今まで、一番印象に残った研修は、どんな研修でしたでしょうか?
みなさん、はじめまして。
LTSで人財開発サービスの責任者をしている、青木満(あおき みちる)と申します。
大学では、心理学・コミュニケーション学を専攻しており、子どもの頃の家庭環境が人に与える影響を研究していました。
子供の頃の家庭環境は、大人になってからの思考や行動に大きく影響しています。
企業内でも成長しきれず、伸び悩んでいる方は、実は子供の頃の家庭環境が原因なんていう人も実は結構いるんです。
大学を出てからは、プライスウォーターハウスクーパースコンサルタントとう長い社名のコンサルティング会社に入社しました。
その会社がIBMに買収されたため、IBMビジネスコンサルティングサービスという会社に所属していました。(現在は、吸収されて日本IBMとなっています)
そこでは、製造業を中心に、人事業務・システムのコンサルタントをやっていました。
その後LTSに移り、人財開発部署の立ち上げ、はじめての新入社員研修の責任者などを経験し、現在はお客様向けに、人財開発コンサルティングや教育研修を提供する部署の責任者をしております。
さて、自己紹介はこれくらいにしておいて、本題のコラムに行きたいと思います。
まず、みなさんに質問をさせてください。
今まで、一番印象に残った研修は、どんな研修でしたでしょうか?
私はコンサルティング会社での新入社員研修のなかの、ある研修が印象に残っています。
その研修では、受講者が製造チームとコンサルタントチームの二つに別れて行います。
製造チームがパイプみたいなものを組み合わせて製品と見立てたものをつくる、コンサルタントチームはそれを観察し、作り方の改善策を考え、製造チームに提案する。
コンサルタントチームから提案を受けた製造チームは、その提案を採用しても、不採用としても良い、というものです。
私がこの研修で学んだことは、いい提案だと思っても採用されなければ、全く意味がないということでした。
さて、それでは二番目、三番目にみなさんが印象に残った研修はどんなものでしょうか?
四番目、五番目は?
ここまでくるとかなり印象に残っていないのではないでしょうか?
もう少し突っ込んだ言い方をしましょう。
研修で学んだことが身につき、業務で活用しているものは少ないのではないでしょうか?
この問いに自信を持って“Yes”と答えられる人は多くはないでしょう。
私は、物事を記憶するのが苦手なので、、子どもの頃よく先生に怒られていました。
「この前、授業でやっただろ!なんで覚えていないんだ。ちゃんと復習したのか?」
そうです、覚えることが苦手だったので復習するのもいやでやっていなかったのです。
何度も何度も繰り返し復習していれば確実に覚えていたでしょう。
研修だって何度もテキストを読み返し「今日は研修で学んだことを活かしただろうか?さらに活かすとしたら、どこでどう活かせただろうか?」と自問自答を繰り返せば着実に身につくのではないでしょうか。
でも、目の前にやらなければならないことがたくさんあるしと、日々忙しくしていると、研修で習ったことも段々忘れてしまう。
よくある話ではないでしょうか。
意識の高い人であれば復習もし、着実に身につけるかもしれませんが、それでは個人に任せているだけで、組織として対応できている訳ではありません。
研修自体はいいものなのに、それが無駄に終わっているとしたらもったいない。
そう考えていたのは、私だけではありませんでした。
4年前あるお客様から長年ミドルマネジメントの教育をしているが、効果が出ておらず何かいいやり方はないかと相談をいただきました。
なんとか頭をひねって出した案が、約半年間でミドルマネジメントを鍛える、マネジメント力向上プログラムでした。
このプログラムでは、最初に集合研修を実施し、その中で目標を立てた後、半年間かけて受講者をコーチング形式でフォローアップするというものです。
プログラムの前後で、上司、同僚、部下、本人が受講者を評価する、360度フィードバックを実施して、ビフォアー&アフターをチェックしました。
結論からいうと、プログラム実施後の360度フィードバックでは、現時点までの約100名全受講者のポイントが増加したのです。
コーチング形式といいましたが、実は正確にはコーチング“だけ”ではありません。
知識がないからどうすればいいかわからないときに、コーチングで引き出そうとしても無理な話です。
やり方を教えてあげる必要もありますし、自分で考えさせなければならないこともあります。
研修をしたり、目標を立てたりしても業務に戻ったらそれらを忘れる。
それでは全く意味がありません。
しっかりとフォローアップし、その人に必要なことを柔軟に提供したことで、個人別の指導をすることができたわけです。
集合研修が学習塾のようなものだとすると、いわゆる家庭教師型ですね。
やるべきことをやっているかチェックして、足りない分を埋めてあげ、自分で考えられるところは自分で考えさせる。
これだけ聞くと当たり前のようなことですが、プログラムを組んで制度として取り組めている企業は多くはありません。
私たちが提供したのは、「マネジメント教育」ではありましたが、結果的に組織変革にもつながったことを評価いただき、このお客様では4年のお付き合いとなっています。
アメリカでは、最近研修の後にその内容が定着するようにコーチングを実施するのが、メジャーになってきました。
日本でも徐々にその兆しが見えてきているような気がします。
みなさんの会社での取り組みはいかがでしょうか?
- 経営戦略・経営管理
- モチベーション・組織活性化
- 人事考課・目標管理
- キャリア開発
- リーダーシップ
- マネジメント
- コーチング・ファシリテーション
- チームビルディング
- コミュニケーション
- プレゼンテーション
- ロジカルシンキング・課題解決
- 営業・接客・CS
- ビジネスマナー・基礎
- 情報システム・IT関連
- その他
現場に入り込み、人を動かすことで、変革の実現を支援しています。
企業投資においては、期待効果を意識することは当たり前なのですが、人財開発の分野ではそれらが不明確なまま、研修等の取り組みが行われることが非常に多いです。人財開発を企業投資と捉え、「ビジネス効果に直結する人財開発」を目指しております。
青木満(アオキミチル) 人財開発コンサルティング事業部 部長
対応エリア | 全国 |
---|---|
所在地 | 新宿区 |