リーダーに必要な“しなやか姿勢”
今回は、
「リーダーに必要な“しなやか姿勢”」
について一緒に考えていきたいと思います。
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■リーダーに必要な“しなやか姿勢”
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VUCA時代の今に必須のリーダーのあり方の土台は
“しなやか姿勢”であると考えています。
●しなやか姿勢の5原則
原則1:起こったことを前向きに捉える
原則2:他者との違いを価値、可能性と考える
原則3:まずは自分が今できることに全力で取り組む
原則4:やり方は変えても目的はぶらさない
原則5:人・仕事・未来の可能性を信じる
「リーダーが変わると、チームが変わる。
それはサッカーも会社も同じです」
この言葉は、元サッカー日本女子代表監督の
佐々木則夫氏が、拙書
「増補新版 女性管理職のためのしなやかマネジメント入門」
の帯に寄せてくださったメッセージです。
このことからも、組織・チームをより良い方向に導き、
チーム成果の最大化をもたらすために
最も重要なことの1つは、リーダーの“あり方”だと
私は確信しています。
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■リーダーのあり方が組織・チームを変える
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VUCA時代の今、猛スピードで環境や状況が
変化しており、その時々において、
自分にとって良い環境・状況もあれば、
そうでもないことも少なくないと思います。
思うようにいかない状況でも、
自らの手で、自らの特性を強みとして
活用・発揮しながら、自分にとっても周りにとっても
より良い環境の実現に向けて
切り開いといこうとする姿勢を持たないことには、
メンタルダウンしかねません。
それを先頭切って行うのは、やはり、
組織やチームに最も大きな影響を
もたらしていると考えられる
【リーダー的な立場の人】ではないでしょうか。
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■【事例】何を言うか、より誰が言うか
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多様性を活かした組織運営を実践され、
毎年増収増益、社員も増加して、
大変活気のある、景気の良い企業様がありました。
そんな企業様の雰囲気が一変したのは、
新社長に交代してからすぐのことです。
経営層は社長の顔色をうかがうようになって、
それまで活発に行われていた社員と社長の
対話会も徐々に縮小され、半年後に中止。
みるみる組織内コミュニケーションが減り、
様々な挑戦をしてきた社員のモチベーションが
低下し、若手の離職が激増してしまい、結局、
新社長就任の年から減収減益に転落する・・
という非常にショッキングな事態に陥ったのです。
その後まもなく、ボトムアップのプロジェクトが
立ち上がり、今は経営者と連携して状況打開に向けて
新たな道を模索する取り組みが進んでいます。
実は、前社長は過去に新たな取り組みを
前向きに行い、長い長い苦境を乗り越え、
組織の成長をもたらした経験がありました。
私も仕事でご一緒させていただきましたが、
まさに“しなやか姿勢”を実践されていた方でした。
新しいチャレンジを心から応援する声かけや、
社員が困っていると一緒になって悩みながら、
共に新しい未来を切り開いていこう、という
関わりといった一つ一つの行動が、社員の心の
奥深くに響いていたのではないかと思うのです。
前社長の姿勢を目の当たりにして、改めて、
【何を言うか、より誰が言うか】が
とても重要なんだと思わされた次第です。
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■部下に成果を求めるなら、まずはリーダーが行動で示す
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リーダー的立場にある方は、部下に対して
行動や成果を求めるのであれば、まずは
自分自身が成果創出に向けてコミットメントしながら
行動をしている姿を見せることが重要です。
実体験に基づいたリーダーの言葉は
周囲に、特に部下に対して大きな影響をもたらします。
その結果、部下がインスパイアされ、
求められる行動を自律的に行うことにつながって
いくのではないかと思います。
もし、思うように部下が動いてくれないと
悩んでいる組織のリーダー的立場の方がおられたら、
“しなやか姿勢”について
自分自身を振り返り、考える時間を
取っていただきたいと思っています。
きっと、その取り組みが、組織を構成する
ひとり一人の“しなやか姿勢”の醸成をもたらし、
組織・チームに新たなイノベーションを
起こす、原動力になっていくと信じています。
- 経営戦略・経営管理
- モチベーション・組織活性化
- キャリア開発
- リーダーシップ
- マネジメント
◆技術系企業D&I突破口となる次世代リーダー・女性管理職を育成
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまでのべ5,000人以上の技術系企業のリーダー・管理職育成に携わる。専門は技術系企業に特化したD&I推進コンサルティング。
細木聡子(ホソキアキコ) 株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
対応エリア | 全国 |
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所在地 | 千代田区 |
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