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プロフェッショナルコラム

業務改善プロジェクトが成功した理由

女性活躍推進2.0実態調査2020の回答数が900を超えました。
回答終了した企業から順次分析していますが、
経営層と現場のコミュニケーションの重要性について改めて考えさせられています。

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■経営層と現場のコミュニケーションの重要性
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女性活躍推進2.0実態調査の質問項目には、
会社の理念・ビジョン・経営方針の浸透度合いについて
把握する質問がいくつか組み込まれています。

ある企業様の部署別の回答傾向を見たところ、
経営者の直下に属する部署(経営企画部など)の社員は
その他の部署の社員と比較して、

「社長や経営陣は、会社の目指す姿を聞く機会が十分にあると感じている」

と回答している割合が高い結果となっていました。

さらに、ES調査項目等の部署別回答結果を見たところ、
仕事に対する満足度が高いと回答した社員は、経営層やマネジメント層と
コミュニケーションが密に取れている部署にその傾向がでており、
逆に満足度が低い社員は、コミュニケーション不足が課題となっていることが
浮き彫りになっていました。

 

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■経営層と現場が連携できるような場を作る
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経営者とのコミュニケーションが不十分ゆえに、
社員の会社に対する満足度が低くなってしまっている、
そんな課題を抱える企業もあるかと思います。

そういった状況を打開する方法としては、例えば、

・経営者が全社員に対して方針や考えていることを共有する
・会社の方針を全員で(経営者含め)考える場を作る

といった取り組みを通して、経営層と現場社員の意思疎通を
図るような機会を設けることによって、全社的な連携が取れることに
つながっていくのではないかと思います。

実際に私がダイバーシティ経営コンサルティングで
関わらせていただいている企業様においては、
定期的な経営者と社員の対話会を実施しており、

「今、経営者が考えていること」
「社長は社員に何を期待しているのか」

といった経営者の思いを社員が肌で感じることが
できるような場になっているという印象があります。

このように、まずはお互いの思いを共有するという
取り組みから始めることで、徐々にコミュニケーションの
密度を高めていき、組織改革の突破口にする、
といったことも可能かと思います。

 

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■業務改善プロジェクトが成功した理由
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ある大手IT企業様の事例なのですが、
女性社員約100名で実施した短期(3ヶ月)の業務改善プロジェクトが、
1年経過した今なお、自律的に全チームが活動を続けて
成果を出し続けています。

この状況は、関わらせていただいた私自身が
一番驚いているような状態です。

つい先日も、1年間の取り組み成果を発表する場を
設けたようで、女性社員のみなさまから、

「簡単で良いので、先生からもフィードバックが欲しい」

というなんとも光栄なご指名をいただきまして、
更に取り組みが加速し、皆さんの成果につながるよう、
誠心誠意、全チームへのコメントを書かせていただきました。

この企業様がここまで成果を出せた背景には、
やはり「密なコミュニケーション」があったことは
言うまでもありません。

具体的には、1チーム6〜8名で構成された女性社員は、
それぞれ立場も部署も様々なのですが、
互いの業務改善の取り組み状況を報告しあって、
フィードバックをすることでPDCAを回し、
更にグループを超えたところでも、うまくいったことを
シェアするなど、積極的に情報共有に取り組んでいました。

この情報共有の仕組みがベースにあったことで、
自分の視点だけでは到達できなかったアイディアに出会うなど、
視野の広がりによる創意工夫の可能性を見出すことに
つながり、それが成果に結びついたのだと私は考えています。

 

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■まず経営層に向けた情報発信に取り組んでみる
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昨今の状況からテレワークで働く人が増え、
直接対面した形での対話が叶わない場面も多くなり、
メールなどの文面での情報共有が主になっていることを鑑みても、
情報共有を含めたコミュニケーションの取り方には
今後ますます仕組み化が必要になってくるのかもしれません。

もし、自社の状況として経営者と現場のコミュニケーションが
なかなか取りづらい実態があるのとするなら、まずマネジメント層から
経営層に向けて情報発信することから始めることも1つの方法かと思います。

例えば、情報共有の時間を定期的に設けたり、
週1回のメールや電話での現場の状況を伝えるという
無理のない範囲から仕組みづくりを始めるのもよいでしょう。

現場からの情報を発信するという行動によって、
経営層からは何かしら反応が返ってきますし、
さらに伝えた情報が相手にとって「ちょっと違うな」と
いうことであるとすれば、経営視点からの新たな情報が
手に入ることになるかもしれません。

経営者が自ら率先してダイバーシティ経営に
取り組む姿に勝る影響力はないかもしれませんが、
現場社員からの働きかけによって経営層の意識改革を
もたらすような影響力を発揮することも
十分実現可能であると私は思っています。

 

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■自社の生産性向上のためにできること
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もし、業務改善や生産性向上に取り組もうとされている際には、
社員一人ひとりの現状、特にモチベーションや仕事に対する
やりがい、といった部分についての本音をチェックしておくことが
大切になるかと思っています。

なぜなら、生産性アップをもたらしてくれる源泉は、
仕事への“モチベーション”“やりがい”
ではないかと考えているからです。

万が一、モチベーションが下がっている社員がいた場合は、
本人は仕事に意義を見出せずに苦しんでいる可能性があります。

そこを救い上げるのが、今回のお伝えしてきた
「コミュニケーション」だと私は思います。

上司や人事といった立場にいる方であれば、
元気のない社員と少し時間をとって面談をするもの良いと思います。

私自身、大企業のSE部門で人事育成担当をしていた頃、毎日各フロアを
歩き回っては、悩んでいそうな社員に声をかけていたものです。

数百人規模の企業であれば、経営者が社員が働く様子を
見て回るもの更に効果的かもしれません。社長から声をかけられたら、
多少なりとも嬉しい気持ちが生まれるものだと思いますし、
想像以上に社員の気持ちを鼓舞させる威力があるものです。

このように、継続的で密なコミュニケーションが取れる
仕組みを構築することが、最終的には組織改革、業務改善、
そして生産性向上への道を拓き、結果として【これまで以上の成長】
会社にもたらすことにつながっていくと私は考えています。

 


関連情報

●サービス
技術系ダイバーシティ経営コンサルティング

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コラム執筆者
細木聡子
細木聡子(ホソキアキコ)
株式会社リノパートナーズ代表取締役/中小企業診断士/公益財団法人 21世紀職業財団 客員講師/ダイバーシティ経営コンサルタント
元NTT女性SE管理職10年・人材育成3年の経験を活かし、技術系会社特化の女性活躍推進を中心としたダイバーシティ経営コンサルティングを提供
女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験から「技術系・専門職の女性社員育成には、技術系ならではのアプローチが必要」として、技術系会社特化の女性活躍推進を中心としたダイバーシティ経営推進を専門にサポート。
得意分野 経営戦略・経営管理、モチベーション・組織活性化、キャリア開発、リーダーシップ、マネジメント
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