経済連携協定(EPA)
経済連携協定(EPA)とは?
経済連携協定(EPA:Economic Partnership Agreement)とは、自由貿易協定(FTA)を柱として、特定の二国間や複数国間で、人材の移動や投資、二国間協力など、幅広く経済関係を強化する取り決めをいいます。
国際間で経済関係の連携や協力を促進
国内の労働力不足の解消にも期待
経済のグローバル化が進む中、WTO(世界貿易機関)加盟国は年々増加するとともに、交渉内容も複雑化し、加盟国間の合意形成が難しい状況になってきました。そのため、FTAやEPAを積極的に締結する国や地域が増えてきました。日本でも、2002年1月の「日・シンガポール新時代経済連携協定」をはじめとして、メキシコ、マレーシア、チリ、タイ、インドネシアなど6ヵ国との間でEPAが発効され、フィリピン、ブルネイなどとは署名を終えた段階にあります(2008年7月18日現在)。また、インド、ベトナム、韓国、オーストラリアなどとも、交渉を進めています。
EPAは、関税を撤廃するといった、通商上の障壁を取り除くだけではなく、締約国間での経済取引の円滑化や人材交流の拡大など、幅広い経済関係の連携・協力の促進を目的としています。
最近の動きで注目されているのが、看護・介護分野の労働者の受入れを含む「日・インドネシア経済連携協定」(2007年8月20日に署名)です。この協定により、早ければ2008年7月末にもインドネシア人の看護師・介護福祉士が来日することになっています。受け入れられたインドネシア人の看護師・介護福祉士は、半年間の日本語研修などを経て、08年12月〜09年1月には医療・介護現場で働き始める予定です。3年ないし4年の滞在期間中に、看護師・介護福祉士の国家資格を取得し、引き続き日本で働くことが前提となっています。
資格取得までの間、受け入れ施設におけるフォローや給与などの待遇条件、コミュニケーションの難しさなど、現場からは不安の声もあります。しかし一方で、人手不足が深刻な医療・福祉の現場での活躍が期待されています。
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