無料会員登録

日本の人事部への登録は45秒で完了!
※登録内容はマイページで確認・変更できます。

※「@jinjibu.jp」からのメールが受信できるようにしてください。

既に会員の方はこちら

または各SNSで登録

日本の人事部があなたの許可無く投稿することはありません

既に会員の方は
こちらからログイン

ログイン

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・ログイン

ありがとうございます。会員登録が完了しました。
メールにてお送りしたパスワードでログインし、
引続きコンテンツをお楽しみください。

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・自動ログイン

会員登録とログインが完了しました。
引続きコンテンツをご利用ください。

マイページ

会員登録済み


選択したSNSアカウントは既に会員登録済みです。

部下が自分から動かない!シンプルな理由とは?

「部下が聞きに来ない」は誰の問題?

1on1研修、OJT研修などを担当すると、多くの受講者からあがる質問があります。それは、

「部下が自分から聞きに来ない」

です。

受講者は講師である私にあることを期待して聞いてきます。
その期待とは、

最近の若い人は困りましたねぇ
昔の、皆さんが若い頃は積極的に質問に行きましたよねぇ
それに比べて今の若い人は○〇〇や×××が要因となって、自分から動かないんでしょうねぇ
・・・全く、厄介な時代になりましたねぇ

というもの。確かにこういう居酒屋の愚痴のような回答がウケたこともありました。(若手の皆さんごめんなさい)

ところが、最近お答えするのが、


判断軸を伝えていますか?

判断基準を部下と擦り合わせていますか?


オブラートに包まずにいうと、
「部下の問題ではなく、上司のあなたの問題」ということです。

研修のアンケートコメントを拝見すると

「判断軸と判断基準の説明は目からウロコでした」
「自信を持って部下と何を擦り合わせたらいいのかが明確になりました」

と、本題である1on1やOJTの技法はそっちのけで、嬉しいコメントをいただきます。

今回はその判断軸と判断基準の話をお伝えしようと思います。

 

上司部下の関係性問題に逃げるな

かくいう私も、「部下が聞きに来ない」問題には様々な角度から格闘しました。

戦歴1.関係性問題

研修講師になりたての際に、バ○の一つ覚えのように振りかざしていたのが、有名なダニエル・キム考案の【成功循環】です。

関係の質

思考の質

行動の質

結果の質

(成功循環モデルより)

なんと便利なことでしょう。
あらゆる解決策は【関係の質】にありそうです。

・・・しかし、研修講師の職を離れて組織開発コンサルやコーチ職として一人一人と対話をすると、上司との関係性が良くても自分から質問に行けないという事象を目の当たりにしました。それも、かなり多くの割合です。

よく飲みに行く上司でも、仕事上で苦手な人は苦手ですよね。
関係性が全てを解決してくれるわけではないようです。

 

戦歴2.若手の傾向問題

若手研修を50案件ほど担当すると、若手の傾向について知恵がついてきます。新入社員がどのような歴史を歩み、学生時代に何を見て考え、ゆえに社会人としてどのような価値基準を持っているのかがストーリーとして語れるのです。
そこで「部下が聞きに来ない」問題を、「最近の若手は〜」と語ることができます。しかし、語っている自分自身、ある違和感を抱きます。それは、

全ての若手が自分から聞きに行かないわけではない。
なのに、何をわかったつもりで一般化しているのだろうか?

自戒の念を込めて記しますが、ステレオタイプ的な思考によって安易に他者のことをわかったつもりになることは危険です。もちろん、その思考によってある程度、人物理解が進むでしょう。ただ、それによって満足しているのは自分自身。つまり自己満足でした。
「他者を一方的にわかる」ことと「他者と分かりあう」ことは決定的に違います。

 

戦歴3.言葉の思考力問題

この問題は最近も処方箋として使います。もっとも、「上司に質問に行けない」社員とコーチングをして、ある特徴に気づきました。それは、

具体と抽象の行き来が苦手である

ということです。

例えば私が健康診断に関するアンケートの提出に遅れたとします。
すると上司は、

「提出物が遅れることがあってはダメだよ。次からはちゃんとしようね。」

と指摘します。

さて、この指摘が指す意味として、最も適切なものは以下の中からどれでしょうか?

1.あらゆる仕事は納期に遅れてはいけない
2.健康診断のアンケート以外のことは多少遅れても構わない
3.あなたのことはもう二度と信用しない

多くの皆さんは、この上司の指摘を1.の意味で取るでしょう。

ところが、実際には2.や3.で意味を受け止める方が少なくありません。

2.は過小抽象化です。なので指摘された方は「健康診断についてだけは指摘された。」と解釈し、似たようなミスを繰り返します。

3.は過大抽象化です。1つのことを気にし過ぎ、上司の知らないところで「取り返しがつかないようなミスをした」と落ち込んでしまうのです。


そこで上司の皆さんにお勧めしているのが、

具体と抽象をセットで伝えようキャンペーン
「提出物が遅れることがあってはダメだよ。なぜならあらゆる仕事は納期に遅れてはいけないからね。だから次からはちゃんとしようね。」

ただ、このキャンペーンはものすごく不評です。

理由は、上司の脳のキャパシティーを著しく使用するからです。
脳のCPUやメモリの増設ができればいいのですが。

 

