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専門家コラム

日本酒業界における人材の変化

私は日本酒が大好きです。

あまりに好きすぎて、蔵元に伺って米作り、泊まり込みで酒づくりをさせていただいたこともあります。

その体験の中で感じたのは、「どの蔵も一生懸命に美味しいお酒を造ろうと、たいへんな努力をしている」

ということです。

しかし、蔵元の数は年々減少しています。私の住んでいる東京都北区にあった蔵元も今年の2月に無く

なりました。お酒自体の消費量の低下、日本酒以外の酒類の躍進、日本酒市場内の競争の激化など、

様々な要因があると考えられます。

 

一方、日本酒の業界も大きく変わってきました。

最近、若い蔵人が増えています。一昔前までは肉体労働の「きつい」仕事であり、昔ながらのやり方

に縛られ、職人が年齢の高い方ばかりということで若い人からは敬遠されていた職場でした。

しかし、機械設備によって肉体労働の部分が軽減され(それでも大変ですが)、様々な挑戦ができ、

周囲に若い蔵人が増えてきたという、環境の変化が起きたのです

 

ある蔵の社長が私にこう言いました。

「ウチの蔵で働いている若い人の酒は、正直言えば、自分が本来作っているものとは違う。

でも、その新しい可能性をサポートしたい。将来を担うのは彼らなのだから」

そして、最後にこう言いました。

「でも、私たちの作る酒の方が旨いけどね(笑)」。

 

環境の変化に対応すること。

言葉でいうのは簡単ですが、実際にやるのは難しいものです。

まして、日本酒業界は長い歴史の中で保守的な社会。そこで、若い人、女性、外国人が造りを主導し、

挑戦するということは、つい最近まで考えられなかったことです。

しかし、その挑戦が、今、日本酒市場を元気にしています。

 

一方、企業の中には「環境の変化」に対応できず、経営が悪化しているケースも見られます。

人材の変化はそれを受け止める企業=社長の考え方が変わらなければ起きません。

人材育成も同じで、社長が本気で人材を変えようと思わなければ、変えられません。

人事担当者にまかせっきりでは、何も変わらないのです。

 

先の蔵元の社長のように、人材の変化を歓迎し、その可能性をサポートする。

そんな企業が増えてほしいものです。

(ちなみに、私は先の社長が醸している昔ながらのお酒の方が好みです)

 


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コラム執筆者
飯島 宗裕
飯島 宗裕(イイジマ ムネヒロ)
一般社団法人日本研修コーディネーター協会 代表理事
「研修設計のノウハウを広めています」

効果的な研修や人材育成を設計・実施するための勉強会(ワークショップ)を東京を中心に開催しています。
今までに設計した研修は2000件以上。その満足度は90%以上いただいております。
真剣に人材育成に取り組んでいる企業・自治体や担当者様のパートナーとして
全力で支援し、人材育成で組織を元気にしたいと考えています。
得意分野 経営戦略・経営管理、モチベーション・組織活性化、人事考課・目標管理、キャリア開発、チームビルディング
対応エリア 全国
所在地 東京都/豊島区

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