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【ヨミ】マイルドヒンコン マイルド貧困

「マイルド貧困」とは、生活保護を受けるほどではないものの、将来に不安を抱える人たちのことを指します。早稲田大学の橋本健二教授が説く「資本家階級」「新中間階級」「労働者階級」「アンダークラス」という階級をもとに、『ダイヤモンド・オンライン』が「労働者階級」と「アンダークラス」の間に新たな貧困層である「マイルド貧困」が存在することを定義しました。マイルド貧困の特徴として、一度この階級にはまってしまうと、最下層に落ちることはあっても上の階級に上がるのは難しいことを挙げています。
(2018/10/10掲載)

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マイルド貧困のケーススタディ

非正規労働者は過去最多の2000万人超
貧困層予備軍であるマイルド貧困

一生懸命に働いているのに、貯金はできずギリギリで家計を回している。趣味や娯楽に多少のお金はかけられるものの、日々に余裕はなく、自転車操業のように走り続けなければならない――。マイルド貧困の年収に明確な定義はありませんが、最低限の生活には困らないが余裕はないという表現から考えると、年収200~300万円ほどの人たちを指すと考えられます。

非正規労働者と呼ばれる、パート、アルバイト、派遣社員、契約社員として働く人たちの数は、2016年に初めて2000万人を超え、2017年には2036万人にのぼりました(厚生労働省調べ)。現在はアベノミクスの経済施策によって好景気が長く続いているにもかかわらず、依然として非正規労働者の問題は解決されていません。

国税庁の調べによると、正規雇用者の平均年収は487万円、それに対して非正規雇用者の平均年収は172万円と、315万円もの差があります。さらに、働き方が多様化する中で、フリーランスという働き方を選ぶ人や、独立・起業をする人も増えており、安定しない収入の中で働いている人たちはかなりの数にのぼるでしょう。

生活できないほど困窮している人には生活保護やNPOによる庇護といった救済制度が用意されていますが、一定の収入があるマイルド貧困は制度の恩恵に預かることができません。そのため、自分自身で状況を打破する必要がありますが、新たにスキルを身に着けるにも、学ぶための時間、費用、機会を得ることが難しいことが、マイルド貧困の人たちが抱えるジレンマです。

一方、日本社会では一度正社員のレールを外れると、戻りづらくなってしまうことが問題視されています。これでは、企業の枠を出て、新たな挑戦をしようと考える人も生まれづらいでしょう。企業には、こうした人材を受け入れる、柔軟な姿勢が求められています。

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