ストレングスファインダーをチームビルディングに活かす その5
資質をできない理由にすることで起きる問題
例えば、納期を守れない人がこんなふうに開き直ったとします。
「私、『責任感』ないんで!」
このように言われたら、思わず突っ込みたくなるかもしれません。
もちろん、自分の苦手なことを無理に克服しようとするのは非効率的な場合が多いので、人に頼ることが大切な場面もあります。
ただし、だからといって「特定の資質が上位にない」を理由に言い訳をするのは別問題です。
言い訳と頼ることの違い
ここで重要なのは、「単なる言い訳」と「苦手なことを認め、人に頼ること」の違いを見極めることです。この区別が難しいのは、自分の姿勢や意識の持ち方に関わるからです。
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自己中心的な姿勢
自分の利益だけにフォーカスしている人は、自分にない資質を言い訳にしたり、他人の資質を頼りすぎたりします。こうした態度では、チーム内での信頼を損ないかねません。 -
貢献を意識した姿勢
一方で、自分の資質を活かしながら、チーム全体への貢献を考える人は違います。自分が苦手なことを無理に頑張るより、それを得意とする人に頼ることでチーム全体の成果を高めようとします。そして、その分、自分の得意なことで相手をサポートしようという意識も持っています。
このような相互補完の考え方が、理想的なチームビルディングの基盤です。
理想と現実の間で
ただし、現実の職場では、理想のように簡単にお互いの資質を補い合えるケースばかりではありません。
そのため、苦手なことでもある程度は自分で頑張る必要が出てくる場面もあるでしょう。
このとき大切なのは、苦手なことを理由に言い訳せず、自分なりにどう対処していくかを考えることです。以下のような視点が役立ちます。
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「苦手なりに最低限どう対応すればいいか?」
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「得意な部分を活かして、この課題にどのようにアプローチできるか?」
こうした考え方を持つことで、資質を言い訳にするのではなく、苦手なことへの建設的な向き合い方ができるようになります。
資質を活かし、チームで補い合う
最終的には、自分の得意を活かし、苦手はチームで補い合う姿勢が大切です。自分の資質を理解することは、他人との協力の前提でもあります。ストレングスファインダー(R)を活用することで、チーム全体の力を引き出しつつ、より効果的に課題に取り組む方法を見つけていきましょう。
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ストレングスファインダーで変革を促す~対話と多様性を重視し、個々の強みを活かすことで組織全体の成長をサポート~
前職では半導体製造技術者として勤務しながらコーチングやアサーション研修の社内講師も務める。独立後、ストレングスファインダーを活用したチームビルディングやリーダーシップ研修を中心に提供。ストレングスファインダーのプロファイリングに定評がある。
知識茂雄(チシキシゲオ) ガイアモーレ株式会社提携講師 株式会社ハート・ラボ・ジャパン
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