無料会員登録

日本の人事部への登録は45秒で完了!
※登録内容はマイページで確認・変更できます。

※「@jinjibu.jp」からのメールが受信できるようにしてください。

既に会員の方はこちら

または各SNSで登録

日本の人事部があなたの許可無く投稿することはありません

既に会員の方は
こちらからログイン

ログイン

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・ログイン

ありがとうございます。会員登録が完了しました。
メールにてお送りしたパスワードでログインし、
引続きコンテンツをお楽しみください。

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・自動ログイン

会員登録とログインが完了しました。
引続きコンテンツをご利用ください。

マイページ

会員登録済み


選択したSNSアカウントは既に会員登録済みです。

「組織と人のイノベーション」第3回 組織感度を高める

第3回 組織感度を高める

イノベーティブな組織をつくろうと思ったとき、何から手を付けたらよいのでしょうか。
最初に見極めていただきたいのは、組織の感度。組織全体がさまざまな情報や変化を感じ取る力を持っているかどうかです。いわば、組織の「感じる力」です。

組織感度という言葉も、組織感情と同様に、私の造語です。もともとは一人ひとりが、身の回りで起きている小さな出来事にも気づき、これから起こりうる変化や現象に関心を持ち、アンテナを広く持っていることが大切です。つまり、個々人が周囲や未来の変化を感じ取る力が土台です。
ただこれも、組織感情のように、周囲に広がっていきます。みんなが目の前の仕事に閉じこもり、近視眼的になっていくと、周囲も未来も見えなくなる、見なくなる。そうした人たちが増えていくと、周囲や未来の変化への関心も会話も減っていきます。やがてみんなの感度が鈍くなる、本当は自分たちの将来に影響するかもしれない変化にも気づけない、それこそただ自分たちを追い込むリスクとしか受け止められなくなります。だから、個々人の意識は大切なのですが、それ以上に組織全体で目線を内側から外側に向け、「感じる力」を再生していくことが必要なのです。

では、どうしたら組織感度を高めることができるのでしょうか。次の2つのアプローチで考えてみてください。

一つ目のアプローチは、みんなの関係性がある程度良好であることが前提ですが、「いきなり共通体験」をしてみるというものです。
たとえば、ダイヤローグ・イン・ザ・ダークという暗闇の中をグループで歩きながら、感度を研ぎ澄ましていくというプログラムがあります。ドイツで生まれたプログラムで、日本でも体験できますが、視覚障がい者の方に案内をいただきながら暗闇の中をグループで声を掛け合い、一緒に進んでいくというものです。最初はお互いの距離感がわからず、足下がどうなっているかもわからず不安でいっぱいですが、やがて周囲の小さな息遣い、音、温度、動きを感じ取れるようになっていきます。どこかで心の窓が開きだす。すると、周囲への感度が上がっていく。こんな不思議な体験をすることができます。
ジェイフィールでも、「禅」や「気功」を取り入れてみたり、自分の今と自然と向き合えるような「ドラマ」を制作し、一緒に感じる、一緒に心の窓を開くという体験をしてもらっています。大切なのは、みんなで同じものを感じ取るということです。
ハウステンボスに「変なホテル」というロボットが運営する近未来型のホテルができたそうですが、こうした未来を先取りした新しい取り組みをみんなで体験してみる。逆に、おもてなしの究極のサービスを体験してみる。こうした異体験をみんなですることで、自分たちの固定概念を壊してみる。そんな経験ができないか、ぜひ考えてみてください。

ただ、こうした経験はあくまできっかけにしかなりません。より大切なのは、日々の生活の中でこうした感度を高めていくプロセスを創り出してしまうことです。これが二つ目のアプローチです。
私が教えている東京理科大学大学院、イノベーション研究科では、各自がプレゼンテーションする前に、今週の1枚といって、ちょっとした話題、ニュース、写真などを持ち寄ることを習慣にしているゼミナールが多くあります。
街角で見つけた不思議な看板、面白い新商品情報、海外で話題になっているニュース、家族で体験したことなど、何でも構いません。でも自分が気になったこと、気づいたこと、面白いと思ったことをプレゼンする前に紹介します。
最初はかなりプレッシャーになりますが。何度か繰り返していると、みんなの感度が上がってくるのがよくわかります。よくそこに気付いたねという、小さな広告、ニュースの中に、面白い情報や意味を見出す人も出てきます。すると、それがまたお互いへの刺激になり、組織全体の感度が高まっていきます。
その上で、これも半年に1回ぐらいでもいいので定期的にやってみていただきたいのは、「未来ワーク」です。こうした萌芽的な事例、気になる情報をみんなで事前に集めます。それらを読み込んで、複数の情報や事例を組み合わせて、未来の変化を予測します。それが自分たちの生活、会社の未来にどう影響するかをそのあと議論しながら、自分たちが向き合うべき変化を見出していきます。

組織感度という言い方をしていますが、要は「好奇心」です。みんなが周囲に心の窓を開き、小さな変化、小さな現象に気付けるようになり、そこに未来につながる意味を見出せるようになっていく。これが組織全体の未来への関心、未来を考える力を引き出してくれます。
夏休みは特に、自然と向き合ったり、日常と違う体験をする良い機会ですよね。そんなことを通じて、まずは自分の心の窓を大きく開いてみてください。きっと、身近なところに何か自分を幸せにしてくれる小さな種が見つかると思います。

  • 経営戦略・経営管理
  • モチベーション・組織活性化
  • リーダーシップ
  • マネジメント
  • チームビルディング

ベストセラー「不機嫌な職場」の著者
リレーションシップを基軸にした新たなマネジメント論を提唱

「つながり力」の再生が、個を活かし、組織を強くする。
「組織感情」「リレーションシップ」など、組織力を高めるための方法論を数多く提案。
個々人が働く喜びを取り戻し、組織がイキイキと動き出す支援をしています。

高橋 克徳(タカハシ カツノリ) 株式会社ジェイフィール代表取締役  武蔵野大学経営学部 特任教授

高橋 克徳
対応エリア 全国
所在地 渋谷区

このプロフェッショナルのコラム(テーマ)

この記事をオススメ

あなたのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。
※コメント入力は任意です。

オススメ
コメント
(任意)
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

コメントを書く

あなたのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。

コメント
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

問題を報告

ご報告ありがとうございます。
『日本の人事部』事務局にて内容を確認させていただきます。

報告内容
問題点

【ご注意】
・このご報告に、事務局から個別にご返信することはありません。
・ご報告いただいた内容が、弊社以外の第三者に伝わることはありません。
・ご報告をいただいても、対応を行わない場合もございます。

プロフェッショナルコラム

多様性にチャレンジ意欲を醸成し、イノベーティブなチームになる

細木聡子(株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士)

今回は、 「多様性に“チャレンジ”意欲を醸成し、 イノベーティブなチームになる」 について一緒に考えていきたいと思います...

2024/11/20 ID:CA-0005727 ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン