ストレングスファインダーをチームビルディングに活かす その4
「相手を尊重する」とは、何を意味するのでしょうか?
それは単に相手の意見を聞くことだけではありません。私たちは時々、自分の価値観や強みに影響されて、無意識のうちに他者の違いを否定的に捉えてしまうことがあります。
その違いが自分には理解できなかったり、自分の価値観と相反しているように感じたりすると、ついイライラしたり、批判的な気持ちを抱いたりすることもあるかもしれません。
たとえば、もしあなたが「原点思考」や「分析思考」を上位に持っているなら、じっくり物事を深く考え、慎重に結論を出すことが大切だと感じるかもしれません。
そのため、チームの中で素早く決定を下そうとする人がいると、つい「なぜそんなに早く結論を出すのだろう?」と思ってしまうこともあります。
それは、相手の決定の速さに不安を感じ、自分のペースが必要だと感じるからです。
また、あなたが「共感性」を上位に持っている場合、感情的なつながりや周囲の気持ちを優先しがちです。
しかし、理論的に物事を進めることを重視するメンバーに対して、感情が軽視されていると感じ、「もっと人の気持ちを考えてほしい」と思うこともあります。
自分の強みが他者と異なるとき、どうしてもその違いに目がいき、否定的な感情が湧き上がることがあるのです。
でも、このように自分と相手の違いに気づくこと自体は悪いことではありません。
むしろ、それは自分の価値観がしっかりと根付いている証拠であり、自分の強みを大切にしているからこそ生まれる感情です。
しかし、この感情に留まってしまうと、チームワークを築くことが難しくなります。
大切なのは、自分の強みと同じように、他の人にもその人なりの強みがあることを認めることです。
それぞれの強みや考え方が、チームにとってどれほど大切なものなのかを理解することが、真の尊重に繋がるのです。
例えば、あなたが「目標志向」を上位に持っていて、目標に向かって突き進む姿勢を大切にしているとします。
その強みを活かして、チームの目標達成に向けてエネルギーを注ぐことができる一方で、「調和性」を上位に持っているメンバーがいると、その人は皆の感情や意見を調整する役割を果たします。
もしこの二つの強みをうまく活かせれば、チームはよりバランスよく動き、目標を達成するために協力し合うことができます。
それでは、どうすればお互いの強みを尊重し、活かし合うことができるのでしょうか。
まずは、自分自身の強みを意識することから始めましょう。ストレングスファインダーを通じて、自分の強みを知り、それをどのように日々の活動やチーム内で活かしているかを振り返ってみてください。
自分の強みがどのようにチームに貢献しているのかを理解することは、他者の強みを理解するための第一歩です。
次に、相手の強みを理解することが大切です。相手がどのような強みを持っているのかを知り、その強みをどのようにチームで活かすことができるかを考えてみましょう。
「分析思考」を持つ人がいれば、複雑な問題を整理してもらうことができ、「共感性」を持つ人がいれば、チーム内の感情的なつながりを強化する役割を果たしてもらえます。
それぞれの強みを最大限に活かすことで、チーム全体の力が強化され、目標達成に向けて力を合わせることができます。
そして、お互いの違いを尊重し合うことが大切です。自分にはないものを持っているからこそ、相手はその人なりに素晴らしい存在であり、チームにとって貴重なメンバーであることを認めましょう。
最初は無理にでも、相手の強みを尊重する姿勢を取ることが、自己尊重と他者尊重の第一歩となります。
これが実践できるようになれば、チーム内での信頼関係は自然と深まり、協力し合う環境が生まれるでしょう。
ストレングスファインダー(R)を活かしたチームビルディングでは、自己と他者の強みを尊重し合い、より強固なチームを作り上げることができます。
お互いの違いを理解し、それを活かすことで、チーム全体の力を最大化することが可能です。
今すぐ、この視点を取り入れて、チーム内での信頼と協力を深めていきましょう。
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ストレングスファインダーで変革を促す~対話と多様性を重視し、個々の強みを活かすことで組織全体の成長をサポート~
前職では半導体製造技術者として勤務しながらコーチングやアサーション研修の社内講師も務める。独立後、ストレングスファインダーを活用したチームビルディングやリーダーシップ研修を中心に提供。ストレングスファインダーのプロファイリングに定評がある。
知識茂雄(チシキシゲオ) ガイアモーレ株式会社提携講師 株式会社ハート・ラボ・ジャパン
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