真の目的を果たすD&I実現を成功させるための最重要ポイント

今回は、
「真の目的を果たすD&I実現を
成功させるための最重要ポイント」
について一緒に考えていきたいと思います。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
■ハード面とソフト面を一貫性を持って同時進行
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
真の目的を果たすD&Iを実現する最重要ポイントは、
・ハード的要素:人事制度の整備など
・ソフト的要素:社員の意識改革・スキル醸成など
これらの両方を、一貫性をもって同時進行させること
であると、私は4,000人超の人材育成に携わった
経験からも確信しています。
なぜなら、例えばハード的要素がなければ
D&I推進は動き出すのが難しいでしょうし、
一方で、そのハード的要素を適切に運用することが
出来なければ、結果として“絵に描いた餅”となって
せっかくの制度も、D&I推進の取り組みも、
形骸化してしまうと考えられるためです。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
■男性育休過去最高。実態は既視感のあるアレと同じ・・?
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
厚生労働省調査によると、昨年度の
男性育休取得率は過去最高(約17%)となりました。
しかし、男性が育休を取得しても短期間にとどまり、
家事や育児に十分な時間をさけない、いわゆる
「とるだけ育休」という現場の実態も
あちらこちらから聞こえてきています。
この状態は、以下の現象によく似ていると思うのは
私だけではないはずです。
<女性活躍推進の形骸化>
女性管理職数の目標値に到達しなければならない
↓
積極的に女性管理職を登用
↓
当人のマネジメントスキル・マインド醸成施策が
後手となり、当人も周囲も困惑
<働き方改革>
残業時間を強制的に削減
↓
業務が回らない
↓
しわ寄せは管理職へ=管理職の残業時間が増加
*
法律が整備され、ある意味強制力を働かせることで
D&I推進を加速させること自体は重要なのですが、
現状としては、どの取り組みにおいても
形骸化しがちな状況であると言わざるを得ないと
感じています。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
■D&I実現を阻む根本原因にアプローチするための“問い”
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
形骸化する要因の一つが
「数値の達成」が目的となってしまうパターンです。
数字を追いかけて実現しようとするあまり、
本質的な課題が見落とされてしまい、継続的な
目標達成が難しくなってしまいます。
真の目的を達成するためには、
各組織の実態を正しく把握し、根本原因に
直接アプローチする必要があるのはご存知の通りです。
根本原因にアプローチするための問いとして、
例えば女性活躍推進であれば、
「組織内の性別役割分担意識の認識はどうか?」
「女性管理職の視点を新たな視点として
事業運営に取り入れようと全員が考える雰囲気があるか?」
働き方改革であれば、
「限られた時間、資源で最大限のアウトプットを出す
という仕事の進め方の認識が浸透しているか?」
「働き方改革は、業務改革とセットで取り組むという
考え方を持っているか?」
といった視点で考えてみるもの1つです。
ソフト的要素である組織風土の醸成や
社員の意識改革・スキル醸成が無いままに
ハード的要素である制度や仕組みのみを導入すると
前述のように、逆効果となってしまうこともあります。
経営者や人材育成に携わる管理職の方はもちろん、
ダイバーシティ推進担当者や女性活躍推進担当者の方には、
これまでの取り組みを振り返り、【D&Iの真の目的】を
今一度問い直す機会を設けていただければと思います。
このコラムを書いたプロフェッショナル
細木聡子(ホソキアキコ)
株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。

細木聡子(ホソキアキコ)
株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。
得意分野 | 経営戦略・経営管理、モチベーション・組織活性化、キャリア開発、リーダーシップ、マネジメント |
---|---|
対応エリア | 全国 |
所在地 | 千代田区 |
このプロフェッショナルの関連情報

育成・研修 しなやかリーダー塾
経営視点と行動力を育む、実践型 女性管理職育成プログラム

組織開発 しなやか組織改革プロジェクト
◆技術系企業に特化したDE&I推進支援 ◆実践型・人材育成アプローチで社員の意識浸透を促し、形骸化しない組織改革を実現
- 参考になった0
- 共感できる0
- 実践したい0
- 考えさせられる0
- 理解しやすい0
無料会員登録
記事のオススメには『日本の人事部』への会員登録が必要です。