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70歳現役時代に向けた企業と個人の確かな足音
改正高年齢者雇用安定法の施行を機に、大手企業の取組み内容や人事担当者の生の声を収集し課題整理するとともに、現在60際以降も活躍されているシニア層へのインタビューを通じ、中高年層の活性化に向け必要となる諸施策等について明らかにすることを狙いの一つとして作成された調査結果報告書です。
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「改正高年齢者雇用安定法(以下改正法)」が施行され、多くの大企業にとっては、大勢の60代社員と向き合う未踏の時代に入りつつある。また、その前段階として、50~60代の中高年社員のモチベーションや機能発揮に関する課題も依然未解決との声は多い。
「改正法」のもとでは「中高年社員」の範囲は、従来の50~60代前半だけではなく、70歳まで含める必要もあり、「高齢期就労」のあり方までもが企業人事にとっての検討スコープに入ってきている。そこで、今回の調査には、企業ヒアリング調査に加えて、「働く側」の就労意識・価値観も盛り込むべく、多様なキャリアを歩んでこられた60代以降の中高年人材のインタビュー調査も実施した。
これまで当研究所が警鐘を鳴らした「50代シンドローム」を乗り越え、更に「70歳前後の就労」を視野に入れた個人のモチベーションに耳を傾けることは、今後の総合的な人事施策を検討する上で必須要件とも言え、高齢期社員の「福祉的雇用」から「戦略的活用」への転換に向けた施策検討の一助にしていただければと考える。
働き方改革やコロナ対応等、企業人事の抱える課題が山積する環境下ではあるが、今回の調査を通じて、我々は、「中高年社員の活性化」に向けて企業人事が取り組んでいる検討状況始に接し、未踏の時代を切り拓いていく確かな足音を聞き取ることができた。当報告書の最後には、今回の調査結果を踏まえ、中高年社員の強みに焦点をあてた提言「リエゾンシニアが超高齢社会での会社や社会を明るくする」を盛り込んだ。
主な構成
〈1章〉中高年層を巡る環境認識
〈2章〉中高年社員の活躍に向けた大手企業の取組み
〈3章〉中高年社員の就労意識・職業価値観とは
〈4章〉リエゾンシニアが超高齢社会での会社や社会を明るくする
当報告書が、企業人事担当者を始め、広く社会の関係者・有識者等にもご覧いただき、多方面から
のご意見、ご助言を頂戴することで、日本企業や日本社会が元気になる「小さな材料」になれば幸いである。
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