
そんな日々の中で、周りの良い出来事や、誰かの温かい言葉に気づかずに過ごしてしまうことは、よくあります。
でも、少し意識を変えるだけで、見える世界は驚くほど変わるものです。
このコラムでは、「視野を広げる力」 について考えます。
小さな光を見つける力が、あなたの仕事や人間関係をどう変えていくのか?
そのヒントを、一緒に探していきましょう。
今回のお話は、「視野を広げることの大切さ」を学ぶだけでなく、実際に仕事や人間関係で役立つスキルについても触れています。
意識を変えれば、良いことが自然と見えてくる。
視野が狭くなると、良いことに気づけなくなる
仕事が忙しくなると、つい視野が狭くなってしまうことはありませんか?
「今日も疲れた…」
「やることが多すぎる」
「もう少し評価されてもいいのに」
そんな気持ちになっているとき、実は目の前にある「良いこと」に気づけていないことがよくあります。
例えば、
コンビニのレジで店員さんが笑顔で対応してくれたとき。
同僚が「ありがとう」と言ってくれたとき。
電車の中で席を譲る人を見かけたとき。
普段なら「あ、いいな」と思えるはずのことが、忙しさや疲れで見えなくなる。
これは、心理学的にも説明がつく現象です。
ストレスがかかると「選択的注意」が働く
人間の脳は、一度に多くの情報を処理するのが苦手です。
そのため、自分が意識を向けているものしか見えなくなる、という性質があります。
これを「選択的注意」といいます。
例えば、あなたが「赤い車」を意識すると、街中で赤い車ばかり目に入ることはありませんか?
同じように、「疲れた」「大変だ」と思っていると、大変なことばかりに注意が向くようになります。
その結果、「良いこと」が起こっていても、気づかなくなってしまうのです。
「ポジティブなこと」を拾えないと、さらに悪循環に
もし、あなたの同僚が元気がない様子だったら、どうしますか?
「最近、調子どう?」と声をかけても、「特に何も…」と曖昧な返事が返ってくるかもしれません。
これは、その同僚もまた「良いこと」に気づけない状態になっている可能性があります。
元気がないとき、人は「自分には何も良いことがない」と思い込みがちです。
その状態が続くと、ますます視野が狭くなり、ポジティブな変化に気づくことができなくなる。
そして、「やっぱり自分の人生は大変なことばかりだ…」と感じてしまうのです。
この悪循環を断ち切るにはどうすればいいのでしょうか?
小さな「良いこと」を意識的に見つける
ここで役立つのが、コーチング心理学やNLP(神経言語プログラミング)のアプローチです。
これらの手法では、「視点を変える」「意識を向ける対象を変える」ことで、気づきを生み出すことが重要視されています。
例えば、コーチングの「リフレーミング(Reframing)」という手法。
これは、出来事の意味をポジティブに捉え直す技術です。
「仕事が忙しくて大変」→「それだけ求められている証拠」
「ミスをして落ち込んだ」→「成長のチャンスが来た」
また、NLPでは「アンカリング」という手法を使い、過去のポジティブな経験を思い出して、気持ちを前向きにする方法もあります。
例えば、「楽しかった瞬間」「自信があった瞬間」を思い出しながら、何か特定の動作(手を握るなど)をすることで、その感情を呼び起こしやすくするのです。
このように、意識を向ける対象を変えるだけで、目の前の世界は違って見えるようになります。
会議の重い空気が視野を狭くする
ビジネスの現場では、「視野が狭くなる」瞬間がよくあります。
その代表例が、重いストレスのかかる会議です。
特に、議論が白熱しすぎる場面や、プレッシャーが強い状況では、脳が防衛モードに入ってしまうことがあります。
こうなると、人は「自分の意見を守ること」「ミスをしないこと」に必死になり、冷静に物事を考える余裕がなくなってしまいます。
私自身、会議の場ではこの現象をよく感じます。
「どうにか正しい結論を出さなければ」
「自分の意見が否定されるかもしれない」
「この議題、早く終わらせたい」
そんな思考にとらわれると、目の前の選択肢が極端に狭まる感覚になるのです。
だからこそ、私は意識的に「視野を広げる工夫」を毎回やっています。
会議で「視野を広げる」3つの工夫
1.「他の視点を入れて」質問をする
会議が行き詰まると、「このやり方しかない」という雰囲気になりがちです。
そんなときに有効なのが、「もし◯◯だったら?」という仮定の質問を投げること。
「もし、今の議論を別の部署の人が聞いたら、どう思うでしょうか?」
「他社なら、どう解決すると思いますか?」
「お客様の視点で見たら、この決定はどう感じるでしょう?」
こういった問いを投げると、一度凝り固まった考えがほぐれ、別の視点が生まれやすくなります。
2.会議の途中で「一呼吸置く」
ずっと緊張感が張り詰めたままだと、脳は「危機感」を持ち続け、柔軟な発想ができなくなります。
そこで私は、意識的に「少し間を作る」ことを心がけています。
「ちょっと深呼吸してみましょうか」
「5分間、各自でアイデアをメモしてみましょう」
「ここまでの話を整理すると…」と、一度ゆっくり振り返る
こうすることで、脳がリラックスし、視野が狭くなっていた状態から抜け出しやすくなります。
3.「ポジティブな要素」にも目を向ける
仕事の会議では、「課題」や「問題点」にばかり目を向けがちです。
しかし、そればかりでは前向きな発想が生まれにくいのも事実。
だからこそ、「すでにうまくいっていること」や「良い点」にも意識を向けることが大切です。
「このプロジェクトの良い点は何だろう?」
「このチームの強みは?」
「前回の会議より改善できたことは?」
ポジティブな視点を入れるだけで、会議の雰囲気が柔らかくなり、メンバーの発想も広がりやすくなります。
「視野を広げる力」は、日常にも活かせる
こうした工夫は、会議だけでなく、日常の仕事や人間関係にも役立ちます。
「最近、職場の雰囲気が重いな」と感じたら、
「今、何か良いことはあったかな?」と問いかけてみる。
「仕事が大変だな」と思ったら、
「でも、自分はどんな成長をしているだろう?」と振り返ってみる。
私たちは、意識するだけで「良いこと」にも目を向けられる力を持っています。
その小さな習慣が、ストレスを和らげ、視野を広げ、もっと楽しく、前向きな毎日につながっていくのです。
視野が狭いとポジティブな出来事に気づきにくい
意識を変えることで、見える世界が大きく変わる
小さな声かけが、周囲のモチベーションを高める
意識を変えれば、良いことが自然と見えてくる。
視野を広げ、ポジティブな変化に気づけるようになる
→ 忙しさやストレスの中でも、良いことを意識的に見つけられる習慣が身につく。
職場でのコミュニケーションが円滑になり、人間関係が良くなる
→ 相手のモチベーションを高める声かけができ、チームの雰囲気が前向きに変わる。
柔軟な発想ができるようになり、仕事の成果が向上する
→ 会議や問題解決の場面で新たな視点を得られ、より効果的なアイデアが生まれる。
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坂田 和則(サカタ カズノリ) マネジメントコンサルティング2部 部長 改善ファシリテーター・マスタートレーナー

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