経営戦略と連動する人事戦略「船中八策」を推進
日本生産性本部は2024年7月24日、第97期「人事部長クラブ」の7月例会を都内で開催(オンライン併用)した。
当日は「経営戦略と連動する人事戦略 その要諦とは」をテーマに、日揮ホールディングス専務執行役員CHRO(最高人事責任者)の花田琢也氏が講演した。
同社では、2021年度に策定した長期経営ビジョン「2040年ビジョン」の達成に向け、経営戦略と連動した人事戦略は最重要課題だとして、人事戦略の最高推進機関「HRO(ヒューマンリソースオフィサー)会議」を設置し、そこで洗い出された八つの重点プログラム(1.人財ポートフォリオ策定 2.人財採用戦略 3.人財育成戦略 4.グローバル人事制度 5.タレントマネジメント 6.エンゲージメント 7.リテンション 8.サクセッションプラン)を、坂本龍馬が定めた新政府の基本方針にちなんで「船中八策」と名付けている。
花田氏は、「人財ポートフォリオ策定」では、四つの人財ポートフォリオ(経営・マネジメント人材、高度専門人材、イノベーション人材、プロジェクト遂行人材)に基づく戦略的な採用や人材育成などに取り組んでいると述べた。
「人財育成戦略」では、部門長の仕事を三つ(戦略立案・実行、部員の指導・育成、プロジェクト管理)に分け、3人の部門長が役割を分担する施策を導入していることや、キャリア採用者の割合を10年間で10%から40%に拡大したことなどを紹介した。
「リテンション」(定着促進)では、海外駐在者に対して、海外事業の意義や企業パーパスを家族と共有することや、休暇サイクルなどの駐在環境の改善などに取り組んでいることに触れた。
「エンゲージメント」では、同社グループのパーパスの「自分事化」を図るために「パーパスジャーニー研修」を実施しており、研修後のアンケートでは、パーパスに対する納得度(5点満点)が研修実施前の2・57ポイントから研修後は4・13ポイントに上昇したことなどを説明した。
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経営コンサルティングの対象となる経営組織の特質・現状をトータルに調査・分析することにより、問題点を抽出・整理し、激変する経営環境に対応できる経営革新の方策を提示し、これを実現するために最適のマネジメント手法の導入・定着を図ります。
日本生産性本部(ニホンセイサンセイホンブ) コンサルティング部
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