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【ヨミ】ヒョウカシャクンレン 評価者訓練

人事評価を行う社員に、評価の手順、基準や着眼点などを理解してもらい、具体的な技術としての評価能力(Appraisal Skill)を体得してもらうために、企業が実施するトレーニング・プログラムのことです。

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評価者訓練のケーススタディ

客観的で公平な人事評価を行うために
評価の仕組みや基準を全社的に統合する

人が人を評価するのは難しいものです。評価者の主観や性格などが原因となって、評価に無意識的なエラーが生じる場合が少なくないからです。たとえば、部分的な印象で全体を評価してしまったり、ことを荒立てたくないという気持ちから標準点に評価が集中したり、人間関係への配慮から評価が甘くなったり、逆に自分のスキルや知識のレベルと比較するあまり、厳しく評価しすぎてしまったり――などといったことがよくあります。

極論すれば、評価者と被評価者が100%合意するのは不可能なのかもしれません。しかし評価結果は直接従業員の処遇に結びつくだけに、従業員が評価者の評価結果を「不公平」と思い込んでしまえば、職場に不満が積もり、企業全体のモラルも低下します。職場の風通しをよくして従業員のモチベーションを高めるためには、できるかぎり客観的で公平な評価を行い、その評価結果が従業員を納得させるものでなければなりません。

そのためには評価者自身が、人事制度や人事評価の仕組みやルールを十分に理解し、評価基準を全社的に統合することが必要不可欠で、評価者訓練を行う意義や目的もそこにあります。一定の成果を上げるためには、セミナーハウスなどを利用した2日間以上の合宿形式が望ましいといわれています。プログラムの内容はインストラクターによるレクチャーやディスカッション、映像やウェブベースに基づくシミュレーション(実在者模擬演習)などを組み合わせるケースが一般的です。最近では若い従業員のキャリア育成や能力開発を兼ねて、目標設定面接や評価フィードバック面接などを訓練に加える企業も増えています。

評価者訓練が導入されたのは今から40年以上も前のことですが、評価される側が納得できたかどうかによって、評価者訓練の効果を考える企業はまだ少ないのが現状です。しかし成果主義などの浸透により、企業は時代のニーズに合った人事評価システムの再構築を求められています。評価者訓練は評価者の能力の向上にとどまらず、管理者としてのマネジメント能力のアップを促すことにもつながります。

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