戦歴4.判断軸と判断基準

ようやく辿り着いた解決策は判断軸と判断基準という問題です。
この解決策はとてもシンプルです。以下に、判断軸と判断基準で説明します。

判断軸が揃っていない問題とは

判断軸とは、判断に用いるモノサシ自体のことです。
例えば、時間、品質、リスク評価、メンバーのモチベーション、などがあるでしょう。

例えば先の「上司に聞きいけない」というメンバーと対話をしたとします。
するとよく聞くセリフが

「忙しい上司のご迷惑になるから聞きにいけない」

というものです。
そこで私はコーチとして

「上司が仕事で最も重要視しているのは上司自身の時間なのですか?
それとも他に重要視していることはありますか?」

という質問を投げます。すると、

「いや、チームの目標達成だと思う」

「商品の品質維持だと思う」

などが出てきます。
つまり、部下本人は【上司自身の時間】をモノサシだと思っていたのに対し、よくよく上司のことを思い出すと、上司は【目標達成度】や【品質】というモノサシでコミュニケーションをしていたということです。

モノサシ自体が違っていたという思い込みは、かなり多くのケースで存在します。

判断基準が擦り合っていない問題とは

よくある”朝令暮改”という批判。時事刻々と環境が変わるビジネスシーンにおいては必要な態度でしょう。これも「上司に聞きにいけない」問題を生んでいます。コーチングでもこのようなやり取りをよく耳にします。

「以前は上司が”良い”と言ったから、同じように仕事を進めたら”なぜ相談もなく自己判断で進めるのか”と怒られた。」

怒られた側の辛さもわかります。怒った側の辛さもわかります。
この場合は「良い」という判断基準が擦り合っていないのです。

「良い」と「良くない」の境目には何があるのか?を明らかにすることで、この部下は自ら相談に来たかもしれません。
しかし、多くの場合「良い」という判断結果のみを伝え、判断基準については触れないことが多いでしょう。理由は忙しいからです。

しかし、皮肉なことに、判断基準を伝えていないことで忙しさは増えているのです。

できる人は判断軸を聞きに行く

一緒に活動してくれる優秀な営業パーソンに共通するのが、

「選定する際に何を大事にされますか?」

という質問を行なっていることです。この質問は判断軸と判断基準を同時に情報収集しています。

例えば

管理職研修をご検討のことですが、導入に当たっては何を大事に選定されますか?

すると、研修を選ぶ側の人事はこのように伝えます。

ワークショップ型のカリキュラム
=つまり、受講者がアウトプットすることが判断軸

講師の権威性
=つまり、受講者が斜に構えずインプットすることが判断軸

これだけでも、自社の提案で何を訴求すれば良いのかが明確になります。
その上で、判断基準を明確にしたいところです。
ところが、判断基準は答える側も明確に持っていないことが多いものです。
そこで、できる営業パーソンは関連質問という技を使います。

判断基準は関連質問で

私はリクルート時代に先輩から「顧客の予算感を聞け」と良く指導されました。しかし、顧客を目の前にして、

「い、い、いくらなら出せます?」

なんて聞けないものです。
そんな失敗体験を2〜3ヶ月させたあと、先輩はマジックフレーズを授けてくれました。

例えばこの種の案件だと他社さんは200〜250万円くらいの予算感で手を打つのですが、御社の場合は近いですか?

すると不思議なことに、顧客は

「もっと少ない」

「もっと多い」

と答えるものです。
あとは〇〇円と、ビンゴな予算感を当てるのは時間の問題。
(もちろん、【関係の質】があった上でですよ。)

つまり、判断基準は関連質問で聞き出すと良いでしょう。
その際、だいたいの目安を仮説立てして聞くことで、相手は答えやすくなるものです。

居酒屋の愚痴は8割消せる

いかがでしたでしょうか。「部下が聞きに来ない」問題を私の戦歴から検証し、判断軸と判断基準のすり合わせ方までお伝えしました。

職業柄、居酒屋での他のテーブルの愚痴に興味が向いてしまいます。
すると、私の感覚では愚痴の約8割が仕事上のトラブル。それもコミュニケーションエラーです。
さらに、コミュニケーションエラーとは判断軸のズレや、判断基準のすり合わせ不足です。

判断軸と判断基準を聞きに行く

というビジネススキルが向上すれば、居酒屋の愚痴の8割は消えるでしょう。
すると、もっと美味しくお酒が飲めますよ。

  • 経営戦略・経営管理
  • モチベーション・組織活性化
  • キャリア開発
  • コーチング・ファシリテーション
  • チームビルディング

「縦割り組織」を「共創組織」に変える“問いのデパート”

外資+国内、大手+ベンチャー、あらゆる組織風土の経験を生かした【対話型ファシリテーション】に強みがあります。大手企業のイノベーション事業、パーパス浸透からプロ野球選手のコーチ業まで、人と組織の活性化に実績があります。

堀井悠(ホリイ ヒサシ) アンドア株式会社代表取締役

堀井悠
対応エリア 全国
所在地 横浜市西区

このプロフェッショナルのコラム(テーマ)

このプロフェッショナルの関連情報

この記事をオススメ

あなたのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。
※コメント入力は任意です。

オススメ
コメント
(任意)
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

コメントを書く

あなたのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。

コメント
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

問題を報告

ご報告ありがとうございます。
『日本の人事部』事務局にて内容を確認させていただきます。

報告内容
問題点

【ご注意】
・このご報告に、事務局から個別にご返信することはありません。
・ご報告いただいた内容が、弊社以外の第三者に伝わることはありません。
・ご報告をいただいても、対応を行わない場合もございます。

プロフェッショナルコラム

新人・若手のメンタルダウン予防に必要な関わり

原田 由美子(Six Stars Consulting株式会社 代表取締役(人材育成コンサルタント、キャリアコンサルタント/国家資格))

2024年度入社 新入社員が入社して約1か月。新入社員の皆様のご様子はいかがでしょうか。 既に配属されたところ、配属はも...

2024/04/30 ID:CA-0005322 新人・若手のメンタルダウン予防策