リーダーは変化を起こす人~マネジメント層の意識改革の重要性
今回は、
「マネジメント層の意識改革の重要性」
について考えていきたいと思います。
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■3か月で成果創出した2つの要因
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3か月間のダイバーシティ経営プロジェクトの取り組みを
導入した技術系の中小企業様において、利益が1.4倍に
なったという嬉しい報告がありました!
早期成果創出の要因としては、以下の2つが挙げられます。
(1)マネジメント層の意識改革
(2)多様な視点の融合により少人数で生産性向上
本コラムでは、1つ目の要因について
みなさんと一緒に考えていけたらと思います。
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■マネジメント層の意識改革
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技術系企業でよく見かけるのが、技術力を持った人が
上に上がっていく(管理職になる)という傾向です。
高度経済成長期はそれでよかったかもしれませんが、
変化が激しく先が読みにくいVUCA時代の今は
多様な価値観、属性、ニーズなどに応えていくために
常に新しいやり方、新しい価値を見出して
生産性を高めることを追求しなければ
あっというまに時代に取り残されかねません。
そういった変化をもたらすのがマネジメントの力であると
考えたとき、マネジメントより技術力アップを重視する
管理職が多い傾向にある技術系企業において
多様性をもたらし、これまでにない新しい発想で
成果を出すというダイバーシティの考え方が浸透するには
一筋縄ではいかないのが実情です。
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■管理職は変化を起こす人
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現場のリーダーや管理職は総じていうなれば
●変化を起こす人
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ではないでしょうか。
例え、危機意識を持った当事者が社内にいても
組織の意思決定層である経営・マネジメント層に
危機意識が薄ければ、結局は当事者意識を持つ
マイノリティな立場の人の思いは打ち砕かれてしまうのです。
今回、早期成果創出した企業様において取り組んだ
最初の一歩は、役員クラスの意識改革でした。
技術系企業とあって、職人気質の役員の存在感が
強烈でしたが、お一人おひとりとの対話を通して
マネジメントの重要性についてお伝えし、
その意義を理解し納得して現場浸透するまでの
時間はとても早く、それが組織全体の変化を
引き寄せたと言えると考えています。
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■D&I推進は“両面”から同時進行で取り組む
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技術系企業でD&I推進に取り組む際は、
●マネジメント層の意識改革
●当事者意識を持った社員による新しいスタイルでの成果創出
この両面を同時進行で取り組む必要があると
考えています。
●マネジメント層の意識改革
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今いる管理職層の方々が、D&I推進の意義や
自社にとっての必要性を十分理解した上で
進めなければ、実際にD&I推進に取り組む部下を
否定しかねない発言を招く恐れがあります。
そういった発言により、最悪の場合は社員の離職に
つながることも十分ありえますので、マネジメント層の
意識改革は最優先事項の1つと捉え、当社では
組織改革プロジェクトに取り組んでいます。
●当事者意識を持った社員による新しいスタイルでの成果創出
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当事者意識を持つ人は、組織の中ではマイノリティに
属する方が大半だと思います。私も大企業時代に
マイノリティな立場で様々な取り組みを試みて、
周囲から浮いたり、辛い立場に居続ける苦しさや
やりきれない思いをとことん味わってきました。
だからこそ、それまでになかった全く新しいスタイルで
成果を出すことができれば、なかなか変わらなかった
組織を変革に導く突破口となるのではないでしょうか。
今まさに、D&I推進に携わる方々が、諦めずにやりぬくことは
今の組織にとって非常に重要な役割だと確信しています。
今の取り組みが、結果として将来の自分を救うことになるので、
ぜひ頑張ってほしいと私は心から願っています。
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■マネジメント力を備えた人材を創出する
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現状では業績も落ちていないし、変化する必要があると
言われてもピンとこない、という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、間違いなく近い将来、いつの間にか世の中が
変わっていて、これまでと同じでは立ち行かなくなる
という時代がすぐそこまで来ていると私は感じています。
「変化を起こす人」という意味では、
リーダー層や管理職、そして当事者にあるマイノリティな
社員の方々、すべてが当てはまるかと思います。
そのすべての人々が、会社成長に向かうための
良い変化をもたらす存在となるために必要なことが、
技術的スキルだけではなく、マネジメント力
(コンセプチュアルスキルやヒューマンスキル)
を兼ね備えた人材となることだと考えています。
組織のダイバーシティ推進に携わる経営層や
人事部の方には、社員ひとりひとりのマネジメント力向上に
注目した施策を検討いただき、ぜひ会社によい変化を
もたらす人材育成につなげていただければ幸いです。
- 経営戦略・経営管理
- モチベーション・組織活性化
- キャリア開発
- リーダーシップ
- マネジメント
◆技術系企業D&I突破口となる次世代リーダー・女性管理職を育成
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまでのべ5,000人以上の技術系企業のリーダー・管理職育成に携わる。専門は技術系企業に特化したD&I推進コンサルティング。
細木聡子(ホソキアキコ) 株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
対応エリア | 全国 |
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所在地 | 千代田区 |
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