ストレングスファインダーをチームビルディングに活かす その3
私たちがつい見落としがちなことですが、実はとても重要な問題があります。
ストレングスファインダーRを使って、メンバーがそれぞれの才能を強みとして活かし合い、苦手な部分をお互いに補い合うことでチームの力を高める。
この考え方は素晴らしいものですが、時として「強みの貸し借り」がうまくいかないことがあります。
例えば、以下のような会話を想像してみてください。
パターン1「あなた『着想』持ってるんだからアイディア出してよ!」
パターン2「いろいろとアイディアが欲しいんだけど、『着想』を活かして協力してくれないかな?」
関係性にもよりますが、パターン1は、相手の強みを「借りる」というよりも「強要」している印象があります。これ、実はよくあるケースです。
私も以前、あるイベントで「着想」持ちの方に「俺、そういうの苦手だからさ、◯◯さん、やってよ!」と頼んでしまったことがあります。
すると、その方の表情が一瞬曇り、「しまった…」と感じた瞬間がありました。
この時、二つの問題が見えてきました。
一つは「強要」になっていたこと。
そしてもう一つは、私にとっては「適応性」が高いため、その場で対応するのが苦にならないのですが、そうでない人にとっては簡単ではないことに気づかなかったことです。
自分にとって当然と思うことが、相手にはそうではないのです。
逆に、私の「適応性」が知られていることで、「急な変更でも知識さんなら大丈夫ですよね!」と言われ、無茶を振られることもあります。
信頼されているのは嬉しいですが、時には「勝手に私の強みを使わないでほしいな」と感じることもあります。
皆さんにも伝わりますでしょうか?
大切なのは、相手の強みを借りるとき、相手が心地よくその強みを差し出せるように配慮することです。
無断で使うことは避け、お礼を伝えることも忘れないようにしましょう。
強みの「貸し借り」が成立するには、お互いが気持ちよく働ける関係性が土台に必要です。
これは、資質以前の話としても大切な、日常的なコミュニケーションの在り方だと思います。
適切なコミュニケーションを心がけ、メンバー全員が気持ちよく強みを発揮できる環境を一緒に作っていきましょう。
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ストレングスファインダーで変革を促す~対話と多様性を重視し、個々の強みを活かすことで組織全体の成長をサポート~
前職では半導体製造技術者として勤務しながらコーチングやアサーション研修の社内講師も務める。独立後、ストレングスファインダーを活用したチームビルディングやリーダーシップ研修を中心に提供。ストレングスファインダーのプロファイリングに定評がある。
知識茂雄(チシキシゲオ) ガイアモーレ株式会社提携講師 株式会社ハート・ラボ・ジャパン
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