ストレングスファインダー(R)への誤解とその本質
前見かけたブログで気になる記事がありました。チームビルディングについて書かれた記事で、ストレングスファインダー(R)(クリフトンストレングス(R))にも触れられていました。
記事の詳細は省略しますが、次のような主張がありました。
「強みへのフォーカスはあくまで個で閉じている」
「最悪、自分の方が優れているとマウントの取り合いになる」
これを読んで、「何言ってるんだ!」と思わず感じました。誤解のないように言いますと、必ずしもストレングスファインダー(R)がダメだと言われている訳ではなく、チームビルディングにおいては弱みの相互補完が大事だという全体の趣旨の中でストレングスファインダー(R)に触れられています。
その趣旨自体には概ね同意するものの、ストレングスファインダー(R)がチームビルディングには向いていないかのような誤解を招きかねない論調は残念に思いました。
ストレングスファインダー(R)は個の強みだけにフォーカスするためのツールではありません。
チームにおいては、自己理解とともに他者理解が必須です。そして、その際の自己理解や他者理解は、強みを知ると同時に弱みを知ることでもあります。
ストレングスファインダー(R)でわかるのは、その人なりの“才能”です。その才能を生産的に活かし使えていれば強みになりますが、そうでなければむしろ弱みにもなります。
ストレングスファインダー(R)の観点から言えば、二通りの考え方があります。
一つは、自分の上位資質ゆえのいわゆるベースメント(弱み使い)、もう一つは特定の資質が下位にあり自分の苦手とすることです。強みにフォーカスするというのは、弱みの面があることも認識しつつ、強みに目を向けていこうということです。
決して「弱みは無視しろ」と言っている訳ではありません。
特にチームビルディングにおいては、自分、そして他者の強みと弱みを同時に把握することが大切です。
そうすれば、チームビルディングという観点で言えば、自然と自分の弱みを補ってもらうために自分にない強みを持っている人に頼ろうと思えるし、相手の弱みを補うために自分の強みを活かして貢献しようと思えるはずです。
ストレングスという名称からして、強みだけにフォーカスするツールだと思われがちですが、我々ストレングスコーチの役割として、その本質をしっかり伝えていく必要があると改めて感じました。
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ストレングスファインダーで変革を促す~対話と多様性を重視し、個々の強みを活かすことで組織全体の成長をサポート~
前職では半導体製造技術者として勤務しながらコーチングやアサーション研修の社内講師も務める。独立後、ストレングスファインダーを活用したチームビルディングやリーダーシップ研修を中心に提供。ストレングスファインダーのプロファイリングに定評がある。
知識茂雄(チシキシゲオ) ガイアモーレ株式会社提携講師 株式会社ハート・ラボ・ジャパン
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