ブレインストーミング
ブレインストーミングとは?
「ブレインストーミング」は、アイデア創出のための会議手法です。特定のテーマに対して会議の参加者が自由に意見を交わすことで、一人では思いつかなかいアイデアを生み出していきます。提唱したのは、「オズボーンのチェックリスト」でも知られる、アレックス・F・オズボーン氏。「ブレイン(頭脳)」と「ストーム(嵐)」からできた造語で、日本では「ブレスト」とも略されます。ブレインストーミングはむやみやたらに発言を重ねればいいものではなく、効果的に進めるためのルールがあります。きちんと手順を踏むことで良いアイデアが生まれる確率も高まります。
優れたアイデアを生むための
四つのルールと三つのポイント
ブレインストーミングの原則は次の四つです。
- 批判をしない
- 自由に発言する
- 質より量
- 連想と結合
批判的な雰囲気がある中では、批判されることを恐れて発言量が減り、奇抜で斬新な意見が出にくくなります。また、「連想と結合」は「他人のアイデアに便乗せよ」ということ。いくつかのアイデアがぶつかることで、新たな発想が生まれます。一人で考え込んでいても出てこないようなアイデアが生まれることが、ブレインストーミングの醍醐味。参加者が四つの原則を意識することで、アイデア出しは円滑に進みます。
この前提を踏まえ、ブレインストーミングの質をさらに向上させる三つのポイントがあります。一つ目は、目的を明確にすること。ゴールのない話し合いは方向性を見失い、時間を浪費するだけになってしまいます。売上アップや顧客満足、従業員のエンゲージメント向上など、あらかじめゴールを設定することで参加者も事前に準備をすることができます。
二つ目は、制限時間を設けること。さまざまなアイデアを出す時間と、それらをまとめてアクションに結びつける時間に分けて時間を設定すると効果的です。三つ目は、念入りにメンバーを選ぶこと。多様なアイデアを生みだすためには、年齢や性別、職種、部署など、多様なバックグラウンドを持ったメンバーがそろっていなければなりません。また、直属の上司がいると発言の自由さが失われてしまうため、できるだけ利害関係のない人を選ぶとよいでしょう。
ブレインストーミングの具体的な方法もたびたび議論されており、カードにアイデアを書き出す「KJ法」やアイデアを7×7の計49項目に分類する「セブンクロス法」などが考案されています。また、効果的にアイデア出しをするためのサービスも登場していますが、どの方法が適しているかは組織やグループの特性によって異なります。いくつかの方法を試しながら、自分たちの組織にフィットするものを見つけていきましょう。
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