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【ヨミ】フリーミアム フリーミアム

フリーミアム(Freemium)は、フリー(free、無料)とプレミアム(premium、割増)を合わせた造語。基本的なサービスを無料で提供する一方、より高機能な、または特別に追加されたサービスについて課金することで収益を得るビジネスモデルを指します。
(2010/7/16掲載)

フリーミアムのケーススタディ

ネットが可能にした新しいビジネスモデル
非ネット分野にも広がる「FREE」の波

2006年3月、米国のベンチャー投資家のフレッド・ウィルソンが「サービスを無料で提供し、場合によっては広告収入で支え、口コミ、紹介ネットワーク、有機的な検索マーケティングなどで非常に効率的に多数の顧客を獲得し、そして、顧客基盤に対して付加価値サービスや強化版サービスを割増価格で提供する」というビジネスモデルを発表、後にジャリド・ルーキンの提案を容れて、これを「フリーミアム」と名付けました。

その後、米「WIRED」誌のクリス・アンダーソン編集長が09年7月に出版した著書『Free:The Future of a Radical Price』で紹介され、フリーミアムは一躍注目のキーワードに。同書は、フリーミアム戦略に基づいて、発売と同時に前例のないインターネットでの「2週間限定・全文無料公開」を実施。無料ダウンロード数が30万件を超えたにもかかわらず販売も好調で、ベストセラーになっています。同書は、日本でも『フリー <無料>からお金を生み出す新戦略』(NHK出版)の書名で出版されています。

「商品やサービスの一部を無料で提供する」という概念は決して新しいものではありません。基本的には無料サンプルやおまけを提供して顧客を誘引する手法と同じです。しかし従来のアナログ商品の場合、例えば製造コストがかかる食品や化粧品などでは、無料の試供品を配るほど提供コストがかさみますが、デジタルコンテンツはいったん基本サービスさえ完成すれば、いくら配っても提供コストはほとんどかかりません。ウェブ上では、「95%が無料ユーザーでも、5%の有料ユーザーがいればビジネスは成立する」といわれるほど。そのため有料ユーザーの比率を高めることよりも、まずは魅力的な無料サービスを開発し、利用者の裾野を広げることが求められます。こうしたWeb2.0以降のネットサービスとの親和性こそが、フリーミアムの成長要因です。

もっともフリーミアムの導入は、ネット上だけにとどまりません。日本マクドナルドは2009年7月から、一部の時間帯に無料でコーヒーを提供し、集客増に成功しましたが、これもコーヒー以外の商品購入を促すためのフリーミアム戦略といえるでしょう。

さらに“FREE”の波は、企業の人材育成サービスにまで広がってきています。経済の停滞が長引くなか、時間と経費がかかる人材育成をどうするかは多くの企業にとって悩みの種。とくに社員研修は費用対効果が判然としません。そこで、人材育成・組織開発コンサルティングを手がける株式会社IWNC(東京都港区)は、研修事業にフリーミアムを導入。今年6月に人事部門、人材育成部門責任者、経営者、事業責任者などを対象とする「無料チームビルディング公開コース」を実施しました。リゾート地での1泊2日の体験型研修で、通常は1名あたり約12万円のコースですが、今回は宿泊費も込みで0円。15年間で6,000人に同社の学習プログラムを提供した和田祐司氏は「今回の企画は、日本におけるチームビルディングの浸透が目的のひとつ」と説明します。果たして“FREE”は新たな事業展開の呼び水となるか、大いに注目されるところです。

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