女性活躍推進のイメージ/行動し続けることの重要性
8月も終わり、秋の気配を感じる今日この頃。
今年は女性活躍推進2.0実態調査や
書籍出版といった、初めてづくしの夏となりました。
今も実態調査の分析中ですが、それと同時に
9月からの新セミナー企画もすでにスタートしており、
今日は丸一日その準備の時間を確保しています。
参加される皆さんのお役に立てる内容にするべく
余念なく取り組んでおります!
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■技術系女性社員向けの研修依頼が増加
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これまで、主に人事担当者・ダイバーシティー推進担当者向けに
セミナーを行ってまいりましたが、女性リーダー向け研修の
お問い合わせが最近急に増えてきたように感じています。
特に、技術系女性社員向けの育成研修というピンポイントのご要望で、
まさに大企業で技術系の仕事をしていた私の経験談を話して
もらえませんか、というご依頼なのです。
「男性が多い職場で、女性がうまくリーダーシップを
発揮する方法を教えてください」
「管理職に興味のない技術系女性社員に対して
女性管理職の必要性について伝えてもらえませんか」
といった、現場と人事の両面からの要望を
成果につながる形で提案しています。
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■女性活躍推進の落とし穴
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現在、鋭意分析中の女性活躍推進2.0実態調査の中でも
「女性活躍推進と聞いて、どんなイメージを持ちますか?」
といった設問があり、総合的には女性活躍推進に対して
ポジティブなイメージを持たれる方は多い結果となっています。
さらに、女性活躍推進と聞いて具体的に想像するものを聞くと、
【女性管理職】
と答えている方が圧倒的に多く、
国や会社からの女性管理職の数を上げたい、
より多くの女性の皆さんに管理職になって欲しい、
といった思いが伝わり、女性の皆さんもそれに応えるべき・・・と
理解はされているのではないかと想像しています。
一方で、私はこの状況にリスクがあると考えます。
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実態を伴わない女性活躍推進
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私は常々、今の女性活躍推進の問題点は、
女性管理職の数や女性社員の採用数、
制度の整備といったハード面が先行してしまっていて、
女性社員の意識醸成や職場の風土などといった、
ソフト面が置き去りにされていることだとお伝えしています。
女性活躍推進の真の目的である、
「多様な視点を融合することで生まれる相乗効果によって
これまで以上の成果を出す」
これをないがしろにしているがために、
「なんで女性、女性って会社は言うの?」
「男性たちも意識変えるべきでしょ!」
といった反発の声が、職場環境をぎくしゃくさせたり
結果として生産性低下の引き金になってしまうなどの
逆効果が起こってしまっている企業が後を絶ちません。
しかし、現場の実態や本音まで拾いきれていな経営層や人事部は、
「女性管理職数は一定の増加が見られるため、
目標は達成しつつあり、弊社の女性活躍推進は
ほぼ完了である」
と安易な結論を導きだしてしまっている可能性が
あるのではないか、ということです。
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■経営層は数値で、女性たちはマイナス面で見ている?
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女性活躍推進2.0実態調査からあぶり出された本音からは、
男女問わず、女性の管理職の数を増やすことが
女性活躍推進の目的であるという認識が広がっており、
「とにかく管理職にならなきゃ!」(女性)
「多くの女性に管理職を目指してもらわないと!」(人事)
このように、とにかく効果検証が分かりやすい
数値面ばかりに意識が囚われてしまうことを私は懸念しています。
もちろん、働く女性が管理職を目指すよう意識することは
必ずしも悪いことではありません。
ただその真意が
●会社から言われてる
●管理職にならないと給料も上がらないし
●このままでは会社に居られなくなるかも
といったマイナス面の理由からのみ捉えられているとしたら、
それはとても危険なことだと思うのです。
女性管理職の数はあくまでも、
真の女性活躍推進が実現した結果を表すものです。
誤解を恐れずに言うなら、女性管理職が全くいない組織でも
女性活躍推進は実現出来ると考えています。
女性社員が自らの強みを発揮し、
自分らしくリーダーシップを発揮して、
これまで以上の成果を上げる姿が実現すれば、
自ずと周囲から認められた女性社員は
自然とリーダー的な立場になって行くことでしょう。
そういったステップを踏んで、女性活躍推進、
その成果を図る指標としての女性管理職の数を
結果的に上げると発想で取り組んでもらえることを願います。
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■おわりに〜行動し続けることの重要性
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日頃から「高速PDCAを回しましょう」と受講生にお話していますが
私自身も意識して行動しています。
行動していると、良い悪いはさておき、結果が出ます。
結果を見て、次の行動に向けたアイディアや改善点が
浮かび上がり、新たな行動・取り組みへとつながります。
最近、弊社指名でお声がけいただく機会が増えてきており
「行動し続けることの重要性」を改めて実感しているところです。
行動し続けると同時に、地道に、コツコツと実直に
物事に取り組み続けることを、これからも大切に
守っていけたらと思っています。
- 経営戦略・経営管理
- モチベーション・組織活性化
- キャリア開発
- リーダーシップ
- マネジメント
◆技術系企業D&I突破口となる次世代リーダー・女性管理職を育成
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまでのべ5,000人以上の技術系企業のリーダー・管理職育成に携わる。専門は技術系企業に特化したD&I推進コンサルティング。
細木聡子(ホソキアキコ) 株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
対応エリア | 全国 |
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所在地 | 千代田区 |
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