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Why思考で人財育成 │「自ら考える人財」を育てる

今回は、思考のスイッチについてのお話です。

先日、電車に乗っているとき。
シートに座りながら、解説書を読んでいる方がいました。
本当はいけないのでしょうが、あまりにも解説書を広げて読まれていたので、自然とタイトルが目に入ってきました。

そのタイトルは、ISOマネジメントシステム関係の書類でした。
そして、驚いたのは、その解説書がボロボロで、側面も手垢で黒ずんでいる状態で、相当「読み込んでいる」感が伝わってきたのです。

また、ページを開くたび、視線を上に上げ、頭の中で何かを考えたり、思い出したりしながら読んでいるのです。
きっと、何度もなんども書籍を読み返し、色々と考えたり思ったりしていたのでしょう。
私は、心の中で「頑張って下さい!」とつぶやいてしまいました。

自分の頭の中で考えること。
本当に大切なことですよね。

これこそ、リスキリングを促進する際の姿勢です。

「Why」思考で、マネジメントシステムを構築する

自ら考える人財を育てるにはwhy思考をまわす。
組織全体で、取り組みたい思考法です。

以前私は(今でも時々)、ISOマネジメントシステムの認証取得支援にたずさわり、多くの組織や業種にお世話になった覚えがあります。
そして、各組織の最初のハードルが、要求事項の理解なのですが、組織によって理解の方法が2つにタイプに分かれます。

1つ目は、「なぜ?このような要求事項が定められているのか?」
2つ目は、「何をどうすれば要求事項に適合するのか?」
です。

前者は「Why」を意識し、後者は「what」と「How to」を意識した要求事項の理解方法です。
この意識の違いは、マネジメントシステムの構築/運用に影響する意識です。
もう、お解りですね。

「Why」思考で、マネジメントシステムを構築した方が、高いパフォーマンスをたたき出します。
私達の脳は、Aという事象とBという事象の違い(ギャップ)を認識した時、「なぜ?」という思考スイッチが入ります。

そして、このスイッチが入ることで、私達の脳は「考えはじめる」のです。
また、逆の流れもあります。

私達の脳は、「なぜ?」と自ら問いかけることで、その違いを見つけ出そうとするのです。
こちらも、観察力や洞察力が働きはじめ、思考プロセスが流れはじめます。

「Why」は
・考えはじめる
・観察力や洞察力を磨く
ためのきっかけなのです。

「why思考」と「What/How to」

これを比べると、「What/How to」は、手っ取り早く答えを手に入れることができるので、効率的で、「why思考」は、時間がかかり非効率的です。

よって、多くの組織では「What/How to」を取り入れたり、組織文化として根付いているようです。

ところが、「What/How to」思考には、弱みが隠れているのです。

「What/How to」思考が根付いた組織では、自ら考えることが少ないため、自律性に欠けたり、組織内の対話が少なくなったり、組織で働く人の人間性が乏しくなりモチベーションが下がってしまうのです。

電車の中で、解説書を読んでいた方も、きっと、Why思考だったのでしょう。
ほんと、頑張って欲しいものです。

「自ら考える人財」を育てるにはwhy思考をまわす。
これこそ、リスキリングを促進する際の姿勢です。

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問題/課題解決を現場目線から見つめ、クライアントが気付いている原因はもちろん、その背景にある奥深い原因やメンタルモデルも意識させ、問題/課題改善モチベーションを高めます。
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坂田 和則(サカタ カズノリ) マネジメントコンサルティング2部 部長 改善ファシリテーター・マスタートレーナー

坂田 和則
対応エリア 全国
所在地 港区

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