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問題解決は少長短な改善で!

問題解決のためには、原因の追及と共に、その改善案を抽象から具現化に向けた発想が大切です。
そして、この発想もその思考の方法を誤ると、現場に負担をかけるような改善案が生まれてきてしまいます。

現場への負担は、動作やチェックが増えることを指し、これが増えることで現場に余裕がなくなり、ひいては、さらなるミスを誘発する状況になりかねません。

せっかく改善を施したのに、現場の負担が増えるような改善は、絶対に避けなければなりません。そればかりではなく、この状況では、現場のモチベーション低下を招く一因になってしまいます。

今回は、「同じ問題を繰り返さない!問題解決は 少長短 改善で!」についておはなしします。

 

記憶には2種類ある

私たちの脳は、長期記憶と短期記憶という二種類の記憶があります。
長期記憶は、自分の名前や九九算など、一度覚えたら一生忘れないような記憶です。

それに対して短期記憶は、例えば作業をするとき、その場やシーンで覚えておけば済むような記憶です。
短期記憶は、脳内にあるワーキングメモリー領域に残る記憶なのですが、このワーキングメモリーには、容量があると言われています。

よって、容量を超えてしまうと「忘れ」が起きたり、「慌てる」などのヒューマンエラーの原因になりかねないのです。

作業を進める上では、シンプルなプロセスを構築して、ワーキングメモリーに余裕を持てるような環境を提供しなければなりません。

ある会社では、顧客からのクレームが起きてしまい、その原因を見つけるために「なぜなぜ分析」を展開しました。
リーダーとその作業に従事する人が集まり「なぜ?なぜ?なぜ?」を繰り返しながら原因の追及と改善策を見つけていました。

そして、その原因が「不具合項目をチェックする様になっていなかったため、見逃してしまった」と特定され、対策として「チェック項目を増やす」という改善策が施されました。

具体的には、チェックリストのチェック項目が増やし、チェックシートにそのチェック結果を書き込むという改善内容です。

この時点では、全員が納得し「もう、クレームは再発しないだろう」と思っていました。
ところが・・・・・その三ヶ月後に同じクレームが起きてしまったのです。

 

対処的療法を進めてしまっていませんか?

問題解決には、二つの対処法があります。

一つは、対処的療法。
そして、もう一つが根本的対策。

問題解決を進め、完結するには、後者の根本的対策が必要です。
この会社のケースの場合、対処的療法を進めてしまっているのです。

これでは、問題が再発して当たり前です。

このケースの場合
なぜ、クレームがでたのか? → 配送ミスをしたから。
なぜ、配送ミスをしたのか? → 誤った製品を発送したから。
なぜ、誤った製品を発送したのか? → 発送時にチェックしなかったから。
なぜ、発送時にチェックをしなかったのか? → チェックリストが無かったから。

じゃどうする? → チェック項目を増やしチェックリストを改訂します。

たしかに、原因追及と対応策まで立てられていますが、これでは現場の仕事が増えてワーキングメモリーの余裕がなくなってきてしまいます。

改善は、ワーキングメモリーの負担を低減する内容で考えなければなりません。
ワーキングメモリーを考慮した改善ができない限り、そのクレームは無くならないでしょう。

ワーキングメモリーに負担をかけるような改善は、対処的療法です。
根本的原因を見つけ出し、対策を立てるようにしましょう。

 

「なぜなぜ分析」がうまく進み、根本的対策が見えてくると「少・長・短」が実現します

「 少長短 」とは
・少ないチェック項目
・長いチェック頻度(間隔)
・短いチェック時間

という意味です。
この少長短が実現していない改善は、ワーキングメモリーに負担をかけるだけです。

ワーキングメモリーに負担をかけない改善。
それには、根本的原因の追及が必要。
少長短 で改善を進める。

同じ問題を繰り返さない。
原因追及を間違えない。
根本的原因の追及を学んでみませんか?

  • モチベーション・組織活性化
  • リーダーシップ
  • コーチング・ファシリテーション
  • コミュニケーション
  • ロジカルシンキング・課題解決

現場を見る目が違うからリピート率90%超え。
等身大の言葉で語るから現場ウケしてます。
問題/課題解決モチベーションに火を付けるのなら!

問題/課題解決を現場目線から見つめ、クライアントが気付いている原因はもちろん、その背景にある奥深い原因やメンタルモデルも意識させ、問題/課題改善モチベーションを高めます。
その先の未来には、改善レジリエンスの高い人材が活躍します。

坂田 和則(サカタ カズノリ) マネジメントコンサルティング2部 部長 改善ファシリテーター・マスタートレーナー

坂田 和則
対応エリア 全国
所在地 港区

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