人材市場価値
人材市場価値とは?
個々の会社員について、仕事の内容、能力、本人の性格特性などから、現在の人材市場での年収相場はいくらかを示したものです。雇用流動化の時代、転職希望者の増加につれ、市場価値を算定するサービスが広まっています。
転職したら年収いくらになる?
経験・知識・意欲などから算定
総務省の労働力調査によれば、転職活動を行った人の数は、1998年の年間230万人台から上昇の一途をたどり、今や300万人に近づきつつあります。
しかし、専門的な知識と能力を持った一部の人を除き、転職した場合、給与水準は大幅に下がるのが通例。このため、転職したら年収いくらになるのか、つまり人材市場における自分の客観的価値への関心が強まり、転職支援サービス業者が、「あなたの値段、市場価値を算定します」といった有料、無料のサービスを行っています。
市場価値算定の多くはインターネットや文書、面接で行われ、本人の仕事内容、知識、意欲、認識能力、創造力、指導力などを測る質問に答えさせ、現在の価値(年収)はいくら、他業種・職種に就くとすればいくらといった結果を算定します。
現状のサービスは算定基準が公表されていなかったり、対象年齢が限定されている場合が多いのも事実です。このため、人材の市場価値に関する本格的な調査を行い、客観性を増す動きも出始めています。
人材市場価値算定サービスは、転職に際しての不安に応じるかたちで始まりましたが、企業側が「あなたの本当の価値はこの程度」と社員の自覚を求める材料にしているところもあります。終身雇用と定期昇給で支えられてきた年収ですが、現状はもらいすぎなのかもしれません。その意味で、市場価値は会社員が自分自身の価値を客観的に見つめ直すための指標の一つと考えることもできます。
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