リモート研修を双方向型で進めるテクニック
集合研修と異なるリモート研修の特徴について、今回は受講者に積極的に参加するために、講師が知っておくべきテクニックについてご紹介をします。
■リモートならではの機能活用
ZoomやTeamsなどではチャット機能、ブレイクアウトルーム(個別グループワーク)機能、投票機能などがあります。特にチャット機能や投票機能は、受講者がミュートを解除して発言しなくても意思表示をすることができますので発言にあたっての心理的な壁を低くすることができるのでお勧めです。
・チャット機能:「チャット機能」で参加者からがテキストベースで意見を述べることができます。アイスブレークなどでも有効に活用できます(ただし、その際のテーマは「朝食は何を食べたか」など全員が簡単に答えやすい質問にしておきましょう)。
・投票:「投票」機能を使ってその場で参加者にアンケートなどを実施、結果を参加者と共有。
・グループワーク:「ブレイクアウトルーム」などを使い、個別のグループワークを行うことができます。
■機能を活用する順番も大事
これら機能を更に有効に活用するためには受講者の心理的な壁が低い機能なら活用するという、進行・順番も大切になります。テーマや参加者同士の関係性にもよりますが、おすすめは「投票」→「チャット」→「グループワーク」です。まずは「投票」で、全員が回答できるテーマ・選択肢を提示。次に、その投票理由などを「チャット」で記入、最後に「グループワーク」に移動し、エピソードや問題意識の共有を行う、というものです。
■「選択する」とは「より主体的に参加すること」
投票やチャットなど「選択」「記入」するという行為自体が参加性を強めることになります。また、「選択」を検討するプロセスにおいて受講者自身での意味付け・独自の解釈を行い、自分ゴト化していきます。更に言えば、選択肢の種類によって研修講師の操作可能性を高める/低くすることができます。
・「投票」機能などで選択肢の提示(2択など)
「AかBか」など選択肢を提示することは講師側の操作可能性が高い一方、受講生も回答しやすいものです。注意点としては2択など選択肢を提示する際は「等価。同じくらいの価値」のものとすることです。
・投影資料に1・2文字入る穴埋め用の空欄等を開けておき、そこにどのような言葉が入るか「チャット」機能で解答
・投影資料の空欄が大きいと、より自由記述に近い回答を得ることができます。
いかがでしたでしょうか。
本稿ではリモート研修を双方向型で進め、受講者の積極的な参加を実現するテクニックをご紹介してきました。詳しくお知りになりたい方は、動画「リモート研修 企画と講義の進め方セミナー」でもご紹介していますのでよろしければご参照ください。本稿が効果的な研修運営のご参考になれば幸いです。
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次世代リーダー育成をはじめ世界で通用する人づくり、組織づくりをテーマに活動。グローバル経営、外国籍社員の活用/ダイバーシティマネジメント等。
「企業と人材」「賃金事情」「人事実務」「労政時報」「人事マネジメント」「グローバル経営」寄稿、「外国人社員の証言 日本の会社40の弱点」(文藝春秋)。政府会議有識者、大学講師、防災士、富士スピードウェイ走行ライセンス所持、グリーフケア勉強中
小平達也(コダイラタツヤ) 株式会社グローバル人材戦略研究所
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